2016/10/29

ハクセキレイ(野鳥):ケヤキ樹冠への集団就塒



ハクセキレイ(野鳥)集団塒の定点観察#11


2016年6月中旬・午後18:58〜19:29

19日ぶりの定点観察です。
記事を書く順番と実際の観察日時の順番がずれてしまいました。

塒入り予想時刻の少し前に現場に着くと、月が出ていました(月齢13.0。)。
午後18:53には未だどの塒にもハクセキレイMotacilla alba lugens)は不在でした。
就塒前集合もしていませんでした。
5分後、近くの大型店の屋根でハクセキレイ♂が一羽鳴いていました。
広い駐車場に鳴き声がよく響き渡ります。
駐車場の外灯は既に点灯しています。
鳴き終わると塒のあるケヤキ並木のへ飛び去りました。

しばらくすると、塒となるケヤキ並木の真上を通る電線にハクセキレイ♂♀の群れが集まり始めました。
鳴き交わしながら嘴を電線に擦りつけたり羽繕いしたりしています。
その中に♀も見つけました。
早目に塒入りした個体がケヤキの茂みの中で枝から枝へ飛び回っています。

塒を見下ろす建物の屋根で独り鳴いている♂個体が居ます。
奥にある某店舗のトタン屋根(三角屋根)にはこの日はなぜか就塒前集合していません。
大通りを照らす水銀灯やナトリウムランプも点灯しました。

以前集団塒に使っていた電柱N、Sを見てみましょう。(この2本の電柱は電線2本で結ばれています。)
電柱Nにはハクセキレイは一羽も集まっていませんでした。
一方で通りを挟んで反対側の電柱Sには、2羽の個体が電線に止まっていました。
この後、すぐ近くにあるケヤキの樹冠に飛び込むのでしょう。

この日の観察で一番興味深かったのは、メインの集団塒から離れて通りの反対側にあるケヤキの樹冠に単独で就塒した♂個体を帰りがけに見つけたことです。(@4:53〜)
鳥が止まった横でケヤキの葉は糞で白く汚れていました。
赤外線の暗視動画でなくとも外灯の光でなんとか撮影できました。
カメラで撮られていることに警戒したのか、一匹狼の♂は鳴きながら(警戒声を発しながら?)飛びたつと車道を渡り仲間が居る集団塒に合流しました。
もし私が邪魔しなければ、そのまま独りで寝たのかな?



ちなみに、この日の公式な日の入り時刻は午後19:05。

私の観察スタイルは動画撮影を最優先にするため、ハクセキレイ個体数のカウントまでとても手が回りません。
それでも集団塒を利用するハクセキレイの数が以前よりも少し減ったような印象を受けました。
三角屋根で就塒前集合しなくなった点も気になります。
繁殖期が進んで雛が巣立つと、集団塒を次第に解消するのか、あるいは別な場所に引っ越すのかもしれません。
これは未だ個人的な仮説です。

つづく→#12

記事を書く順番と実際の観察日時の順番が合わなくなってしまいました。
時間軸に沿うと、#10(翌朝の離塒)に続きます。


ルリシジミの吸水と排尿【HD動画&ハイスピード動画】



2016年7月下旬

沢の水が流れ込んで泥濘になった路上でルリシジミCelastrina argiolus)が吸水していました。
口吻の先を泥に差し込み、触角を緩やかに上下しています。
あちこち歩き回るのではなく、とにかく一箇所にじっとしています。
ときどき腹端を少し下げて黄色っぽい透明の尿をポタリと排泄します。
大量に水を飲んで泥に含まれるミネラル成分を摂取しているのでしょう。

おしっこは勢い良く噴射するのではありませんが、滴り落ちる排尿シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@5:09〜5:44)

常に翅をしっかり閉じているので、翅裏しか見えません。
飛び立つ瞬間をハイスピード動画に撮れば翅表の色で性別判定できるはずだ、と思いついた時には残念ながら居なくなっていました。






センノキカミキリ♂の擬死落下



2016年7月下旬

峠道の法面を補強するコンクリートの土留にセンノキカミキリ♂(Acalolepta luxuriosa luxuriosa)を見つけました。
垂直な壁に横向きで止まっていました。
長い触角をわずかに動かし、大顎を開閉し、足踏みしています。
手掴みで捕まえようとしたらポロリと落ちました。(擬死落下)

どうしてこんな所にいるのかと不思議でしたが、後で思うと寄主植物のタラノキ灌木がコンクリート壁のすぐ上に何本も生えていました。




この辺りで♀♂両方見つけたことになります。

▼関連記事
センノキカミキリ♀を見つけた!(身繕い、徘徊、飛び立ち)
捕獲すると液体を吐き戻すセンノキカミキリ♀

2016/10/28

キレワハエトリ♀(蜘蛛)がウラジロイチゴの果実を食べた?!



2016年7月下旬

山間部の道端の藪でウラジロイチゴ(=エビガライチゴ)の赤く熟した果実を摘んで食べていると、見慣れないハエトリグモを見つけました。
前脚(第1脚)がやや太く、おそらくキレワハエトリ♀(Sibianor pullus)と思われます。

完熟した赤いウラジロイチゴの果実に長時間居座っているのが気になります。
純肉食性とされるクモがイチゴの実を食べたり果汁を飲んだりしているとしたら非常に興味深いので、胸が高鳴りました。
昨年、花を食べる造網性クモを調べていたこともあり、「クモの植物食」という珍しい習性についてアンテナが敏感になっています。

▼関連記事
花を食べる造網性クモの謎:2015年
本当に果実を噛んでいるかどうか口器をじっくり接写したくても、残念ながら撮影アングルを確保できませんでした。
(私が下手に藪に踏み込むとクモは逃げ出してしまうでしょう。)

もしクモがウラジロイチゴの実を噛んで吸汁しているとしたら、噛み跡から果汁が滲む気がします。
しかしマクロレンズで接写しても、そのような噛み跡は見つけられませんでした。


葉の裏面が白く見えるのでウラジロイチゴ。

後半は引きの絵で撮ってみると、ハエトリグモが陣取っているのは見るからに周囲で最も熟れた果実でした。
これは果たして偶然でしょうか?

吸汁目的ではなく、甘いキイチゴに来る虫を捕食するため待ち伏せしていた可能性も考えられます。
そのような獲物はカメムシぐらいしか思いつかないのですが、ハエトリグモがカメムシを捕食しているのは一度も見たことがありません。

▼関連記事
クマイチゴの果実を吸汁するツマジロカメムシ
クマイチゴの果実を吸汁するトゲカメムシ

『クモの科学最前線:進化から環境まで』で植物食を扱った章を読み返しても木苺の実を食べたり吸汁したりする記述はありませんでした。
勿論、徘徊中のハエトリグモがたまたま木苺の実に居ただけかもしれません(例:写真素材 - ハエトリグモは、小さな野生のイチゴのようなフルーツの上に腰掛けています)。
クモがイチゴの果実を食べたことをどのように証明すれば良いでしょうか?
クモを解剖して吸胃の内容物に木苺由来の果糖(フルクトース)が含まれるかどうか分析するのが確実ですけど、素人には無理な実験です。
飼育下でイチゴの果実を給餌したら、飲み水を一切与えなくてもイチゴを吸汁して生き延びられるでしょうか?
(ハエトリグモの飼育では霧吹きするなどして飲水を必ず与えないと、死んでしまいます。)
体が半透明な種類のハエトリグモを材料にすれば、吸胃がイチゴの果汁で赤く染まるのが透けて見えるかもしれません。

店で売っている食用のイチゴは農薬(殺虫剤)が残留していそうなので、実験するなら野生の木苺の実を使わないといけませんね。※

クモを採集しようか迷いながら動画を撮っていると、まるで私の殺気を感じたかのようにハエトリグモは滑落/懸垂下降し、藪の奥に見失ってしまいました。

カメムシ(おそらくトゲカメムシ)も近くでウラジロイチゴの果実を吸汁しに来ていたのですが、撮り損ねました。


逃げて行くカメムシの後ろ姿
※ もう一つの実験アイデアとしては、造網性クモの網に木苺の実を投げつけてみるのも面白そうです
ほとんどのクモは迷惑な異物として捨てるでしょうけど、中には味見してみて気に入り、イチゴを食べてくれる個体もいるかもしれません。




コンクリートの壁を舐めるサカハチチョウ夏型



2016年7月下旬

峠道の法面を補強するコンクリートの土留に夏型のサカハチチョウAraschnia burejana)が止まっていました。
初めは開閉していた翅を途中から閉じて静止しました。
翅を開閉しながら歩き回ったり、少し飛んではコンクリート壁面を移動しています。

よく見ると、口吻を伸ばして乾いたコンクリートの壁面を頻りに舐めていました。
サカハチチョウは濡れている場所を選んで舐めている訳ではありません。
表面に析出した塩分やカルシウムを舐めているのでしょう。



2016/10/27

マルバハッカの花蜜を吸うハラアカヤドリハキリバチ



2016年7月下旬

農村部の民家の花壇に咲いたアップルミント(=マルバハッカ)の群落でハラアカヤドリハキリバチEuaspis basalis)が訪花していました。
性別は?


アップルミント(マルバハッカ)の花

コチャバネセセリ♂の吸い戻し(吸水と排尿)



2016年7月下旬

峠道の登り口で沢の水が流れ込んで常に路面が濡れている場所があります。
夏になるとここは蝶たちにとって格好の水場になるので、通りかかる度に何が来ているのか楽しみな観察スポットです。
道端の泥になっている部分は、もしかすると獣糞が少し混じっているのかもしれません。

まず初めに夏型のコチャバネセセリ♂(Thoressa varia)を紹介します。
ヒトの気配にかなり敏感で、すぐに飛んで逃げてしまいます。
おそらく同一個体が繰り返し水場に飛来していたので、私もかなりしつこく粘って吸水と吸い戻しの撮影に成功しました。
大量に飲んで排尿するだけなら夏のビアガーデンでヒトがよくやっていますね。
コチャバネセセリ♂はときどき腹部を前方に強く曲げて透明な液体を排泄していることが分かります。
泥や汚物に含まれるミネラル成分を摂取しているのですが、おしっこをかけて泥を溶かしながら吸水する行動がセセリチョウ科に特有の吸い戻しです。

濡れた路上を歩き回り朽木の欠片を見つけると、吸い戻しを開始。
再び少し歩いて、路上で吸水と排尿を続けます。



【追記】
『チョウのはなしI』p143によると、
セセリチョウ科の吸いもどし行動のことを述べておきます。これは、自分の排泄物そのもの、あるいは鳥獣糞に排泄物をのせて成分を溶解させて吸う行動です。その生理的な意味はまだよくわかりませんが、おそらくチッ素分の補給のためなのでしょう。






2016/10/26

トチノキの樹冠で鳴く♪サシバ(野鳥)



2016年7月下旬

山間部の峠道を通りかかった私に驚いて、サシバButastur indicus)が左の杉の木から飛び立ちました。
すぐに近くのトチノキの樹冠に着陸しました。
風で揺れる梢でキンミー♪と繰り返し鳴いています。(飛びながら鳴いたのは警戒声?)
鳴き声と嘴の動きが一致したので(リップシンクロ)、この個体の鳴き声で間違いありません。
望遠レンズを装着しようか私が迷っているうちに、サシバはなぜか飛び立ちに失敗し、枝にひっかかりながら落下しました。
喉の中央の黒い縦線の有無は残念ながら確認できませんでした。
サシバの鳴き声を声紋解析してみる?



この近くに営巣しているのかな?
2週間前に水路から助けたサシバ♂の恩返し(感動の再会)だったら夢がある話ですけど、そんな妄想はただの感傷ですね。

▼関連記事
サシバ♂(野鳥)救出大作戦




オオアワダチソウの花蜜を吸うメスグロヒョウモン♀



2016年7月下旬

山麓の道端に咲いたオオアワダチソウメスグロヒョウモン♀(Damora sagana)が訪花していました。
翅を閉じたまま吸蜜しています。
…と思いきや、ときどき開閉しました。



2016/10/25

ネムノキの葉が夜に閉じる就眠運動【微速度撮影】



2016年7月下旬

「動く植物」も魅力的な撮影テーマです。
ネムノキは夜に小葉が閉じる就眠運動で有名です。
堤防に生えたネムノキ(Albizia julibrissin)の灌木を選んで微速度撮影してみました。



西日が逆光にならないように、土手の上側に三脚を設置し順光で撮るようにします。
なるべく風で枝が揺れないように、茂みの下方の枝を被写体に選びました。(後にこれが問題になります。)
FZ300カメラに内蔵されたインターバルショット機能を初めて使ってみました。

  • 暗い条件下で撮影すると「長秒ノイズ除去」してくれる。
  • インターバル撮影終了直後に動画へ自動変換してくれる。
  • オリジナルの連続写真は消去せずに残してくれる。
時刻を動画内に焼き込みたくて、結局は素材の写真から加工編集し直しました。

日没前後(午後17:07〜19:21)の2時間14分間、20秒間隔でインターバル撮影してみました。
この日の公式な日の入り時刻は午後18:55。
ただし、裏山の陰に日が沈んだ18:21以降は一気に薄暗くなりました。
照度計が欲しいところです。
辺りが暗くなるとAFピント合わせのための赤いLED(補助照明)がインターバル撮影の度に点灯するようになります。
この不自然な光が植物の就眠運動に影響したら困るので、途中からMF(固定焦点)に切り替えました。

撮影しながら観察してみると、ネムノキ木の個体として全ての枝が一斉に葉を閉じるのではないことが分かりました。
同じ木でも日陰(土手の下側、東側)の葉は早く閉じました。
樹冠の若い枝の葉
は早く閉じる傾向あり、根元に近い古い枝の葉は反応が鈍い印象を受けました。
古い枝は小葉が固くなるのかな?
根元の枝は日中も日陰になりがちなので光量のコントラストが低く、閉じにくくなるのでしょうか?
葉を閉じるのに必要なエネルギー(光合成)の蓄えが乏しく、反応が鈍くなるのかな?



完成した早回し映像を見ると、確かに葉が閉じていました。
ネムノキの閉じた葉は、知らない人が見たら水不足(日照り)で萎れたように見えるかもしれません。
しかし今回の被写体に選んだ枝があまり良くなかったようで、小葉の一部がなぜか閉じ切りませんでした。
動画の出来にいまいち満足できなかったので、反省点を活かして後日もう一度挑戦してみます。

つづく→その2






ベニバナの花で採餌するニホンミツバチ♀



2016年7月下旬

山麓のベニバナ畑でニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が何匹もせっせと訪花していました。
後脚の花粉籠に橙色の花粉団子を付けていました。
複数個体を撮影。

山形県の県の花に指定されている紅花を実際に観察するのは初めてです。
生花は鮮やかな橙色ですが、枯れかけた花は赤くなるようです。







2016/10/24

トビ(野鳥)の帆翔と地鳴き♪



2016年7月下旬

山麓を歩いていると、上空でトビMilvus migrans)が輪を描いて飛びながらピーヒョロロ♪と鳴いていました。(地鳴き)
ほとんど羽ばたかずに上昇気流に乗って帆翔しています。


遂に念願の動画が撮れて、感無量です。
この何でも無いシーンをなぜか今まで撮れなかったのです。
カメラを向けるとトビは警戒して飛び去ってしまうのが常でした。
ブラインドに隠れないと無理なのかな?と諦めかけていました。

トビの鳴き声を声紋解析してみたいのですけど、風切り音や近くを流れる用水路の水音が邪魔ですね。



スイセンノウの花で小雨に打たれるオオチャバネセセリ



2016年7月中旬

用水路沿いの細長い貧弱な土壌に園芸植物のスイセンノウが自生していました。
小雨が降る中、オオチャバネセセリPolytremis pellucida)と思われる蝶がスイセンノウに訪花していました。
口吻を伸ばしていないので吸蜜中ではなく、休んでいるだけのようです。
花に止まったまま、特に雨を避ける様子(雨宿り行動)はありません。
このぐらいの小雨なら(ほぼ雨上がり)、翅の鱗粉が弾いてくれるのでしょう。
セセリチョウ特有の翅の広げ方でじっとしています。



2016/10/23

ミズナラに形成したナラメリンゴフシ【虫こぶ】経過観察#5



2016年7月中旬

虫瘤ナラメリンゴフシの定点観察記録#5


山間部の道端に生えたミズナラ幼木の枝先に形成されたナラメリンゴフシの様子を見るため、15日ぶりに足を運びました。
虫こぶはコルク質に変化し、乾いて固くなっていました。

今回も小蜂(ナラメリンゴタマバチ?;Biorhiza nawai)の姿はありません。

つづく→#6



トウモロコシ畑で実を採食するスズメ(野鳥)



2016年7月中旬

トウモロコシ畑を電気柵で囲ってあるものの、野鳥には効き目がないようです。
スズメPasser montanus)が数羽で採食しに来ていました。
頬が黒い成鳥です。
伸びてきたトウモロコシは未だ背が低く、実も細いです。
スズメはトウモロコシの若い実(干からびたような状態?)を啄んでいます。
今回はトウモロコシに集った害虫アブラムシを捕食しているようには見えません。

▼関連記事
トウモロコシ畑の害虫アブラムシを捕食するスズメ(野鳥)

採食中の口元がよく見えるように撮影アングルを変えたかったのですけど、私が下手に動くとスズメに逃げられそうなので我慢しました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。






モンキチョウ♀♂の群飛(求愛飛翔)



2016年7月中旬・午後13:56

小雨が降る昼下がり、川べりの土手の草地でモンキチョウ♀♂(Colias erate poliographus)が激しく乱舞していました。
計5頭?の♂が入れ替わり立ち代り♀に求愛しているようです。



【追記】
今回の♀は♂と共に上昇飛翔していませんが、渡辺守『モンキチョウの交尾行動』によると、
 一頭の♀に数頭の♂という飛翔の群れが形成されることもまれではありません。しかし、ほとんどの♂はしばらくして求愛飛翔をあきらめてしまい、♀はさらに高空へ、♂はつぎつぎと地上へ降下し、求愛の群れは解消するのです。 
 交尾を経験した♀がつぎの交尾を受け入れる場合、どの♂を選ぶかは求愛の熱心さによることがわかってきました。求愛に熱心な♂はたいてい若く、それは交尾時に大きな精包を注入できることを意味しています。年寄りの♂は大きな精包をつくることができませんので、体内の精包を吸収して、いずれは自らの栄養にしようとする♀の思惑からみると、どうせ交尾するなら大きな精包をもらったほうがよいに違いありません。 (『動物たちの気になる行動〈2〉恋愛・コミュニケーション篇』p61〜62より引用)


【追記2】 

同じ筆者による専門書、渡辺守『チョウの生態「学」始末』によれば、

 交尾を経験したモンキチョウの♀が次の交尾を受け入れる場合、特に白翅型♀の場合、自分を巡っての求愛集団の中からどの♂を選ぶかは、最後まで諦めずに自分につきまとった♂であった。求愛集団における激しい飛翔は、その集団内に留まろうとする老齢の♂を振るい落とす役割ももっていたようである。最後まで求愛を行なうことのできた♂はたいてい若かった。若い♂は交尾時に大きな精包を注入でき、年寄りの♂は(少なくとも1回は交尾経験があるとしたら)大きな精包を作れない可能性が高い





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