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2025/03/21

早春の刈田で採食するキジ♂が農道を横断(野鳥)

 

2024年4月上旬・午後12:00頃・くもり 

雑草が青々と生え始た早春の刈田でキジ♂(Phasianus versicolor)が佇み、キョロキョロと辺りを見回していました。 
やがて警戒を解くと、頭を下げて採食し始めました。 
イネ科の雑草の若葉を啄んでいるようです。 
刈田を左へどんどん歩きながら、あちこちで道草を食っています。 
田んぼと田んぼの間の畦道に登ったので、見晴らしの良いお立ち台で鳴くか(母衣打ち)と期待したのですが、すぐに隣の刈田に降りてしまいました。 
田んぼの端から土手を登ると、砂利が敷かれた農道を横断しました。 
最後はガードレールの下をくぐって、落葉灌木(タニウツギ?)の茂みの中に姿を消しました。 

死角になったので私が回り込もうとすると、キジ♂は慌てて逃げ、見失ってしまいました。 
逃げるときも走り専門で、飛ぶことも鳴くこともありませんでした。

2025/03/17

早春の林床で餌を探し歩く2羽のキジ♀【野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年4月上旬・午前8:00頃・晴れ・気温9℃ 

平地の二次林で死んだアナグマの旧営巣地(セット)を見張っている自動センサーカメラに、2羽のキジ♀(Phasianus versicolor)が写っていました。 
この地点でキジ♀が登場したのは初めてです。 
互いに離れて林床の餌を探し歩いています。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:22〜) 


つづく→

2025/03/11

早春の林床で採食するアトリ?の群れ【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年3月下旬

シーン0:3/27・午後15:14・晴れ(@0:00〜) 
早春の二次林林床にニホンアナグマMeles anakuma)の死骸が横たわっていたので、自動撮影カメラで監視することにしました。 


シーン1:3/30・午前10:00・くもり(@0:04〜) 
スカベンジャーのホンドタヌキによって死骸が持ち去られた2日後の朝に、見慣れない鳥の群れが写っていました。 
残雪が溶けて落ち葉に覆われた林床を歩きながら、あちこちで地面を啄んでいます。 
(冒頭で落ち葉めくりをしたかもしれません。) 

初めにアナグマが死んでいた地点に集まっている様子はなく、散開した群れがあちこちで採食していました。 
この時期にカラスは産座に敷く巣材(柔らかな獣毛や落ち葉)を林床で拾い集めていましたが、今回の鳥は巣材集めではなく、採食行動でしょう。 

モノクロの映像から鳥を同定するのは困難ですけど、冬鳥のアトリ♀♂(Fringilla montifringilla)ですかね? 
頭部が黒っぽいのがポイントかもしれません。 
もし間違っていたら、ご指摘いただけると助かります。 
もし冬鳥のアトリなら、もうじき北の繁殖地へ渡去するはずですから、当地で巣材を集めるはずがありません。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
旧機種のトレイルカメラには明るい昼間に正常なフルカラーで撮れなくなるという変な癖があるのですが、新機種よりも頑丈で壊れにくいので、だましだまし使い続けています。

2025/03/06

深夜にケージに入って排泄、食餌するイエネコ(キジトラ♂)【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2021年9月下旬・午前3:10頃 

飼い猫の夜の生活を観察するために、トレイルカメラを室内ケージの前に設置しました。 
買ったばかりのトレイルカメラで野生動物を撮る前に、使い方を室内で練習するという目的もあります。 

イエネコFelis silvestris catus)の種類は、去勢したキジトラ♂です。 
便意を催すと、真っ暗な室内でも自分でケージに入ってトイレの砂箱で用を足します。 
排泄後は、皿に入れておいたドライタイプのキャットフードをもりもり食べています。 
満ち足りると、立ち上がって方向転換し、背伸びのようなストレッチ運動をしてから立ち去りました。 
飼い猫はトレイルカメラの存在に気づいていないのか、まったく無視しています。 


※ 食餌の音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2025/03/04

クリの落果を手に持ちながら直立二足歩行する若いニホンザル

 



2023年10月上旬・午後12:50・晴れ 

山麓の路上に散乱したクリ(栗)の落果を拾い食いしているニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れを撮影していると、直立二足歩行を目撃しました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:14〜) 

奥から来た若い個体が両手にクリを拾ったまま後足で立ち上がり、ヒョコヒョコと2〜3mほど二足歩行したのです。 
もしかすると左手を捻挫かなにか怪我していて、痛いから着地しないようにかばいながら3本足で歩いている状態から立ち上がったのかと初めは思いました。 
しかし、そうではなく、「両手に花」ならぬ「両手に栗」の状態だったのでしょう。 
ニホンザルは普通、食べきれない餌を頬袋に詰めて運びますが、今回は両手も食べ物を握っていて歩きにくかったので、直立二足歩行に切り替えたようです。 

「野生のニホンザルが直立二足歩行するのは、どういう時か? 例えば、警戒時に視線を高くして遠くの仲間や天敵の様子を伺うとき、などが考えられる。他にはどんな場合に立ち上がって歩くのか?」とPerplexity AIに質問してみると、以下の回答を得ました。
 (32個の出典URLリンクは割愛)
野生のニホンザルが直立二足歩行をする状況は限られており、通常は四足歩行を主な移動手段としています。しかし、特定の状況下では直立二足歩行を行うことがあります。 
## 直立二足歩行の状況 
**1. 警戒時の視界確保** 
ご指摘の通り、警戒時に視線を高くして遠くの仲間や天敵の様子を伺う際に直立二足歩行をすることがあります。これは、より広い視野を確保し、潜在的な危険を素早く察知するためです。 
**2. 水辺での移動** 
浅い水域を渡る際に、直立二足歩行をすることがあります。これは体の大部分を水面上に保ち、毛皮が濡れるのを最小限に抑えるためです。 
**3. 食物の運搬** 
両手に食物を持って短距離を移動する際に、直立二足歩行をすることがあります。これにより、手を自由に使って食物を運びながら移動できます。 
**4. 威嚇行動** 
群れの中での順位争いや、他の動物との対峙時に、一時的に直立姿勢をとることがあります。これは自身をより大きく見せ、相手を威嚇するためです。 
**5. 好奇心からの探索** 
新しい環境や物体に遭遇した際、より詳しく観察するために一時的に立ち上がることがあります。これは、周囲の状況をより良く把握するためです。 
**6. 人間の影響** 
人間との接触が多い地域では、餌付けなどの影響で、短時間の直立二足歩行を学習することがあります。しかし、これは自然な行動ではありません[1][3]。 
## 二足歩行の限界 
ニホンザルの身体構造は、本質的に二足歩行に適していません。彼らの解剖学的特徴は、四足歩行と木登りに適応しています[1][3]。そのため、直立二足歩行は一時的なものであり、長距離や長時間の移動には使用されません。 研究によると、ニホンザルは訓練によって二足歩行の能力を向上させることができますが、これは自然な行動ではありません[3]。野生のニホンザルにとって、直立二足歩行は特定の状況下での一時的な行動であり、主要な移動手段ではないのです。


この中で、今回のニホンザル個体は「3. 食物の運搬」 のために直立二足歩行したと考えられます。

ヒトの祖先が直立二足歩行を始めた進化の過程にどうしても思いを馳せてしまいますが、ニホンザルは類人猿でもヒトの祖先でもないので、単純な比較は出来ません。

狩猟採集を始めた原始人が食料をたくさん持ち帰るために手に持って立ち上がり二足歩行を始めた、というシナリオは正しくありません。

猿人(アウストラロピテクス)が二足歩行を始めたのが先で、その後で原人(ホモ・エレクトス)が石器や火を使い始め、狩猟採集の生活をするようになったというのが現在の定説です。



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親指はなぜ太いのか 直立二足歩行の起原に迫る (中公新書)

2025/02/23

早春の休耕地で枯草や落ち葉をめくって餌を探すカケス【野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年3月下旬 

休耕地でホンドギツネの営巣地を自動センサーカメラで監視しています。 


シーン1:3/24・午前7:29・くもり・気温2℃(@0:00〜)日の出時刻は午前5:34 
夜が明けると、枯野がうっすらと雪化粧していました。 
寒の戻りで雪が少し降ったようです。 

画面の左下から1羽のカケスGarrulus glandarius)が歩いて登場。 
新雪が積もった地面で枯草を啄んでいます。 
1.5倍に拡大した映像の後に、オリジナル(等倍)の動画でリプレイ。
この地点の監視カメラにカケスが写ったのは初めてです。


シーン2:3/24・午前10:30・くもり・気温11℃(@0:37〜) 
3時間後に監視カメラが再び起動すると、枯野の手前に積もった新雪はすでに溶けていました。 

画面の右下にカケスが来ています。 
枯草や落ち葉を嘴で左右に払い除けたり、摘んで引っ張ったりして、その下に隠れた虫を探しているようです。 
もしかして、秋に貯食したドングリ堅果を掘り出そうとしているのか?と期待したのですが、そのようなシーンは撮れていませんでした。 


つづく→

2025/02/20

キタテハ秋型の道教え?:砂利道を舐めてミネラル摂取

 

2023年10月上旬・午前10:50頃・晴れ 

砂利が敷かれた農道で秋型のキタテハPolygonia c-aureum)2頭がミネラル摂取のために集まっていました。 
私はキタテハの性別を外見で見分けられませんが、性成熟に必要なナトリウムやアンモニア塩を摂取するのはおそらく♂と思われます。 

キタテハは翅を開閉しながら砂利道を歩き回り、口吻の先端であちこち舐めて味見しています。 
お気に入りの(塩分の濃い)地点を探り当てると、一箇所に落ち着いて一心不乱にミネラル摂取に励みます。 
農道の轍に水溜りができているのですが、そうした水たまりの岸の泥よりも、乾いた砂利の表面を好んでキタテハは舐めていました。 
おそらく、水分が蒸発して塩分が濃縮された場所が好みなのでしょう。 
少量の唾液を吐き戻して小石の表面の塩分を溶かしてから、それを吸い戻していると推測されます。 

最後に、路上からキタテハが飛び立つ瞬間もついでに記録しようと、私が動画を撮りながら歩いて近づいてみました。 
しかし飛び立ったキタテハは少し飛んで遠ざかっただけで、すぐに同じ農道に再着陸しました。 
また私が近寄ると、同様に少しだけ飛んで逃げただけでした。 
ハンミョウの「道教え」を連想しました。 

関連記事(7年前の撮影)▶ ナミハンミョウの道教え【HD動画&ハイスピード動画】
人が近づくと飛んで逃げ、1 - 2 m程度飛んで着地し、度々後ろを振り返る。往々にしてこれが繰り返されるため、その様を道案内に例え「ミチシルベ」「ミチオシエ」という別名がある[4]。 (wikipedia:ハンミョウより引用)
もちろんキタテハにそんな意図は無く、ミネラル摂取を邪魔されてもお気に入りの塩場から離れたくないだけなのでしょう。 


※ 説明・演出のため、動画編集時に素材の順番を変えました。 
一番伝えたいポイントを出し惜しみしないで先に見せるようにしないと、ショート動画が全盛の昨今では視聴者が途中で離脱してしまうからです。 
実際には、望遠マクロで吸汁シーンを撮ってから、キタテハに近づいて離着陸を繰り返す様子を撮影しました。 

キタテハが地面を舐めてミネラル摂取する行動はこれまで何度も撮影してきたのですが、「道教え行動?」は初見で、ちょっと面白いと思いました。 



2025/02/11

雪が溶けた林床で落ち葉をめくって餌を探すカケス【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年3月中旬・午後12:20頃・くもり・気温6℃ 

ニホンアナグマMeles anakuma)が冬眠する営巣地(セット)を見張る自動撮影カメラにカケスGarrulus glandarius)が写りました。 
昼下がりに、二次林の林床でカケスが残雪の上をホッピングしながら右へ移動します。 
画面の右端で立ち止まると、嘴で落ち葉を掻き分けて餌を探し始めました。 
越冬中の虫を探しているのでしょう。 
もしかすると秋に貯食したドングリを掘り出しているのかもしれない、と期待したのですが死角でよく見えず、右に姿を消しました。 

落ち葉めくり行動が見えやすいように、まずは1.5倍に拡大した映像をご覧ください。 
その後にオリジナル(等倍)の全景動画でリプレイ。(@0:47〜) 


つづく→ 


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2025/02/09

早春の林縁に座って日向ぼっこする首輪を装着したニホンザル♀

 

2024年3月中旬・午後14:10頃・晴れ 

根雪がほとんど溶けた平地の畑とそれを囲むスギ防風林の境界でニホンザル♀(Macaca fuscata fuscata)が地面に独りで座っていました。 
画面奥(北)のスギ林を向いて座り、太陽に背を向けていたということは、日光浴をしているようです。 
うつむいて自分で毛繕い(虱取り)をしていそうですが、後ろ姿からはよく見えません。 
枯れ葉や枯れ草に覆われた地面に対して、ニホンザルの毛皮の褐色は目立たない保護色になっています。 

キョロキョロと辺りを見回し、振り返った猿には黒い首輪が装着されていました。 
GPSテレメトリー調査の対象個体のようです。 
猿害対策のために、遊動するニホンザルの群れが農地に近づくと自動的に通報するシステムを構築しているのかもしれません。 
雪国で早春の畑には、ニホンザルが食害するような作物はまだ何も栽培されていません。

首輪ニホンザルは、何か小さな餌をつまみ食いして、もぐもぐと咀嚼しています。 
やがて立ち上がると、左へ歩き出しました。 
股間を見ると、この個体は♀のようです。
ところが少し歩いただけで、すぐにまた林縁で座り込みました。 
落ち葉をかき分けて、越冬明けの虫やクモなどを捕食しているのかもしれません。

開けた農地でも端の林縁に沿って歩いているのは、いつでも背後のスギ林に逃げ込めるように用心しているのでしょう。

2025/02/07

稲刈り後の田んぼで落穂拾いをして頭を掻くハシボソガラス(冬の野鳥)

 

2023年12月中旬・午前11:20頃・晴れ 

郊外の稲刈りが終わった田園地帯でハシボソガラスCorvus corone)が採食していました。 
イネの落ち穂を見つけると足で押さえつけ、白い小さな米粒を嘴の先端で器用に摘み上げて食べました。 
食後は、足で痒い頭をぼりぼり掻きました。 

この刈田には二番穂ひこばえは出ていません。 
関連記事(2ヶ月前の撮影)▶ イネの二番穂


ちなみに、田んぼの用水路の中にも複数のカラスが入っていました。 
水を飲んでいるのか、それとも水浴びしているのかな?と期待したものの、私が近づくと警戒したカラスは飛んで逃げてしまいました。 

1羽のカラスが何か餌(オニグルミ堅果?)を刈田に貯食したような気がしたのですが、肝心の埋めるシーンを撮り損ねてしまいました。 
その様子を周りで仲間が見ていたので、隠した餌はすぐに盗まれそうです。 


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2025/02/03

倒木が散乱するスギ林で虫を探すカケスのペア(冬の野鳥)

 



2024年2月下旬

シーン0:2/20・午後14:46・くもり(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
平地のスギ防風林で、画面の手前から左奥に向かって根こそぎ倒れた「根返りスギ」の根元に掘られた巣穴bを自動撮影カメラで見張っています。 
画面の中央に見える巣穴bでニホンイタチ(Mustela itatsi)が越冬していたのに、なぜか最近は姿を見せなくなりました。 

異常な暖冬のため、林床の積雪は完全に溶けてしまっています。 


シーン0:2/20・午後13:21・晴れ(@0:04〜) 
巣口bに来ていたカケスGarrulus glandarius)が太い風倒木に飛び上がりました。 
倒木上には残雪がほんの僅か残っています。 
カケスは朽ちたスギ倒木の表面を啄んでいます。 

やがて左から水平倒木に乗った別個体のカケスが登場しました。 
真下を覗き込んだり、水平倒木の最近剥がれた樹皮の隙間を調べたりしています。 
獲物となる虫を探し回るカケスの羽毛が強風でなびいています。
この2羽は、おそらく♀♂つがいなのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→


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2025/01/26

根返りスギで年末年始に餌を探す雪国の小鳥たち:シジュウカラ、コガラ、ヤマガラなど【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2023年12月下旬〜2024年1月上旬 

シーン0:12/27・午後14:21・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
平地のスギ防風林で風倒木が何本も長年放置されています。 
画面の右下手前から奥に向かって根こそぎ倒れた(根返り)スギの根際に掘られた巣穴bを自動撮影カメラで見張っています。 
そこにはニホンイタチMustela itatsi)が越冬していたのですが、最近ではなぜか姿を見かけなくなりました。 

今季は記録的な暖冬で、積雪が例年よりもはるかに少ないです。 
水平の細い別な倒木が朽ちて樹皮がどんどん剥がれ落ち、雪面に散乱しています。 

昼間に集まる小鳥たちの採食行動をまとめてみました。 
主にシジュウカラですが、少数のコガラやヤマガラなどを含むカラ混群のようです。 


シーン1:12/28(@0:03〜) 
シジュウカラ♀♂(Parus minor minor)の群れが根返りスギの土付き根っこをしきりに啄んでいます。 
そこで休眠越冬する昆虫を捕食しているのでしょう。 
チッチッ♪と鳴き交わす声もかすかに聞こえます。 


シーン2:12/29(@1:56〜) 
シジュウカラの群れ。 
ヒヨドリの鳴き声も聞こえましたが、姿は写っていません。 

 突然、監視カメラのレンズを覗き込んだ小鳥がいたのですが、あまりにも近過ぎて種類を見分けられませんでした。(@3:32〜) 


シーン3:12/30(@3:43〜) 
常連のシジュウカラの他に、コガラPoecile montanus)やヤマガラSittiparus varius)も来ているようです。 

根返りスギの土付き根っこを嘴でつつくシジュウカラたちの様子を、動画編集でゆっくりズームインしてみました。 
(最終的に1.5倍まで拡大)


シーン4:12/31(@8:09〜) 
珍しく、奥の残雪の上で餌を探すシジュウカラの個体がいます。 


シーン5:1/1(@9:34〜) 
翌日の元日には、雪解けが進んでいました。 


シーン6:1/2(@9:38〜) 
ヤマガラが来ています。 
珍しくフルカラーで録画されていました。 
トレイルカメラ旧機種の不安定な挙動に悩まされます。 


シーン7:1/5(@10:10〜) 
林床の積雪はほとんど溶け切っていました。 


シーン8:1/6・午前後(@10:11〜) 
これ以降は、監視カメラの電池が切れて、わずか1秒間しか録画してくれなくなりました。 
それでも健気に記録し続けるので、小鳥が来た記録にはなります。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→

2025/01/18

根返りスギの根元で採食するウソ♀♂【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年2月中旬・午後13:00頃・晴れ 

平地のスギ防風林で、画面の手前から奥に向かって根こそぎ風倒した根返りスギの根元に掘られた「根曲がり巣穴」をトレイルカメラで見張っています。 
画面の左下隅にその巣口が写っています。 
この巣穴aにはニホンイタチMustela itatsi)が越冬しているらしいことが分かっているのですが、最近は姿を見かけません。 
今季は異常な暖冬で積雪量が少なく、だいぶ溶けてしまいました。

昼下がりにウソ♂(Pyrrhula pyrrhula)が登場して、地上採食していました。 
この地点で冬鳥のウソは初見です。 
ウソをトレイルカメラで撮れたこと自体が初めてです。 

ウソの歩行は、ホッピングではなくウォーキングで地上を移動します。 
露出した地面や残雪の表面を啄んでいるのは、植物の細かい種子が散乱しているのでしょう。 
根返りスギの根っこに付いた土を嘴でつついているのは、そこで休眠越冬する昆虫が多い(オサムシなど)ことをウソも経験から知っているようです。 
耳を澄ますとチッチッ♪と小声で鳴いていました。 

最後に画面の左下から別個体♀が現れました。(@0:52〜) 
この2羽は♀♂つがいなのかな? 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


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2025/01/14

路上に落ちた草の実を食べ歩くキジバト(野鳥)

 

2023年10月上旬・午後12:40頃・晴れ 

郊外の農村部でキジバトStreptopelia orientalis)が単独で路上採食していました。 
アスファルトで舗装された路上を歩きながら、あちこち啄んでいます。 
キジバトは種子食性ですから、路上に散乱した草の実(種子)を丹念に1粒ずつ拾い食いしているのでしょう。 
ハト類は種子捕食者(植物にとっては天敵)ですが、舗装路に落ちた草の実はどうせ乾燥して発芽できずに死んでしまうはずです。 
ちなみに、キジバトの歩行はホッピングではなくウォーキングです。 

黒い甲虫?(種名不詳)が右から左へ車道を横断して近くを通り過ぎたのに、キジバトは見過ごして捕食しませんでした。
(@0:42〜)

道の両側には雑草が生い茂っています。 
キジバトは道端で重点的に採食し始めました。 
やはり、道端の雑草からこぼれ落ちる草の種を食べているようです。 
まるで落ち穂拾いのようです。 

映像をよく見ると、道端の原っぱには黄金色の穂をつけたキンエノコロとピンク色の実をつけたイヌタデの群落がなんとか見分けられました。 

興味深いことに、キジバトはキンエノコロやイヌタデなどの穂を直接啄んで実を食べることは一度もありませんでした。 
穂に残っている実は未熟で栄養価も低いのでしょう。 
また、鳥が穂をつついても揺れて上手く採食できないはずです。
キジバトは草を足で倒伏させて押さえつける採食法を知らないのかな?


キジバトが路上に留まり、草地に入って採食しない理由も考えてみました。 
土の地面よりも舗装路の方が落ちた草の実を見つけやすいのかもしれません。 
また、見通しの良い路上で採食した方が安全です。 
雑草がぼうぼうに生い茂る原っぱで採食すると、ネコなどの捕食者(天敵)が潜んでいる可能性があるからです。 
仲間と一緒に群れで採食していれば、警戒行動も分担することができますが、今回のキジバトは単独行動でした。

本当は動画を撮影した直後に現場検証して、キジバトの採食メニューとなる道端の雑草や路上に散乱する草の実を全てしっかり同定すべきでした。
実はこのとき私は、奥に居たニホンザルの群れも同時に観察していました。 
猿たちと私の間にキジバトが居たのです。 
この後私は、ニホンザルの撮影を優先しました。 
関連記事(同所同日の撮影)▶ 路上でクリの落果を拾い食いするニホンザルの群れ 
左右の田畑には、ニホンザルなどの野生動物の侵入を防ぐための電気柵が見えます。
私がニホンザルの群れに少しずつ近づくと、間に挟まれたキジバトはどんどん奥に歩いて私から遠ざかり、最後は飛んで逃げました。 


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2025/01/10

根返りしたスギの根元で餌を探す雪国のミソサザイ【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2023年12月下旬 

シーン1:12/27・午後14:21・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。
平地のスギ防風林で風倒木が何本も放置されています。 
画面の手前から奥に向かって根こそぎ倒れた(根返り)スギの根際に掘られたニホンイタチMustela itatsi)の越冬用巣穴bを自動撮影カメラで見張っています。 
今季は記録的な暖冬で、積雪量が少ないです。 
水平の倒木が朽ちて樹皮がどんどん剥がれ落ち、雪面に散乱しています。 


シーン2:12/29・午後16:29(@0:03〜)日の入り時刻は午後16:31。 
監視カメラが起動した理由が分からなかったのですが、しばらくすると1羽の小鳥が手前から奥に飛来して、巣口bの手前の雪面に落ちていた樹皮に着地しました。 
小鳥の正体はミソサザイTroglodytes troglodytes)のようです。 
ミソサザイといえば山地の渓流の近くで見かける小鳥という認識だったので、こんな平地の防風林で見れるとは意外でした。 
他の鳥と同じく、根返りした土の塊を調べて、餌となる虫を探しに来たのかな? 

千葉県立中央博物館のホームページに掲載された記事によると、
 根返りした木は、土ごと倒れて根元は大きな土の塊となっている。この土の塊の中が生きものの越冬場所として好まれるようだ。オサムシ、ゴミムシ類の他に、カメムシ、ムカデ、トカゲ、カエルなども越冬している。皆、わざわざこの土の固まりに登ってから潜っているわけだ。(「 根返りで越冬するオサムシ」より引用)
やがてミソサザイは、ピョンピョン飛んで奥に消えました。 
ちょうど日没の時刻だったことから、もしかするとねぐら入りの行動だったのかもしれません。(※ 追記参照)


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
ミソサザイは小さな鳥なので、最終的に1.5倍に拡大するように素材の動画をゆっくりズームインする、という編集を試してみました。 
タイムスタンプ(撮影日時)を改めて画面内の元の位置に焼き込む工夫をしたのがポイントです。



※【追記】
ミソサザイの塒について調べてみました。
ハルシネーション(AIによる知ったかぶりの誤情報)が少ないとされるPerplexity AIに質問した回答を引用します。
このAIは、質問する言語によって回答が質的に変わってくるので注意が必要です。
今回の件では、日本語よりも英語の方が圧倒的にソース(情報源)の質量ともに充実しています。
ミソサザイは、ヒトが架けた巣箱に入って越冬することもあるそうです。
ただし、大陸のミソサザイと日本のミソサザイで習性が微妙に異なる可能性もあり得るので、AIの言うことを鵜呑みにはできません。

ミソサザイの冬季のねぐら入りについて、特に雪国での具体的な情報は提供された検索結果には含まれていません。しかし、ミソサザイの一般的な生息環境と冬の行動から、以下のことが推測できます:

ミソサザイは通常、山地の渓流沿いの藪や岩のある林に生息しています[3][4]。冬になると、より低い山地や山麓の沢や岩のある林に移動する傾向があります[4]。この習性から、冬のねぐらとして以下の場所を利用する可能性が高いと考えられます:

1. 岩の隙間や穴
2. 倒木の下や樹洞
3. 厚い藪の中
4. 渓流沿いの岸辺の植生の中

雪国では、これらの場所が雪から保護され、比較的暖かい環境を提供すると考えられます。ミソサザイは体が小さいため、寒さから身を守るためにこのような隠れ場所を利用すると推測されます。

ただし、ミソサザイの具体的な冬のねぐら入り行動については、さらなる研究や観察が必要です。

Citations:
[1] https://www.pref.niigata.lg.jp/site/aicho/20210401aicho.html
[2] https://www.pref.niigata.lg.jp/site/aicho/20200401aicho.html
[3] https://zukan.com/jbirds/internal14978
[4] https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1497.html
[5] http://www.omnh.jp/wada/birds-rep11.html
[6] https://www.omachi-sanpaku.com/common/file/sanpaku/backnumber/13-4_cmp.pdf
[7] http://sizenkansatu.jp/05daigaku/s_2.html

 

The **Eurasian wren** (Troglodytes troglodytes) typically roosts in **dark retreats, snug holes, and even old nests** during the winter months. These roosting sites provide essential shelter from cold weather and predators. In harsher conditions, they may gather in groups, often consisting of family members or multiple individuals, to conserve warmth[1][3][6]. 

They are known to utilize various habitats for roosting, including dense vegetation such as bushes, hedgerows, and brush piles. This adaptability allows them to find suitable roosting spots across a wide range of environments, from gardens and parks to more natural settings like forests and marshes[1][3].

Citations:
[1] https://www.allaboutbirds.org/guide/Eurasian_Wren/lifehistory
[2] https://en.wikipedia.org/wiki/Winter_wren
[3] https://en.wikipedia.org/wiki/Eurasian_wren
[4] https://www.audubon.org/field-guide/bird/pacific-wren
[5] https://animaldiversity.org/accounts/Troglodytes_troglodytes/
[6] https://animalia.bio/eurasian-wren?letter=w
[7] http://www.birdwatchingacademy.com/winter-wren/
[8] https://www.allaboutbirds.org/guide/Winter_Wren/overview
[9] https://www.discoverwildlife.com/animal-facts/birds/wren-facts


Eurasian wrens (Troglodytes troglodytes) do use man-made structures for roosting in winter, including nest boxes. While they typically prefer natural roosting sites, they have been observed using artificial structures when available:

1. Wrens have been recorded roosting in large numbers in nest boxes during winter. In one instance, as many as 60 wrens were found roosting together in a single nest box[4].

2. They are known to use various man-made structures for shelter, including stone walls and even old nests[3][5].

3. Wrens often seek out "dark retreats" and "snug holes" for roosting, especially during harsh winter weather[3]. Nest boxes can provide such protected environments.

It's important to note that wrens are adaptable and will use a variety of roosting sites. They may roost alone or in groups, with communal roosting being a common strategy to conserve heat during cold winter nights[4]. While nest boxes are not their primary choice, they can serve as valuable artificial roosting sites when natural options are limited or during particularly harsh weather conditions.

Citations:
[1] http://www.birdwatchingacademy.com/winter-wren/
[2] https://animaldiversity.org/accounts/Troglodytes_troglodytes/
[3] https://en.wikipedia.org/wiki/Eurasian_wren
[4] https://scotlandsnature.wordpress.com/2019/01/16/a-small-bird-with-a-big-impact/
[5] https://www.allaboutbirds.org/guide/Eurasian_Wren/lifehistory
[6] https://www.backyardecology.net/winter-wren-one-of-our-other-wrens/

2025/01/08

雪山のスギ林でニホンイノシシが掘り返した採食痕を見つけた!【フィールドサイン】

 

2024年1月下旬・午後13:10頃〜14:30頃・晴れ 

スノーシュー(西洋かんじき)を履いて雪山を探索していた私が下山中に、前方のスギ植林地の林縁から1頭のニホンイノシシSus scrofa leucomystax)が慌てて逃げ去りました。 
あっという間の出来事で、残念ながらその姿を証拠動画に残すことはできませんでした。 
GoProなどのアクションカメラを体に装着してドライブレコーダーのように山中で常時撮影していれば、一人称目線の証拠動画が撮れたはずなので、私も1台欲しくなります。



遅ればせながら動画を回し、イノシシが居た地点を現場検証してみましょう。 
雪で埋もれた林道の横に育ったスギの根元の雪や土が盛大に掘り返されていました。 
どうやら私が来るまでイノシシは採食行動をしていたようです。 
冬でも地中のミミズや虫を捕食したり、植物の根っこを食べたりして飢えを凌いでいるのでしょう。 
林床ならどこでも良いのではなく、スギの根元を重点的に掘り返していました。
雪かき穴掘りの重労働に対して摂取カロリーの収支が見合わない(コスパが悪い、エネルギー収支が赤字)気がするのですけど、秋に溜め込んだ脂肪で春まで乗り切れるかという問題になります。
あるいはもしかすると、寝るためのねぐらを作ろうと常緑樹の下で雪を掘っていたのかもしれません。 
イノシシの足跡を辿って周囲を調べて回ると、計3本のスギの根元が次々に掘り返されて土が露出していました。
これまでにも私は山中で同様のフィールドサイン(掘り返し跡)を見かけていましたが、今回はイノシシの仕業であるという確証があります。 
現場から逃げたイノシシは1頭しか見ていませんが、親子が行動を共にしていた可能性もあります。 



次は、逃げたニホンイノシシが雪面に残した足跡を辿ってみましょう。(アニマルトラッキング) 
穴掘りをした直後なので、雪面に残った蹄跡の一部が土で汚れています。 
しばらくは、歩きやすい林道を辿って麓へと向かっていました。 
林道の中央だけ雪が溶けて地面の落ち葉が露出していました。
イノシシがそこを歩くと足跡が残りません。
やがてイノシシの蹄跡は林道を外れて、雪の積もった急斜面を下っていました。 
さらにしつこく足跡を追跡しようか迷ったのですが、逃げたイノシシを下手に追い回すと二度と戻って来なくなってしまうだろうと判断して、追跡を打ち切りました。 



同一個体のイノシシが戻ってきてくれることを期待して、遭遇地点にトレイルカメラを設置することにしました。 
山中の別の地点(ニホンカモシカのねぐら)に設置してあるトレイルカメラを撤去して、急遽こちらに移しました。 
3箇所ある採食痕のうち、最大の穴を監視することにしました。 
イノシシの雪山での採食行動やねぐら入りの行動が撮れたら嬉しいです。 




山形県で一時期イノシシは絶滅していたのですが、再び戻ってきたようです。
多雪地帯でイノシシは冬を越せないだろうと言われていたのですけど、積雪がそれほど多くなければ、雪山でも自力で掘り返して採餌できることを確信しました。
今季は異常な暖冬で、積雪量が少ないです。
山形県では冬の豪雪がイノシシやシカの進出を阻んできたのに、このまま地球温暖化が進行すれば、イノシシの分布域はさらに北上し、当地でも越冬するイノシシの個体数が増えるはずです。
そうなれば、他の地域(暖地)と同様に農作物の食害が深刻になる、と予想できます。
このまま手をこまねいて温暖化を食い止めなければ、将来は獣害対策という形でも莫大なコストを払う羽目になりそうです。(しっぺ返し)



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2025/01/07

靴底の泥を舐めに来たウラギンシジミ♂【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月下旬・午後14:10頃・晴れ 

里山の雑木林を抜ける山道を私が下っていると、前方の地面(?)から飛び立った蝶が私の足元にまとわりつきました。 
履いていた長靴の底に横から止まったので、驚きました。 
窮屈な体勢で見下ろしながら、動画を撮り始めました。 

蝶の正体は翅裏が銀白色のウラギンシジミ♂(Curetis acuta paracuta)でした。 
靴底に付いていた泥を口吻の先で舐めてミネラル摂取しています。 
ウラギンシジミは人懐っこく(無防備に)近寄ってくる習性があります。
関連記事(3、4年前の撮影)▶  

私がバランスを崩して足を動かしてしまったので、ウラギンシジミ♂は飛んで逃げてしまいました。 
少し飛んだだけで、道端に自生するクリ幼木の葉に止まりました。 
もしかすると、この山道でウラギンシジミ♂は縄張りを張って♀を待ち構えていたのかもしれません。 

翅を広げて日光浴しています。 
翅表が鮮やかなオレンジ色なので、♂と分かりました。 
私はまだウラギンシジミの♀を見たことがありません。 

ウラギンシジミ♂が飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:45〜) 
下山を急いでいた私は、蝶が自発的に飛び立つまで待てず、今回は物を投げつけて飛び立たせました。 
ウラギンシジミ♂は、頭上に物体の影が近づいただけで敏感に素早く飛び去っていました。 


余談ですが、生物調査で野外を歩く際には、長靴が結局一番便利なことが分かってきます。 
特に、雨上がりで下草が濡れていたり、地面が泥濘になったり、薮漕ぎを迫られたりしたときに、その威力を発揮します。 
高価で高性能な登山靴(トレッキングシューズ)はもちろん素晴らしいのですが、1年間で靴底が磨り減って履きつぶすことを考えると、気楽に買い換えられる長靴のコストパフォーマンスが際立ってきます。 
どうせ山中で他のヒトと出会うことは滅多にありませんから、足元のお洒落を気にしても仕方がありません。
ゴム長靴は靴底が摩耗するよりも先に、どこかゴムが破けて水漏れし、駄目になることが多いです。

2025/01/06

ご馳走のあった地点に繰り返し戻ってきて餌を探すカケス【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 


2024年1月下旬

シーン0:1/22・午後12:56(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
今季は異常な暖冬で積雪がほとんど溶けてしまい、まるで早春のようです。 
平地のスギ防風林で、画面の手前から奥に向かって根こそぎ倒れたスギ風倒木(根返り)の根元に掘られた「根曲がり巣穴」を自動センサーカメラで監視しています。 
風倒したスギの巻き添えを食って落葉性広葉樹(樹種不明)の稚樹が一緒に根こそぎ倒れてしまい、毎年冬の積雪に押し潰されて樹形がねじ曲がりながらも逞しく育ったのです(根曲がり)。 

この巣穴aにはニホンイタチMustela itatsi)が越冬しているらしいことが分かっています。 
実はすぐ近く(画面の右背後)にもう一つ同様の巣穴bがスギ風倒木の下に掘られていて、そこにもイタチが出入りしていました。 


シーン1:1/23・午後12:44・晴れ(@0:04〜) 
カエルの死骸を持ち去ってから3時間45分後の昼下がり、カケスGarrulus glandarius)が再び戻ってきました。 
倒伏したスギの根に止まって、露出した土を啄んでいます。 
甲虫に疎い私は冬に「オサ掘り」採集をしたことがないので知らなかったのですが、オサムシ類は休眠越冬する場所として、まさにこのような倒木の土付き根っこ(「根返り」と呼ぶらしい)を選ぶことが多いのだそうです。 
冬にさまざまな野鳥がこの根返りに繰り返しやって来て何やら啄んでいる理由が、ようやく分かりました。 
鳥は根返りの土そのものを食べている(ミネラル摂取)のではなく、越冬中のオサムシ類を探して捕食しようと通っているようです。 

カケスが冠羽を逆立てたり寝かせたりしているのは、どんな感情表現なのでしょうか? 
すぐ近く(左奥)の地上で採食していた別種の小鳥(種名不詳:アトリ科?)に対して警戒や苛立ちを示していたのかもしれません。 
混群にしては異色の組み合わせでした。 


シーン2:1/23・午後14:29・晴れ(@1:04〜) 
1時間45分後、カケスが再び戻ってきました。 
監視カメラの画面が急に振動したので、カメラを固定してある水平倒木に飛来した鳥が止まったようです。 
しばらく周囲を警戒してから鳥は地面に飛び降りたようで、画面の下端からカケスが登場しました。 
地面を啄んだり、嘴で落ち葉を跳ね上げたりして、餌を探しています。 
そこはまさしく、私がモリアオガエルの死骸を置いた地点でした。 
棚ぼたの成功体験に味をしめた(学習した)同一個体のカケスが、二匹目のドジョウならぬ二匹目のカエルを求めて同じ餌場に繰り返し戻ってきていたのでしょう。
この日だけカケスの登場頻度が普段よりも明らかに高かったです。 



※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



2024/12/20

雪国の落葉樹林で採餌するエナガの群れ(冬の野鳥)

 



2023年12月下旬・午後13:15頃・晴れ 

平地の落葉した二次林でエナガAegithalos caudatus)の群れと遭遇しました。 
私がじっとしていると、ジュリリ、ジュリリ♪と鳴き交わしながら私の周囲に近寄ってきました。 
エナガはヒトをあまり恐れず好奇心旺盛な印象があります。
どの個体を撮るべきか目移りしてしまいました。 

落葉灌木に登って枝先や枯れ蔓をあちこちつついて虫を食べているようです。 
ついに地上に下りてきた個体は、枯れた藪を覗いて餌を探し、雪面の落枝をついばみました。 
実は、少数のシジュウカラと混群を(一時的に?)形成して一緒に採餌行動していました。 

2024/12/16

ホンドタヌキが厳冬期の雪山で食べ歩きする謎の餌【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年1月中旬

シーン1:1/9・午後12:38・晴れ(@0:00〜) 
雪の積もった里山でスギ植林地に残されたニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場sr1を自動撮影カメラで監視しています。 
林床の雪面にはスギの落葉落枝が散乱しています。 
画面の手前から奥に向かって斜面を見上げるアングルです。 


シーン2:1/12・午前2:22(@0:06〜) 
♀♂ペアと思われるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が別々の方向からやって来ました。 
雪面は凍結しているようで、タヌキが歩き回っても足が潜りません。
渓谷がある右上から来た個体は、歩きながら何か餌を咀嚼していました。 
何度も餌を雪面に落とすのですが、その度に咥え直して食べ続けます。 
パートナーも空腹のはずなのに、分け前を要求しませんでした。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:37〜) 
謎の餌は何か小さくて丸い物体です。
歯応えのある固い物のようですが、凍っているのかもしれません。 
野ネズミなどの獲物を捕食したようには見えません。 
空腹のあまり、まさかタヌキが拾った松ぼっくりを噛んでいるのでしょうか? 
近くに自生するカラマツの球果が思い浮かびましたが、全く美味そうではありません。 
(現場付近にアカマツは生えていません。) 


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