2024/09/14

晩秋に落葉した二次林で餌を探し歩くホンドテン【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年11月中旬

シーン0:11/15・午後13:07・気温25℃(@0:00〜) 
明るい日中に撮れた現場の状況です。 
すっかり落葉した平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の越冬用営巣地を2台のトレイルカメラで定点観察しています。 


シーン1:11/18・午後15:12・気温7℃(@0:04〜) 
ホンドテンMartes melampus melampus)と思われる小動物が明るい昼間に二次林内を奥へジグザグに走り去る後ろ姿が写りました。 
黄色っぽい褐色の毛皮です。 
残念ながら手前の灌木が邪魔でよく見えません。 
イタチやキツネの可能性もありますかね? 



シーン2:11/19・午後21:09・気温8℃(@0:16〜) 
翌日の晩、ニホンイタチの登場から約2時間15分後にホンドテンが現れました。 
テンは監視カメラの死角に入ってもアナグマの巣口R付近をうろついている、地面に転がっている長い落枝が踏まれて動いています。 
おそらくイタチの残り香を気にしているのでしょう。


シーン3:11/19・午後21:10・気温8℃(@0:40〜) 
しばらくすると、別アングルで設置した監視カメラが起動しました。 
林縁の左エリアを徘徊しているテンは、立ち止まって林床の落ち葉の匂いを嗅いで、食べ物を探しているようです。 
最後は二次林の奥へ立ち去りました。 


 ※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
気温が低下したせいか、トレイルカメラの起動が遅れがちです。 


農道を走り飛んで逃げるハクセキレイの幼鳥たち(野鳥)

 

2023年9月下旬・午前11:45頃・くもり 

広大な田園地帯の農道を私が歩いていると、横の農業用水路内に潜んでいたハクセキレイMotacilla alba lugens)が慌てて飛び立ち、波状飛行で逃げて行きました。(映像なし) 
人懐こく(?)近くに留まって逃げない2個体にズームインすると、幼鳥でした。 
顔の白い部分が薄黄色で、嘴の根元が黄色っぽいのがハクセキレイ幼鳥の特徴です。 

不安そうに辺りを見回し、砂利道と横の原っぱを早足で行き来しています。 
最後は2羽で農道を助走してから、奥に飛び去りました。 
周囲の田んぼでは黄金色の稲穂が実っていました。

2024/09/13

越冬用の営巣地に出没するニホンアナグマの諸活動(スクワットマーキングなど):11月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年11月中旬〜下旬 

平地の二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の越冬用営巣地(セット)を2台のトレイルカメラで見張っています。 

シーン1:11/15(@0:00〜) 
冒頭シーンは明るい時間帯に撮れた現場の様子です。 
日が暮れるとアナグマがうろつきます。 


シーン2:11/21(@0:29〜) 
晩に現れたアナグマが2つの巣口L、Rの匂いを嗅ぎ回っています。 
実は同じ日(2時間前)にタヌキが来ていたので、その残り香を気にしているようです。 

巣口Rで尻を地面に擦り付けたのは、スクワットマーキングでしょうか。(臭腺・肛門腺による匂い付け@1:44、@2:10〜) 
その後に巣穴Rにゆっくり潜り込みました。(@2:20〜) 

約8分後に、おそらく同一個体が巣穴Rから外に出てきたようですが、出巣Rの瞬間を撮り損ねたようです。 
同一個体だとしたら、巣穴Rに長居はせずに内検しただけのようです。 
アナグマの体脂肪および毛皮の断熱効果が優れていると、トレイルカメラのセンサーが体温を検知しにくいのかもしれません。 
ゆっくりとした足取りで右に立ち去りました。 

2時間25分後、奥の二次林からまっすぐセットに戻ってきました。 
巣口Rの匂いを嗅いでから左へ少し移動し、巣口LRの中間地点で腹ばいに座り込みました。 
そのまましばらく左の方を凝視しています。


シーン3:11/22(@3:22〜) 
翌日も日没後の晩に登場しました。 
左から来たアナグマが、巣口Lの匂いを嗅ぎ回ってから、獣道を右上奥へ。 

4時間25分後にアナグマがセットに戻ってきました。 
巣口Lの手前でスクワットマーキングしました。 
身震いしてから、巣口Lを点検しただけで右へ立ち去りました。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
いつまで経ってもアナグマの個体識別ができない(見分けられない)のが悩みの種です。 
今回単独で登場した個体は左右の目の大きさが均等なので、ここで出産・育児した母親♀(右目<左目)でないことは確かです。
複数個体が単独で代わる代わるやって来ている可能性もありますが、とりあえず、登場したのは1頭だけだと思って話を進めます。 
この丸々と太った個体がここで越冬するのでしょうか? 

夏から秋にかけて、アナグマ幼獣があれほど元気に走り回ったり格闘したりしていたのに、この時期のアナグマは動きがめっきり鈍くなりました。 
幼獣が大きく育って遊びの行動が影を潜めたのでしょうか?
それとも別な成獣♂(例えばヘルパー♂)なのかな?
気温の低下した(4℃以下)晩秋の林床ではミミズなどの餌もあまり取れないはずですし、無駄なカロリーを消費したくないのでしょう。 
アナグマは「冬ごもり」するだけで冬眠はしないので、寒いから眠くなり、動きが鈍くなったという訳ではありません。




クズの葉に乗って昼寝するクロマルハナバチ♀が飛び去るまで

 



2023年9月下旬・午前11:50頃・晴れ 

ヤマハッカの花畑で採餌していたクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が少し飛んで、山腹に蔓延るクズの群落に移動しました。 
クズの葉の上で翅を休め、触角も畳んでいます。 
脚が少しだけ動きました。 

私がカメラのレンズを近づけて接写しても逃げませんでした。 
どうやら疲れて寝てるようです。 
晴れているものの、ここはちょっとした日陰なので、日光浴の行動ではなさそうです。 
あるいは逆に、暑い日向で採餌活動していた蜂の体温が上がり過ぎて、日陰に移動して体温を下げていたのかもしれません。
虫の暮らしを高性能のサーモグラフィカメラで動画に撮ったら面白そうです。

私が指をそっと近づけて蜂に触ろうとしたら、その気配を感じたのかクロマルハナバチ♀が目覚めました。 
触角を前脚で拭い、少し歩いてからブーン♪と低い羽音を立てて飛び去りました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 


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2024/09/12

休耕地の枯野を横切る茶トラのイエネコ【トレイルカメラ】

 

2023年11月中旬・午後16:15頃・(日の入り時刻は午後16:30) 

休耕地にあるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の営巣地をトレイルカメラで見張っていると、夕方に茶トラのイエネコFelis silvestris catus)が現れました。 
この地点でネコは初見です。 
おそらく近所の飼い猫が散歩に来たのだと思われます。
まさか巣穴から外に出てきたはずはありませんし、どの経路から来たのでしょう? 
奥に見える農道から枯野を突っ切ってカメラに向かって真っ直ぐ歩いてきたのだとしたら、トレイルカメラのセンサーがなかなか反応しなかった理由が説明できます。(縦方向のゆっくりした動きを検知するのが苦手) 

茶トラのネコはタヌキ/アナグマの巣穴には興味を示さず、急に手前に走り出しました。 
最後にカメラの近くでガタゴトと物音がしたことから、もしかするとトレイルカメラを固定してある林縁のオニグルミ灌木にネコが素早く駆け登ったのかもしれない、と想像を逞しくしてみました。

11月の虹|儚く消えるまで【30倍速映像】

 

2023年11月中旬・午後14:20〜15:06・くもり(日の入り時刻は午後16:28) 

田園地帯の上空に30分以上も虹が出ていました。 
曇り空の隙間から西日の太陽がわずかに覗いています。 
個人的に、11月の虹は珍しいと思って動画で記録しました。 

後半はタイムラプス撮影にも挑戦しました。 
この日は三脚を持参しなかったので、地面にザックを置いてその上にカメラを載せただけです。 
畳んだタオルをカメラの下に敷いて、角度を微調節しました。 
流れる雲の動きと虹の対比が美しいかもと期待したのですが、暗い曇天(白い雲が少ない)なので、あまりフォトジェニックになりませんでした。 

太陽が山の端に沈むと、虹が消えました。
 吹き付ける風が冷たくて、11分間の微速度撮影中に横で待っている私は体が冷えてしまいました。 


関連記事(1ヶ月後の写真)▶ 12月の虹


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2024/09/11

晩秋にアナグマの巣口に夜な夜な通って虫を捕食するホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年11月中旬〜下旬 

シーン0:11/15・午後13:07・晴れ・気温25℃(@0:00〜) 
明るい日中に撮れた現場の状況です。 
平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を新機種のトレイルカメラ2台で見張っています。 
この時期は空き巣ではなく、アナグマが冬ごもりを始めたようです。 
秋も深まり、林床は落葉樹の落ち葉に覆われています。 


シーン1:11/20・午前4:17・小雨・気温7℃(@0:03〜) 
小雨が降る未明にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が単独でセットに登場しました。 
あちこちで落ち葉を嗅ぎ回ってから、アナグマの巣口Rに顔を突っ込んで、何か小さな虫を次々と捕食しています。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:04〜)しても、謎の虫の正体は分かりません。 
穴居性のカマドウマの幼虫ではないか?と個人的に予想しています。 


シーン2:11/20・午前4:20・小雨(@1:40〜) 
同一個体のタヌキが少し移動して、アナグマの巣口Lにも立ち寄りました。 
落ち葉を鼻面でかき分けて、隠れた虫を探しています。 


シーン3:11/21・午後16:56・気温7℃(@2:40〜)日の入り時刻は午後16:27。 
翌日も日没後の真っ暗な晩に単独行動のタヌキがまたやって来ました。 
雨はもう降っていません。 

身震いしてからアナグマの巣口L付近を重点的に調べ、落ち葉に隠れている謎の虫を次々に捕食しています。 

捕虫シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ(@3:40〜)。 
目を凝らしてよく見ると、巣口Lからゆっくり這い出ている虫が1匹だけ?写っています。 
気温は7℃しかなく、変温動物の虫のとってはかなり冷え込んでいるはずで、動きが鈍いです。(活動限界?)
だからこそ、捕食者にとっては狙い目なのでしょう。


シーン4:11/21・午後16:56(@4:25〜) 
タヌキはセットからなかなか立ち去らず、アナグマの巣口Lに長居して虫取りを続けています。 
捕虫シーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ(@5:26〜)。 


【考察】 
タヌキが微小な虫を数匹食べたところで腹の足しにはならないと思うのですが、冬が来る前に貴重なタンパク質を少しでも摂取しておいた個体が生き残れるのかもしれません。
あるいは逆に、この個体は仲間との餌場を巡る競争に負けてしまった弱い個体で、仕方なくこんな物を必死で食べているのかもしれません。

夜の森は暗闇のはずですが、タヌキがどうやって落ち葉に紛れた小さな獲物に狙いを定めているのか、気になります。 
逃げる獲物を聴覚や嗅覚で正確に定位できるのでしょうか? 
それとも、夜でも薄明かりがあるのかな? 
赤外線の暗視映像で見ると、タヌキの目はネコやハクビシンの目ほどギラギラと光りませんが、夜行性ですからタペータム(輝板)は一応あるのだそうです。 

この後もトレイルカメラによる定点監視をしつこく続けますが、タヌキがアナグマの巣口RLで虫を捕食したのはこれが最後でした。 
秋にタヌキだけでなく色々な野生動物や野鳥が代わる代わるやって来て、謎の虫を全て食べ尽くしたのでしょうか? 
気温が更に低くなり、謎の虫(カマドウマの幼虫?)も巣穴の奥に引っ込んで休眠越冬するようになったのかもしれません。 

関連記事()▶ 



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センニチコウ(ピンク)の花蜜を吸うウラナミシジミ♂

 

2023年10月上旬・午前10:20頃・晴れ 

家庭菜園の花壇にした区画に咲いたセンニチコウ(千日紅)の群落でウラナミシジミ♂(Lampides boeticus)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
翅を半開きにしたまま口吻を伸ばし、吸蜜していました。 
 次の花に飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

2024/09/10

ニホンザルがトチノキ種子の給餌場を素通り【トレイルカメラ】

 



2023年11月中旬 

シーン1:11/8・午後12:25頃・晴れ(@0:00〜) 
里山の斜面に立つカラマツの根元にトチノキの種子を積み上げて置き、野生動物が持ち去るかどうか自動撮影カメラで見張っています。 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況を先に示します。 


シーン2:11/18・午後12:30頃・(@0:04〜) 
栃の実は野ネズミが全て給餌場から持ち去ってしまいました。(映像公開予定) 

斜面をトラバースするように獣道をニホンザルMacaca fuscata fuscata)が左から右へ軽快に横切りました。 
トレイルカメラにも餌場にも全く気づいていません。
初めに林床の落枝が動いていることから、どうやらトレイルカメラの起動が間に合わず、先行個体の遊動を撮り損ねたようです。 
走り去るニホンザルを1/3倍速のスローモーションでリプレイ(@0:15〜)。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【追記】
トチノキの果実は堅果ではなく蒴果らしいので、訂正します。
トチノキの種子がいわゆる栃の実です。

電柱の天辺で熱烈なキスを交わすドバト♀♂(野鳥)

 

2023年9月下旬・午前11:05頃・くもり 

田園地帯の端に立つ電信柱の天辺に並んで止まった2羽のカワラバト(=ドバト;Columba livia)が、何度もキスを交わしていました。(billing) 
擬人化して愛情表現のキスと解釈したくなりますが、ピジョンミルク(素嚢乳)を吐き戻して与える求愛給餌なのでしょうか?

この2羽は♀♂ペアだと思うのですが、やや体格差があります(左L<右R)。 
やや小柄なRの方が積極的にLへキスしています。 
このR個体が♂なのかな? 
調べてみると一般にドバトの体長に性差は無いとされているので、今回の体格差はたまたまだったようです。 

キスの合間に♂Rが儀式的な羽繕いをして、首元の羽毛の構造色を相手に見せつけているようです。 
やがて♀Lも羽繕いして、自分の胸元の羽毛を整えました。 
 遠いせいか、この間にドバトが鳴き交わす声は聞き取れませんでした。 

このまま求愛行動が盛り上がって交尾が始まるかと期待して見守ったのですが、♂Rは飛び去ってしまいました。 
素人目には♀Lが交尾拒否をしたようには見えなかったのですが、♂Rは「脈なし」だとあっさり諦めたようです。 

巣立った幼鳥に親鳥がピジョンミルクを巣外給餌したという別の解釈もあり得ますかね?(※ 追記参照)
ドバトは外見で性別を見分けられず、交尾が成立したときしか性別を確定できないのが問題です。


電柱の天辺に独り残された個体♀Lは、羽繕いを続けています。 
首をひねって背中の羽毛も嘴で整えています。 
落ち着き払って飛び立つ気配がなく、私がすぐ下を通り過ぎても逃げませんでした。 

※ 逆光なので、動画編集時にコントラストではなく彩度を少し上げました。


※【追記】
親鳥が雛にピジョンミルクを口移しで与えるのは、雛が巣内にいるときだけで、巣立ち後の幼鳥は固形物の餌を自分で食べるようになるのだそうです。



2024/09/09

休耕地でホンドタヌキの巣穴をニホンアナグマが乗っ取った?【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年11月中旬〜下旬

シーン0:11/16・午後16:18(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
休耕地に蔓延る雑草がようやく枯れて、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の巣穴が再び監視できるようになりました。 


シーン1:11/16・午後17:03(@0:04〜)日の入り時刻は午後16:30。 
日没後の晩に野生動物が巣穴に潜り込む寸前のお尻だけちらっと見えました。 
これはアナグマですかね?(タヌキかも?) 


シーン2:11/17・午前5:09(@0:20〜)日の出時刻は午前6:18。 
雨が降る夜明け前に、再び謎の野生動物が巣穴に入りました。 
またもやトレイルカメラの起動が遅れたようで、お尻しか見えませんでした。 


シーン3:11/18・午前4:44(@0:31〜) 
翌日の未明にニホンアナグマ♀(Meles anakuma)が巣口から顔を出して、辺りをキョロキョロと見回して警戒しています。 
後半はときどき目を閉じて、うつらうつらとうたた寝をしているようで、微笑ましく思いました。 

レンズに付着した水滴がようやく一部乾いたようで、画面の中央部だけはなんとか鮮明に写りました。 


シーン4:11/19・午前3:58(@1:31〜) 
さらに翌日の未明に、休耕地の枯野を左から来たアナグマが、そのまま巣穴に潜り込みました。 


シーン5:11/22・午後22:03(@1:44〜) 
3日後の晩遅くに巣口で2頭の(アナグマの?)目玉が動いています。 
残念ながら、またもやレンズに結露しているようで、よく見えません。 
おまけに低温で電池の電圧が低下していたらしく、6秒間しか録画してくれませんでした。 


シーン6:11/22・午後22:05(@1:50〜) 
25秒後、監視カメラが再び起動すると、アナグマと思われるペアは1頭が手前へ、もう1頭は左へと別々に立ち去りました。 


シーン7:11/22・午後22:06(@2:39〜) 
27秒後に監視カメラが再び起動すると、画面の下端を下(手前)に向かってアナグマ?が歩いて来ます。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
アナグマの登場シーンをまとめたつもりですが、不鮮明な映像にはタヌキが混じっている可能性もありそうです。 
この地点は霧が頻繁に発生するらしく、レンズの結露に悩まされることになります。 
雪国の晩秋〜冬は晴れる日が少ないので、濡れたレンズがなかなか乾きません。 
トレイルカメラのレンズが結露したら自動で拭き取ってくれるワイパーがあれば良いのに…と思います。 


【考察】 
2023年5月下旬に休耕地でホンドタヌキの巣穴を見つけ、初夏までの短期間(雑草が蔓延って巣穴が見えなくなるまで)トレイルカメラで監視しました。 
ここでタヌキの♀♂ペアが繁殖し、幼獣が少なくとも4頭育ちました。 
私がトレイルカメラを撤去した夏〜秋の期間に、いつの間にかアナグマがタヌキの巣穴を乗っ取っていたようです。 
2頭のアナグマがこの巣穴で冬越しするようです。
♀♂つがいのペアと考えたくなりますが、アナグマの繁殖生態を考えるとその可能性は低く(この点が一夫一妻のタヌキと違う)、おそらく若い兄弟姉妹あるいは母子ではないかと思います。

近くの二次林にはニホンアナグマの営巣地(セット)があり、そこで重点的に定点観察を続けています。 
6月中旬〜下旬にアナグマの母子(母親♀および幼獣4頭)が、生まれ育った巣穴からどこかに転出したのですが、その引越し先がこのタヌキの巣穴ではないかと疑っています。 
タヌキの親子はアナグマに追い出されたのかな? 
「同じ穴のむじな」という慣用句は俗説・迷信なのでしょうか? 
観察できなかった空白期間を悔やんでも仕方がありません。 
「左右の目の大きさが不均一なアナグマ♀成獣(右目<左目)」という顔馴染みの個体は、今回の映像には写っていません。

 冬から早春まで、ここでトレイルカメラによる監視を続けます。 


ホトトギスのつぼみからも盗蜜するオオマルハナバチ♀【ハイスピード動画】

 



2023年11月上旬・午後15:50頃・晴れ 

花壇に咲いたホトトギスの群落で盗蜜を繰り返すオオマルハナバチ♀(Bombus hypocrita)を240-fpsのハイスピード動画で撮影していると、花だけでなく開花前のつぼみからも盗蜜しました。 
口吻を伸ばして小さく膨らんだきょに差し込むと、中の花蜜を吸っています。
ホトトギスの花の中央にある雌しべや雄しべに全く触れないので、受粉を助けていませんし、オオマルハナバチ♀の後脚の花粉籠は空荷です。
羽ばたいて飛び立つと、次の花に向かいます。

2024/09/08

晩秋のホンドタヌキ営巣地に現れたホンドギツネ【トレイルカメラ】

 



2023年11月中旬 

休耕地で見つけたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の営巣地を初夏の頃までトレイルカメラで監視していたのですが、ヨモギやクズ、カナムグラなどの雑草が猛烈な勢いで繁茂してくると、タヌキの姿も巣穴も隠れて見えなくなってしまいました。 
撮影アングルを確保するために、もしも私が勝手に草刈りをしたら、警戒したタヌキ親子が巣穴から逃去してしまうでしょう。 
そこで仕方なく、夏の間は干渉せずに撮影を中断していました。 
その間にアナグマの母子が途中からこの巣穴に引っ越し(転入)したのではないか?と疑っているのですけど、確かめられませんでした。 

休耕地で草丈の高い雑草がほとんど枯れた晩秋まで待って、同じ地点でトレイルカメラによる監視を再開しました。 
今はこの巣穴に誰が住んでいるのか、ここで冬越しする野生動物は誰なのか?という点が次に解明すべき課題になります。 


シーン1:11/16・午後16:18(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 


シーン2:11/18・午前6:14(@0:04〜)日の出時刻は午前6:19 
夜明け直前の早朝にホンドギツネVulpes vulpes japonica)が単独で現れました。 
 枯草に覆われた原っぱ(休耕地)を通り抜けてタヌキ営巣地の近くまで来たキツネが立ち止まって風の匂いを嗅ぐと、左へ走り去りました。 
 1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:15〜) 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 




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トチノキの堅果(栃の実)を持ち去ろうと試みるカケス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年11月中旬 

シーン1:11/8・午後12:25頃(@0:00〜) 
里山の斜面に立つカラマツの根元にトチノキ堅果を並べて置き、野生動物が持ち去るかどうか、トレイルカメラで監視しています。 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子を先に示します。 


シーン2:11/12・午前8:20頃(@0:03〜) 
明るい朝に1羽のカケスGarrulus glandarius)が給餌場Rに来ていました。 
晩秋の落ち葉が林床に降り積もり、栃の実の一部は隠されています。 
カケスは残っていたトチノキの堅果を目ざとく見つけて嘴で咥えようとするものの、やや大きい上に表面が滑って持てません。 
すぐに諦めて飛び去りました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:18〜) 

堅果給餌場にカケスが来たのはこれが初めてです。 
トチノキではなくミズナラ堅果などのドングリだったら、貯食のために持ち去ってくれたはずです。
しかし、私がここでドングリを給餌していた時期にはカケスは来てくれませんでした。 
賢いカケスは山林で給餌場を見つけても、いかにも怪しいと思って(何かの罠だ!)警戒したのかもしれません。 
ちなみに、現場付近にトチノキは自生していません。

カケスがドングリを持ち去って隠す貯食行動と種子散布を調べた『カケスの森 』という本を読んで、私も真似してみようと思ったのがこのプロジェクトのきっかけです。 
ところが実際にやってみると、給餌した当日の晩に夜行性の野ネズミがいち早く堅果を見つけて、夜の間にせっせと持ち去ってしまうことが分かりました。 
カケスやリスが活動する昼間にはもう餌場に堅果がほとんど残っていないという事態になるのです。 
昼行性のカケスやリスの貯食行動を観察したいのであれば、野ネズミが給餌場に近寄れないような工夫(ネズミ返しの設置など)をする必要がありそうです。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【アフィリエイト】 

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