2011年11月中旬
アシグロツユムシ♀(Phaneroptera nigroantennata)が腹部を前方に曲げて産卵姿勢を取っていたのに、カメラを取り出す間に警戒して中止してしまいました。
やがて身繕いを始めました。
右の触角を口でしごくように舐めています。
本種の長く黒い触角には所々白い節の部分が目立ちます。
次に右中脚の先を口で掃除しています。
そして足元の木の葉(ミズナラ)に付いた水滴に口を付けて飲み始めました。
口髭で水滴表面を触れて確認しています。
この映像は飼育下で撮りました。
実はコカマキリの生き餌として採集し飼育容器に同居させていた個体です。
たまたまコカマキリ♀が産卵間近で食欲が無いおかげで生き延びました。
(コカマキリ♀がアシグロツユムシ♀を捕食すると翅を毟ってから平らげますが、固い産卵管の部分だけ食べ残します。)
今季はコカマキリで手一杯でしたけど、今度はアシグロツユムシを主役に飼育してみるつもりです。
特に、♂の鳴き方や♀の産卵管の使い方を観察してみたいものです。
2011年11月上旬
本日はお日柄も良く、アカマツにお集まり下さいまして有難うございます。
ヒガラ(Periparus ater insularis)が跳ねるように枝を移動してから飛び立ちました。
ヤマガラと混群を作っていました。
2011年11月上旬
山道を歩いていたら、ミズナラの落ち葉に地味なヒカゲチョウ(Lethe sicelis)が止まっていました。
晩秋の日差しを浴びて翅を開閉しています。
その後、別アングルを撮ろうと回り込んだら飛んで逃げられました。
動画を撮りながら移動すれば良かった…。
2011年11月上旬
林道脇に立つアカマツの方から野鳥の鳴き声が聞こえました。
目をやるとヤマガラが枝に止まって松傘(松ぼっくり)を啄んでいました。
ヒガラと混群を成していました。
(つづく)
2011年11月上旬
里山のクリ(栗)園で野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の群れと遭遇(後編)。
約30m離れた樹上で一頭の猿がこちらを見ながら(カメラ目線)枝を掴んで激しく揺すっています。
鳴き声は発していません(聞こえませんでした)。
単なる遊び(はしゃいでいる?)かもしれませんが、カメラを構える私に対する威嚇誇示のような気がしました。
若い個体なのかな?
栗の実を地面に落とす収穫行動だとしたら凄いですけど。
気づいて撮り始めるまで手間取ったせいで、すぐに猿は枝を飛び移ってしまいました。
クリ園のあちこちに群れで何頭も居るので、目移りしてしまいます。
【追記】『ニホンザル観察事典』p22より
木にのぼって、木をゆさゆさとゆらすのは、木ゆすり行動です。大きな音をたてて、自分の力強さをしめす行動です。
2011年11月上旬
平地の川べりの湿地帯にて、若い柳の樹上に野鳥の古巣を見つけました。
地上からの高さは190cm、巣の外径は約13cm。
お椀型の巣の中は柳の落ち葉が少しあるだけで空っぽでした。
中に卵や雛は残っておらず、時期的にも巣立ち後の古巣と思われます。
古巣をそっと持ち上げると枝の又からすっぽり抜けました。
持ち帰ると部屋に虫が湧きそうな気がしたので、写真に撮っただけです。
近くでオナガの群れを見たことがあるので、オナガやカケスかな?と予想してみました。
図書室で調べた鳥の巣図鑑によると、オナガ(Cyanopica cyana)は産座の巣材に苔を使うのが特徴らしい。
今回の巣ではこの点どうだったか、よく観察していませんでした。
鳥屋さんの掲示板にお邪魔して質問してみたところ、オナガの巣で良さそうとのことでした。
(今日は珍しく動画ネタではありません。)
【追記】
オナガの繁殖期は5月から9月。
『オシドリは浮気をしないのか:鳥類学への招待』p143より
2011年11月上旬
里山のクリ園で野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)の群れと遭遇(中編)。
ニホンザルはクリが大好物らしいのですが※、実際に樹上で実を採食する様子は観察できませんでした。
クリの実を覆う鋭いイガ(トゲトゲ)を猿がどのように剥くのか興味があります。
(素手で痛くないのか、ヒトのように道具を使うのか?)
群れのメンバーが徐々に移動を始めました。
ときどき互いに激しく鳴き交わしています。
遠くの個体に気を取られて初めは気づかなかったのですが、すぐ近くに立つクリの木の上から数頭の猿が見下ろしていました。
黄葉した茂みの陰からこちらの様子をうかがっています。
やがて仲間の後を追うためにクリの幹を下りました。
【衝撃映像】猿も木から下りる!【スクープ】
…当たり前ですね。
群れは三々五々とクリ園を横断して斜面を下り、隣接する杉林の奥に姿を消しました。
個体によっては杉の倒木の上を選んで歩く猿もいて興味深い。
※【参考】
ブルーバックス『野生ニホンザルの世界:志賀高原を中心とした生態』p120
後編につづく。