2012年9月下旬
コンクリート電柱のネジ穴にミツバチが出入りしています(直径18mm、地上から高さ130cm、穴の方角は北向き)。
奥で営巣しているようですが、空洞になっているのでしょうか?
借坑性で単独生活を送るカリバチならともかく、社会性のミツバチがコロニー営巣できるほど広い空間があるのかな?
おそらくセイヨウミツバチではなくてニホンミツバチ(Apis cerana japonica)だと思うのですが、確認していません。
※ 後日、ニホンミツバチと判明。
帰巣するミツバチのワーカーを数匹のキイロスズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)が待ち伏せして代る代る襲っていました。
ニホンミツバチなら巣口で振身行動する歩哨・門衛のワーカーが居るはずなのに、この電柱には見当たりません。
スズメバチを巣内に誘き寄せてから集団で襲いかかり蒸し焼きにして殺そうという有名な籠城作戦なのでしょうか?※(追記を参照のこと。)
キイロスズメバチもその手には乗るまいと巣内には決して侵入しないのが興味深く思いました。(穴が狭くて入れない?)
ミツバチの決死の帰巣シーンやキイロスズメバチとの空中戦を220 fpsのハイスピード動画で撮影してみました。
キイロスズメバチは帰巣するミツバチのワーカーを迎撃すると本に書いてあったのですが(『ミツバチ学―ニホンミツバチの研究を通し科学することの楽しさを伝える』より)、
スローモーションで確認すると常に巣口を向いてホバリング飛行しています。
キイロスズメバチ同士の空中戦(小競り合い)も見られました。
ミツバチは次々に帰巣するだけで出巣する蜂が一匹も映っていません。
巣穴の横から通常のHD動画でも撮影してみました。
キイロスズメバチ♀がホバリングしながら巣口の縁に一瞬だけ掴まって覗き込むも、やはり侵入しません。
ミツバチのワーカーが間隙を突いて帰巣します。
スズメバチに空中戦を挑んで反撃することは決してありません。
ミツバチをしっかり同定できなかったことが心残りです。
生憎この日は捕虫網を持参していなかったのですけど、ありあわせのビニール袋などで採集すれば良かったですね。
2週間後に再訪するとコロニーは全滅したのか出入りするミツバチは皆無でした。
【追記】
『スズメバチの科学』p101によると、
ニホンミツバチは、セイヨウミツバチと異なり決して単独でオオスズメバチに立ち向かうことをしない。(中略)この引きこもり行動は、相手が単独捕食型のキイロスズメバチなどの場合には観察されず、ニホンミツバチは明らかにオオスズメバチと他種スズメバチとを識別している。未だ一例だけですけど、今回の観察結果は本の記述とは違うかもしれません。
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