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2025/11/20

岩塩が気に入り何度も通って舐めるニホンリス【トレイルカメラ】夏の塩分摂取

 



2024年8月下旬〜9月上旬 

シーン0:8/23・午後12:45・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
里山でスギと雑木の針広混交林にあるニホンカモシカ(Capricornis crispus)の溜め糞場sr2を自動センサーカメラで見張っています。 

新たな試みとして、ミズナラの幹にプレート状のヒマラヤ岩塩(155×100×25mm、870g)をベルトで固定して、野生動物の塩場を作ってみました。 
ニホンリスSciurus lis)が通ってくる様子を以下にまとめました。 


シーン1:8/24・午後17:59(@0:03〜)日の入り時刻は午後18:23。 
夕方に1匹のリスがミズナラ幹の左側面で、岩塩プレートのすぐ下を登りかけていました。 
しかし、まだ不審な岩塩を警戒しているのか、奥にあるスギの細い幹に飛び移りました。 
スギの幹を登り、枝葉で動き回っています。 
やがて林床に飛び降りると、獣道を右へピョンピョン走り去りました。 


シーン2:8/27・午前7:38(@0:31〜) 
3日後の朝に、リスがまた現れました。 
ミズナラ幹の陰に隠れていたリスが右側に回り込み、岩塩を固定した黒いベルトに興味があるようです。 


シーン2:8/27・午前8:20(@0:43〜) 
約40分後にリスが再登場。 
ミズナラ幹の右側面にしがみついたリスが手前に回り込んで、ベルトの匂いを嗅いでいます。 
木を少し登り下りすると、頭を下にした逆さまの状態で遂に岩塩プレートをかじり始めました。 
口で咀嚼する動きが見られたので、岩塩の表面を舐めるだけでなく歯で齧ったようです。 
リスが岩塩を摂取するシーンを1.5倍に拡大した上でリプレイ(@1:43〜)。 


シーン3:8/27・午前8:22(@2:29〜) 
次にリスはミズナラの幹から地面に飛び降り、走り去りました。 
と思いきや、ミズナラの根元に再登場。 
落ち葉の下に顔を突っ込んでいるようですが、虫を捕食しているのか、それとも塩水が滴り落ちた落ち葉を舐めているのかな? 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@3:29〜)。


シーン4:8/28・午前7:38(@4:23〜) 
翌朝にもリスが塩場にやって来ました。 
ミズナラ幹の裏側に登って岩塩プレートを舐めているようです。 
初めは死角でよく見えなかったのですが、方向転換してくれて、リスと判明。 
頭を下向きで幹に止まり、岩塩プレートを直接舐めたり齧ったりしているようです。

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@4:34〜)。


シーン5:8/29・午前9:31(@4:45〜) 
翌日の朝にもリスが姿を現しました。 
スギ幹の下部を登り降りしています。 
林床に一旦降りてからミズナラの木に登ったものの、幹の裏側でリスの姿が見えません。 
監視カメラを警戒しているのでしょうか? 


シーン6:8/29・午前9:33(@5:07〜)
次にリスはミズナラ幹の右側から手前に回り込み、ようやく姿をしっかり現してくれました。 
岩塩プレートを固定するベルトに興味を示しています。 
ただベルトの匂いを嗅いでいるだけなのか、それとも塩分が染み込んだベルトを舐めているのかな? 

幹に下向きになり、地面に飛び降りて手前に走り去りました。 


シーン7:8/29・午後17:28(@6:02〜)日の入り時刻は午後18:16。 
約8時間後の夕方にリスがまた塩場に来ました。 
地面からミズナラ幹を少し登り、岩塩プレートの直下の塩味が効いた樹皮を舐めています。 
途中から幹の手前側に回り込んでくれたおかげで、カメラからよく見えるようになりました。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@7:01〜)。


シーン7:8/29・午後17:30(@8:01〜) 
次にニホンリスは再びミズナラ幹の裏側に回り込んでしまいました。 
幹に下向きになって、岩塩プレートを直接舐めているようです。 
少し幹を下りてから頭を上向きに戻し、岩塩プレート直下の樹皮を舐めています。 

このときリスがチョッ、チョッ、チョッ♪と小声で3回、間隔を開けて鳴きました。(@8:39〜) 
鳴き声と同時にリスが口を開閉したので(リップリンクロ)、リスの鳴き声で間違いありません。 
前後の行動を見てもリスに危険が迫った状況ではなく、警戒声ではなさそうです。 
リラックスして樹皮を舐める合間に鳴きました。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@9:00〜)。
※ 鳴き声が聞き取れるように、ここだけ動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


シーン8:8/30・午後16:59(@9:43〜) 
翌日も夕方にリスが塩場に来ていました。 
ミズナラの幹で少し木登りして、岩塩プレート直下の樹皮を舐めていました。 
すぐに地面へ飛び降りると、奥のスギ幹の下部に登ってから奥に走り去りました。 
スギの樹皮も舐めて味を比べているのかな? 


シーン9:9/3・午前10:17(@10:03〜) 
4日後の午前中。 
スギの幹に地面から登りかけたリスが左に飛び降り、林床をチョロチョロと駆け抜けました。 


シーン10:9/3・午後15:38(@10:13〜) 
約5時間20分後にリスがミズナラ幹の根元に来ていました。 
立ち上がってミズナラ幹を少しだけ登り、岩塩プレートから樹皮を滴り落ちる塩水を舐めているようです。 
リスの腹面は白いことがよく分かります。 
最近は岩塩プレートを直接舐めることはしなくなりました。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ(@11:14〜)。 


シーン11:9/3・午後15:39(@12:15〜) 
次にリスは、スギの根元で落ち葉を舐めていました。 
岩塩プレートから滴り落ちる塩水が落ち葉に染み込んでいるのでしょう。 

やがてリスは奥のスギ幹に取り付いてから、獣道を右へ駆け抜けました。 


シーン12:9/4・午前6:54(@12:33〜)日の出時刻は午前5:09。 
翌朝も、リスはミズナラの根元の落ち葉を舐めに来ていました。 
地面からミズナラの幹に跳びつくと、少しだけ登って樹皮を舐めました。 

やがて奥に飛び降り、スギ幹の下部を経由して、奥に素早く走り去りました。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ(@13:16〜)。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】 
私としては、ウシ科のニホンカモシカが塩場に通うようになると予想(期待)して、カモシカの溜め糞場に岩塩を設置したのです。
ここに出没する野生動物の中で、まさかニホンリスが岩塩を一番気に入ってくれるとは全く予想外でした。

見慣れない不審物に対してリスは当初かなり警戒していましたが、ついに勇気を出して不審な岩塩プレートを味見してみたら、塩だと気づいてくれたようです。 
体が欲する塩分が気に入って、歯で齧り始めました。 
逆さまの体勢を長時間続けても平気なリスの身体能力の高さに驚きます。 

その後リスは塩分を摂取しに、頻繁に通って来るようになりました。 
ニホンリスの観察歴が浅い私には個体識別ができませんが、この山林では生息密度が低いので、おそらく同一個体のリスが塩場に通ってきているのでしょう。
(同一個体と仮定して)同じ日に何度も塩場に来ることもありました。
当地の自然界にはない岩塩はリスにとって強烈な嗜好品となり、ほとんど中毒状態(依存症)になったかもしれません。 

塩分を摂り過ぎると体がパンパンにむくむだけでなく、リスが高血圧にならないか心配です。 
塩を舐めた後は喉が渇くはずですが、リスはどこで水を飲むのでしょうか? 
私は未だニホンリスが水を飲むシーンをトレイルカメラで撮れたことがありません。
というか、リスが通う水場が一体どこにあるか、突き止める必要があります。
もしも真夏の渇水(雨不足)で水場が干上がり、水が飲めなくなると、塩を舐めたリスにとって死活問題になります。
岩塩の横に水場(鳥用の自動給水器)を設置したら、リスは飲んでくれるかな? 

後半になると、リスは岩塩プレートから直接舐めたり齧ったりすることは減り、真下の落ち葉や幹の樹皮を舐めるようになりました。
岩塩が雨で溶けて滴り落ち、濡れているのでしょう。
間接的に塩分を舐めることで、過剰摂取を避けることを学習したようです。


岩塩を舐めに通うリスについて、Copilot AIに質問してみたら、以下の回答が得られました。
はい、リスは塩を舐めることがあります。特に、自然界ではミネラルを補給するために塩を求めることがあります。リスが塩を舐める行動は、体内のナトリウムやその他のミネラルバランスを保つためです²。

野生のニホンリスが塩を舐めるという具体的な記録は見つかりませんでしたが、リスは一般的にミネラルを補給するために塩を求めることがあります²。ニホンリスも同様に、必要なミネラルを摂取するために塩を舐める可能性があります。 

後日(9月上旬)に現場入りした際に、岩塩プレートの状態を写真に撮りました。
リスが岩塩を直接齧った跡が残っています。
しかし素人目には、リスの門歯で削った歯型とは分かりませんでした。







岩塩を野外に放置すると、雨が降る度に少しずつ岩塩が溶け落ちるだけでなく、晴れた日も空気中の水分を吸収して岩塩の表面が濡れてきます。
特に湿度(湿気)の高い環境では顕著です。
これは潮解ちょうかいと呼ばれる現象です。
岩塩プレートにベルト(化繊のストラップ)を2本巻いて木の幹に固定しているのですが、ベルトとの接触面からも重点的に岩塩が溶けていきます。
最終的にはベルトによって岩塩プレートが自然に切断されてしまいそうです。
岩塩の下端はずり落ちてこないように、木ネジで支えています。
岩塩の設置法には改良が必要ですね。

つづく→ 


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↑【おまけの動画】 
"We Hung a SALT LICK on a Post in the Woods. We couldn't believe what showed up! Trail Camera" by The Outdoor Theater 

私とは岩塩の設置法が違い、今後の参考になりました。
紐を通せる穴が開いたタイプの岩塩は値段が高いのが難点です。)
トレイルカメラの定点映像で、塩場に登場した色んな野生動物を長期間一気に見せてくれる編集スタイルです。
リスも何度か岩塩を舐めに(かじりに?)来ていたのが私と共通していて興味深いです。

2025/11/19

夏の夜に山中の湿地帯を横切るニホンイノシシ母子の群れ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年8月下旬・午後21:51・気温23℃ 

山中の湿地帯で水溜りSを自動撮影カメラで見張っていると、ある晩にニホンイノシシSus scrofa leucomystax)の親子群が通りかかりました。 
母親♀が先頭になり、右から左へ手前を横切るところでした。 
幼獣が迷子にならないように低音でブーブー♪鳴いています。(コンタクトコール) 
イノシシ成獣の腹面に乳房と乳首がちらっと見えたので、母親♀と分かります。 
その母親♀が立ち止まった直後に抜け毛が夜風に舞ったので、手前にあるホオノキ大木の幹に体を擦り付けたようです。 

計4頭の幼獣が写っていました。
この地点でウリ坊(ニホンイノシシの幼獣)は初見です。 
縞模様がある幼獣(ウリ坊)が水溜まりSの奥からもやって来ます。 
水溜まりの中を横断した幼獣個体は、水を飲んだりヌタ打ち(泥浴び)したりしませんでした。 
岸辺の泥濘に鼻面を突っ込んで掘り返している幼獣個体がいます。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

2025/11/17

イネ科の草の実を直接ついばむドバトのペア(野鳥)

 

2024年7月下旬・午後14:05頃・晴れ 

河川敷の遊歩道を私が散歩していたら、橋の下に♀♂つがいと思われる2羽のカワラバト(=ドバト;Columba livia)が一緒に採食していました。 
私が知らん顔して横を通り過ぎても、鳩は人馴れしているのか逃げませんでした。 
少し離れてから振り返って、動画を撮り始めました。 

2羽のドバトが仲良く並んで、道端に生えたイネ科雑草(種名不詳)の実を直接ついばんでいます。 
後半は、舗装路に落ちている草の実も食べています。 

やがて奥にいるやや大型個体(♂?)が胸元の羽毛を嘴で整え始めました。 
背伸びしているし、パートナーの♀にアピールしているのかと思ったのですが、求愛はしませんでした。 
手前の個体(♀?)は素知らぬ顔で、さらに餌を探して奥に歩き去ります。 


 【考察】 
撮影後に現場に戻って、採食メニューをしっかり調べるべきでしたね。
映像からイネ科植物の名前が分かる達人がいらっしゃいましたら、教えて頂けると助かります。

イネ科の草の実は痩果(そうか)の一種で、特に穎果(えいか、caryopsis)または穀果(こくか、grain)と呼ばれます。痩果とは、果皮が乾燥して1個の種子を包み、裂開しない果実のことですが、イネ科の果実は果皮と種皮が密接に合着しており、内穎や護穎(花を包んでいた萼や苞)に包まれている点で特に特徴的です。このため、イネ科の実は基本的に痩果の一型である穎果です。穎果は痩果の分類の中で特にイネ科に特有のものとして認識されています. (Perplexity AIによる解説)

つづく→ 


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2025/11/06

岩塩を幹に固定したベルトが気になるニホンリス【トレイルカメラ】

 



2024年8月中旬

シーン0:8/10・午後12:46・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
里山でスギと雑木の針広混交林にあるニホンカモシカ(Capricornis crispus)の溜め糞場sr2をトレイルカメラで見張っています。 
新たな試みとして、ミズナラの幹にピンク色のヒマラヤ岩塩プレートを設置してあります。 
果たして、野生動物が舐めに通う塩場になるでしょうか? 

ニホンリスSciurus lis)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:8/11・午前9:57(@0:04〜) 
リスがミズナラの根元から幹を登って岩塩プレートに興味を示したものの、舐めたかどうか不明です。 
監視カメラを意識して警戒しているのか、それともたまたまなのか分かりませんが、ニホンリスは幹の裏面を素早く登り下りすることが多いようです。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:31〜) 


シーン2:8/12・午前6:50(@0:42〜) 
翌日の朝、ニホンリスがミズナラの幹を登り、隣のスギに移動すると幹を下りました。 
林床に着くと獣道を左にピョンピョン跳ぶように走り去りました。

しばらく後に奥の樹冠に現れたのが、別個体のリスなのか野鳥なのか不明です。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:25〜) 


シーン3:8/12・午前10:30(@0:42〜) 
3時間40分後にリスが再登場。 
ミズナラ幹の裏側から幹の右側に出てくると、ゆっくり木登りしました。 
しばらくすると、スギの幹を降りて林床に飛び降りたようです。 


シーン4:8/20・午前5:58(@2:45〜)日の出時刻は午前4:56。 
8日後の早朝にリスが久しぶりに来てくれました。 
ミズナラの幹の裏面に止まっていて、フサフサした尻尾だけが見えます。 
岩塩プレートを舐めているのかもしれませんが、しっかりと口元が見えず残念…。 
岩塩を固定した2本のベルトに沿ってミズナラ幹の右側に移動すると、ベルトの匂いを嗅いでいます。 


シーン5:8/20・午前6:02(@3:37〜) 
ニホンリスはミズナラ幹に下向きにしがみ付き、依然としてベルトに興味津々でその匂いを嗅ぎ回っています。 

幹に下向きでしがみついてたリスがくるっと上向きになったところで1分間の録画終了。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@4:37〜) 




※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
岩塩プレートを設置して以来、明らかにリスの登場頻度が増えました。
ニホンリスは昼行性なので、夜には決して現れません。 

岩塩プレートそのものよりも、それを固定したベルトにリスが興味を示すとは意外でした。
もしかすると、ベルトと幹の間の隙間に隠れている虫を探して捕食しているのかもしれません。 
あるいは、岩塩から溶け出した塩分がベルトに染み込んでいて、舐めると塩っぱいのかもしれません。 
だとすれば、ベルトに沿って岩塩を中心に塩味が濃度勾配になっているはずです。 
丁度よい塩梅の位置でベルトを舐めているのだとしたら面白いですね。 

ベルト(ストラップ)をリスが舐めるだけなら構わないのですが、鋭い門歯で噛み切られると困ります。 
もしもクルミやドングリの堅果やヒマワリの種子をベルトに挟み込んでやれば、リスが見つけて持ち去ってくれるかな? 


つづく→


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2025/11/05

林内に捨てられたキャットフードの空き袋に残る歯型の謎【フィールドサイン】

2024年9月上旬 

平地の二次林で用水路の岸に捨てられていた不燃ゴミが気になりました。 
キャットフード「銀のスプーン:まぐろ」の空き袋が落ちていたのです。 
調べてみると、飼い主(ヒト)がハサミできれいに開封した後に、何者かが空き袋を真ん中からビリビリに破いて中に残った汁を舐めたようです。 
動物の歯型というよりも、鳥が鋭い嘴でつついて引き裂いた跡かもしれません。



こんな辺鄙な所にヒトがわざわざゴミを1個だけ捨てに来るとは思えませんし、住宅地から風で飛ばされてきたのなら、防風林の林縁で見つかるはずです。 
トレイルカメラを設置すると、現場は野生動物の獣道になっています。 
おそらくキャットフードの強烈な残り香に惹かれて、野生動物やカラスがゴミ捨て場から空き袋を持ってきたのだろうと想像できました。 
この二次林にはイエネコだけでなく、タヌキやキツネなど残飯を荒らす野生動物も往来することが分かっています。 

もちろん、写真に撮ってから不燃ゴミを持ち帰って適切に捨てました。 
放置しておけば、プラスチックのゴミは永遠に分解されず林内に残ったままです。
野山にゴミを撒き散らす野生動物やカラスはけしからん!とは必ずしも言い切れません。 
元々は近隣住民のゴミの捨て方に問題があるのが元凶だからです。


2025/11/02

岩塩に興味を示すツキノワグマ【トレイルカメラ】

 



2024年8月中旬 

シーン0:8/10・午後12:46・晴れ(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
里山でスギと雑木の混交林にあるニホンカモシカの溜め糞場sr2を無人センサーカメラで見張っています。 

ミズナラの幹にプレート状のヒマラヤ岩塩(155×100×25mm、870g)をベルトで固定して、野生動物の塩場を作ってみました。 
ツキノワグマUrsus thibetanus)の登場シーンを以下にまとめました。 


シーン1:8/15・午前4:46(@0:03〜)日の出時刻は午前4:51。 
まだ薄暗い夜明け直前に、真っ黒なクマが獣道を手前から来たようです。 
ミズナラの木の下に佇んで根元の匂いを嗅いでから、右折して獣道の斜面を登って行きます。 
岩塩はクマの目線よりも少し高い位置に設置したので、気づかなかったのかな? 


シーン2:8/20・午前7:30(@0:22〜) 
5日後は明るい朝にツキノワグマが登場しました。 
個体識別ができていないので、同一個体が通っているのかどうか不明です。
ミズナラの根元で林床を舐めているようです。 
もしかすると、岩塩プレートから雨で滴り落ちた塩水が下の落ち葉に染み込み、その塩味にクマが気づいたのかもしれません。

クマはふと見上げると、岩塩プレートに気づきました。 
鼻を近づけて匂いを嗅いだものの、岩塩を舐めて味見をしたかどうか不明です。
岩塩プレートを幹に固定するストラップが気になって、匂いを嗅いでいます。 
その間、尻餅をついたように座り込んでいました。 
再び首を伸ばして岩塩プレートの匂いを嗅ぎ、立ち上がりかけたところで、1分間の録画が終わりました。 


シーン3:8/20・午前7:31(@1:22〜) 
続けて監視カメラが起動すると、ミズナラ奥の獣道を右に立ち去りかけていたクマが、なぜか思い返して方向転換しました。 
手前に歩いてくる途中で、アカマツの幹に固定してあるカメラをちらっと見上げました。 

クマはしばらくアカマツの根元で何かしているようです。 
画面の下端にクマの黒い尻尾?がちらっと写った後で、クマの鼻息が至近距離から聞こえました。 
おそらく後足で立ち上がって、トレイルカメラの匂いを嗅いだのでしょう。 
幸い熊の怪力でカメラを壊されずに済みました。 
私の残り香を嗅ぎ取って、「これは人間が仕掛けた罠だ!」とクマが不審に思ったのだとしたら、知恵比べが必要になりそうです。


岩塩への反応を1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@1:54〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ クマの鼻息が聞き取れるように、音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→ 


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2025/10/31

ヒトの汗や皮脂を吸汁するコミスジ:ミネラル摂取

 

2024年8月上旬・午後12:45頃・晴れ 

里山の林縁で私がハキリバチ♀の撮影に熱中していると(映像公開予定)、いつの間にかコミスジNeptis sappho)が飛来して、私の汗ばんだ迷彩シャツに留まっていました。 
腹側に止まったから蝶に気づいたのですが、それまで私の背中にずっと止まっていたのかもしれません。

翅を開閉しながら私のシャツの上を人懐こく歩き回り、口吻を伸ばすと、シャツに染み込んだ私の汗を吸汁しています。 
性成熟に必要なミネラル成分(ナトリウムやアンモニアなど)を摂取している蝶の性別は主に♂なのですが、例外もあるので決めつけられません。 
図鑑によるとコミスジの雌雄は翅脈で判別するらしいのですが、この動画では難しそうです。 

コミスジのミネラル摂取行動は初見です。
フィールドガイド『日本のチョウ』という図鑑でコミスジの生態について調べると、ちゃんと書いてありました。
各種の花を訪れるほか、路上で吸水したり、腐果・樹液・獣糞に集まるほか、人の汗もよく吸う。(p212より引用)

やがてコミスジは少しだけ飛ぶと、私の左腰にぶら下げた剪定バサミの柄に留まり直しました。 
翅を開閉しながら、プラスチック製の柄の表面を頻りに舐めています。 
私が剪定バサミを使う度に柄を握るので、手から分泌された皮脂や乾いた汗を摂取しているのでしょう。 
乾いた固形物を舐める際には、口吻から微量の唾液を吐き戻して表面に付着したミネラル成分を溶かしてから吸汁するのでしょう。

レンズを近づけて接写しても、コミスジは逃げようとしません。 
被写体に影が落ちないように、途中から私は体の向きを変えて撮影を続けました。 
夏の強い日差しを浴びると、コミスジの胸背や腹部の前半部が緑っぽい金属光沢に輝いてきれいですね。 

途中で私がハキリバチ♀の撮影に切り替えても、コミスジは私にまとわりついて逃げませんでした。
シグマ汁の味がかなり気に入ったようで、飛び立っても繰り返し舞い戻ってきました。 

剪定バサミを収納するホルダー(100円ショップで購入)のベルクロ(マジックテープ)部分も舐めています。 
最後にようやく飛び去りました。 


余談ですが、フィールドでは剪定バサミを持参すると便利です。 
植物採集に使うだけではありません。
夏の野山では道なき道で薮漕ぎを余儀なくされることがあります。
そんなときに、鎌やナタを振り回してバッサバッサと雑草を伐採しながら豪快に道を切り開くよりも、剪定バサミで必要最小限に雑草を切除する方が体力の消耗が少なく、静かに作業できます(近くにいる野生動物や野鳥を怖がらせない)。 
ノイバラやキイチゴなど鋭い棘のある草木が密生していても安全に取り除けますし、体に引っかかったクズなど蔓植物の頑丈な蔓もチョキンと切って進むことができます。 
細い灌木や枯れ木の小枝ぐらいなら、ノコギリを使わなくても切り落とすことができます。 
剪定バサミは昔テレビで動物番組を見ていたときに海外で猿を調査するフィールドワーカーが使っていた方法で、私も真似しています。 
ジャングルの中を遊動する猿の群れを静かに追跡するには、剪定バサミが必要なのだそうです。
鎌やナタを持ち歩いていると、警官に職務質問されたときに銃刀法違反の疑いで緊張が走るのですけど、剪定バサミなら文句を言われません。
100円ショップで売っている安価な剪定バサミは切れ味も悪く耐久性に劣り(安かろう悪かろう)結局買い直す羽目になるので、ホームセンターで購入することをお勧めします。
カッコつけて迷彩柄や緑・茶色などの商品を選んでしまうと、野外で剪定バサミをうっかり落としてしまったときに見つからなくなりますから、目立つ色を選びましょう。

2025/10/27

ニホンアナグマの幼獣が独りで巣穴から出て未明の林内に突進した謎【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年8月上旬 シーン1:8/3・午前3:56(@0:00〜) 
深夜未明に、ニホンアナグマMeles anakuma)の母親♀(右目<左目)が独りで巣穴Rの拡張工事をしています。 
後ろ向きに巣穴Rから出ながら、前脚で土砂を外に掻き出しています。 
その間、2頭の幼獣は、株立ちしたミズキの木の下で格闘遊びを繰り広げています。 

巣穴Lで独り遊びしていたもう1頭の幼獣が、急に外に出てきてそのまま奥の林内へ突進しました。 
幼獣が一丁前に縄張りへの侵入者を追い払ったのかと思ったのですが、吠えたり鳴いたりする声は聞き取れませんでした。 
おそらく独り遊びで追いかけっこを始めたのでしょう。 
そのまま林内で採食を始めたのかもしれません。 


シーン2:8/3・午前3:58(@1:02〜) 
巣穴Rを掘っていた母親♀が何か異変を感じたのか、突進した幼獣の後を追うように林内へ向かいました。 
最後までセット(営巣地)に残って格闘遊びしていた2頭の幼獣も次々に林内へ行きました。 
殿しんがりの幼獣個体は、株立したミズキの根元をわざわざ木登りのように乗り越えてから行きました。 
家族一緒に採餌に出かけたようです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


2025/10/20

ニホンアナグマ母子家族(幼獣3頭)の暮らし:7月下旬〜8月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月下旬〜8月上旬 

平地の二次林でニホンアナグマ♀♂(Meles anakuma)の営巣地(セット)を2台のトレイルカメラで見張っています。 
 この時期に撮れた、母親♀と当歳仔(幼獣)3頭の暮らしぶりをまとめました。 

特筆すべき行動は個別の記事で紹介済みなので、今回の動画はその残り物になります。 


シーン0:7/22(@0:00〜) 
シーン1:7/23(@0:07〜) 
シーン2:7/27(@1:40〜) 
シーン3:7/28(@3:20〜) 
シーン4:7/30(@9:46〜) 
シーン5:8/2(@15:45〜) 
シーン6:8/3(@20:27〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


明るい昼間に見る体色(毛皮の色)は基本的に、母親♀が焦げ茶色で、幼獣は薄いクリーム色です。 
幼獣は成長とともに少しずつ換毛しているのか、茶色が少しずつ濃くなってきました。 
泥で汚れた幼獣個体は、成獣と間違いそうになります。 

離乳してだいぶ経つので、母親の乳房があまり目立たなくなってきたような気がします。 
夜の暗視映像で見ると、赤外線を反射する左右の目の大きさが母親♀だけ違う(右目<左目)ことで見分けられます。 

相変わらず幼獣は昼も夜も遊びに明け暮れています。 
取っ組み合いや追いかけっこをして遊んでいます。 
幼獣同士で遊ぶだけでは飽き足らず、母親♀に突っかかって行って挑発し、遊びに誘うことが増えました。 


2025/10/16

幼獣を連れて水場に来たニホンカモシカ♀が飲み食いし、眼下腺でマーキング【トレイルカメラ】

 



2024年7月下旬・午前10:20頃・晴れ・気温27℃ 

里山の湧き水が溜まった湿地帯にニホンカモシカCapricornis crispus)の母子が昼間からやって来ました。 
まず初めに、右下から成獣(後に♀と判明)が登場。 
泥濘から生えた幼木(樹種不明)の枝葉に顔を擦り付けて眼下腺マーキングしていました。 

顔を下げると、水溜まりに口を付けて飲み始めました。 
股間を見ても外性器が不明です。 
水を飲みながら胴体の皮膚をときどきピクピク動かしているのは、吸血性昆虫が体に止まらないよう追い払っているのでしょう。 
我々ヒトには真似できない芸当です。 
短い尻尾もたまに振っています。 

一度顔を上げて周囲を警戒してから、再び水を飲みます。 
やがて水溜まりをジャブジャブと左奥へ横断し、少し奥の水溜まりからも飲みました。 
よほど喉が渇いていたようです。 


監視カメラが続けて起動すると、手前の死角に別個体bのカモシカも来ていました。 
おそらく母親♀について歩く幼獣なのでしょう。 

水場で喉の乾きを癒やした母親♀は、左岸の泥濘に生えた植物の葉裏の匂いを嗅ぎ、眼下腺マーキングしてから、葉を数枚食べました。 
映像ではなんとなくイタドリかな?と思ったのですけど、現場でしっかり同定するのを忘れました。 
母カモシカはそのまま左に立ち去りました。 

その後も手前の死角から鼻息や物音がゴソゴソ聞こえます。 
カモシカ幼獣bの姿が再び画面の下端にちらっと写りました。 
その辺りをキイロスズメバチのような昆虫が飛び回っているのは、もしかすると吸血性のアカウシアブTabanus chrysurus)かもしれません。 


※ 水を飲んだり泥濘を歩く音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


山中の水たまりで水を飲み獲物を探し回るアオゲラ♀【野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年7月下旬・午前9:34・晴れ・気温27℃ 

山中にある湿地帯を無人センサーカメラで見張っていると、アオゲラ♀(Picus awokera awokera)が登場しました。 
横顔に赤い顎線がないことから♀と分かります。 
水溜りSの此岸で頭を上げ下げして泥水を飲んでいるようですが、後ろ姿なのは残念。 
ホッピングで岸辺の泥濘を移動し、少し飛んで対岸に渡りました。
対岸の落枝をつついたりして、獲物となる虫を探しているようです。 
1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@2:01〜) 

キツツキの一種なのに、樹上から降りてきて湿地で獲物を探しているのが少し意外でした。 
wikipediaでアオゲラの食性を調べると、
食性は動物食傾向の強い雑食で、主に幹や枝で昆虫を採食するが、果実も食べる。樹上でも地表でも採食を行い、地上でアリも採餌する。

つづく→

2025/10/05

ニホンアナグマ母子家族(幼獣3頭)の暮らし:7月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月中旬〜下旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)がある平地の二次林を2台のトレイルカメラで見張っています。 
 この時期に撮れた、母親♀と当歳仔(幼獣)3頭の暮らしぶりをまとめてみました。 


シーン1:7/15(@0:00〜) 
初めは幼獣が2頭しか登場しなかったので、また更に1頭減ったのかと心配したのですが、やがて残りの幼獣1頭が外出から無事に帰巣しました。(@2:45〜) 
ひたすら格闘遊びを続ける2頭の兄弟姉妹に合流したので一安心。 


シーン2:7/16(@16:31〜) 
母親♀の同伴なしで、幼獣だけで夜の採餌に出かけたようです。 


シーン3:7/21・(@17:48〜) 
5日ぶりに母親♀と幼獣3頭が写り、生存確認ができました。 
トレイルカメラが電池切れだったという訳ではなくて、長らく留守にしていた家族が営巣地(セット)に戻ってきたようです。 
おそらく別宅(当歳仔を出産した巣穴)がどこかにあるのでしょう。 

これまで写っていたのは夜行性だったのですが、この日は夜だけでなく昼間にも活動していました。 
モノクロではなくフルカラーの映像でアナグマを見たいという人は、ここから(@20:37〜)ご覧ください。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


2025/10/02

夏の水場に飛来して虫を探す謎の小鳥(シメ?)【野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年7月中旬・午前10:20頃・晴れ・気温24℃ 

山林で湧き水が滲み出した湿地帯の水溜りを無人センサーカメラで見張っていると、昼間に謎の小鳥が右から飛来しました。 
水溜まりSの上空で軽くホバリング(停空飛翔)してから、中洲に着陸。 
警戒しているのか、水場で飲水も水浴もしてくれません。 
足元の泥濘を嘴で啄んでいるだけです。 
小さな虫でも捕食しているのでしょう。

この地味な鳥の種類は何でしょうか? 
1.5倍に拡大した上でリプレイしても(@0:56〜)、やや遠くて見分けられません。 
素人目にはシメCoccothraustes coccothraustes)と似ているような気がしたのですけど、どうですかね? 
しかし、シメは冬鳥のはずです。 
夏に山形県の低山でシメを見るなんて、あり得るのでしょうか?
Perplexity AIに尋ねてみると、
山形県の低山において、シメは夏季には非常に稀ながらも繁殖が確認されていることがあり、7月中旬にも見られる可能性があります。シメは本来は本州で冬鳥ですが、秋田、岩手、山形、福島、長野といった本州の一部地域で希に繁殖し、近年山形県内でも繁殖の兆候が複数の個体で報告されています。夏季の観察例は少ないが存在し、山形の海沿いなどで繁殖行動も観察されているため、7月中旬の低山での観察も考えられます.
シメはホバリング(停空飛翔)をすることが知られています。シメは主に飛行中に翼を羽ばたかせて飛びますが、ホバリングを行うことがあるという記述が、シメを含むアトリ科の仲間に関する飛行の観察記録にあります。特にホバリングはシメが花や餌を狙う際や短い間の停止飛翔として見られることがあるようです。ただし、猛禽類やカワセミ、ハチドリのような専門的なホバリング飛行とは異なり、シメのホバリングは短時間かつ少し不安定なものと理解されています.[1]

※ 動画の後半は編集時に自動色調補正を施しています。

2025/10/01

幼獣が1頭減っても元気に暮らすニホンアナグマの母子家族:7月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月中旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)がある平地の二次林を無人センサーカメラで見張っています。


シーン1:7/13(@0:00〜) 
シーン2:7/14(@10:58〜) 

※ 動画の一部は画編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
特筆すべきは、今季産まれた幼獣(当歳仔)の数がいつの間にか4頭から3頭に減っていました。 
トレイルカメラの電池切れや記録メディアの容量切れで生じた観察の空白期間に一体何が起きたのか気になります。 
子別れするにはまだ早いと思うのですが、交通事故にでも遭ったのでしょうか? 
近所のアンズの木の下に設置した監視カメラでも、写っていたアナグマ幼獣は3頭でした。 


幼獣の1頭が行方不明になっても、残りの家族は別に悲しんでいる様子はありませんでした。
3頭の幼獣は相変わらず暇さえあれば無邪気に遊び回っています。 

動画の途中で幼獣がさらに減り(2頭だけになって)焦ったのですが、しばらくすると3頭に戻りました。 
おそらく1頭の幼獣が巣穴で寝ていたか、あるいは独りで採食のため外出していたようです。 



2025/09/27

ニホンアナグマ母子家族の日常生活:7月上旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月上旬

シーン1:7/2(@0:00〜) 
平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を無人センサーカメラで見張っています。 
特筆すべき面白い行動はすでに個別の記事で紹介したので、今回は出涸らしです。 
残り物でも1時間40分間という長編映画になりました。 

林床に散開して採食するシーンや、4頭の幼獣がひたすら遊び回る様子、互いに毛繕いをする様子などが写っています。 
幼獣の遊びというのは、互いにくんずほぐれつの取っ組み合いをしたり、追いかけっこをしたり、木登りに挑戦しては転げ落ちたりしています。 
遊びながら、たまに鳴き声♪を発していました。 
見ていて微笑ましく、飽きることがありません。 
まだ幼獣が母親♀に甘えることもあり、そんな幼獣に母親♀は対他毛繕いをしてやります。 

林縁で株立ちしたミズキの根元付近の幹は、アナグマ幼獣たちのお気に入りの遊び場です。 
頻繁によじ登ろうとするために、株立ちしたミズキ幹の根元が毛皮で磨かれて黒光りしています。 
母親♀もこのミズキの木の下でよく寛いだり、幼獣の面倒を見たりしています。 


シーン2:7/3(@5:52〜) 
晩には(午後20:15〜)土砂降りの大雨が降っているのに、家族で元気に巣外で活動していました。 
さすがに幼獣達は雨宿りのため、巣内に一時避難しました。 
雨が小降りになると、再び巣外に出てきました。 


シーン3:7/4(@7:43〜) 

シーン4:7/5(@14:16〜) 
夜明け前に監視カメラが起動すると、まだ暗いのになぜか赤外線の暗視モードに切り替わりませんでした。 
仕方がないので、動画編集で自動色調補正を施すと、粗いモザイクの映像ですが、辛うじて母親♀がうろついている姿を確認することができました。 

ニホンアナグマは夜だけでなく、昼間も活動しています。 
この日の映像が一番見応えがあるかもしれません。 


シーン5:7/6(@54:17〜) 

シーン6:7/7(@1:22:58〜) 
夕方になると、林内でヒグラシ♂が物悲しげに鳴いています。 


シーン7:7/9・午前後・気温(@1:33:56〜) 
明け方になると、林内でヒグラシ♂が物悲しげに鳴き始めました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


2025/09/26

見通しの悪い山道を遊動中に立ち上がって警戒するニホンザルの群れ(首輪装着・アルビノ子猿など)

 



2024年7月上旬・午後13:45頃・晴れ 

野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが続々と山道を登って来ます。 
下山していた私の目線からはニホンザルの姿が見えたのですけど、四足歩行のニホンザルは体高が低いので、草丈が高く生い茂った雑草で見通しが悪く、私を発見するのが遅れました。 
ようやく私に気づくと猿たちは警戒し、後足で立ち上がって偵察・確認しました。 
ニホンザルの群れは次々に行軍停止して、山道に座り込みました。 

起立したときに胸に見えた乳首が小さい個体は若い♀で、経産婦♀の乳首は子猿に吸われて細長くなっています。 
先頭を歩く成獣(若い♀?)個体は、GPSの黒い首輪を装着していました。 

群れの中に、毛並みが白い子猿が混じっていました。 
この地方では「白猿」と言われて親しまれていますが、本当にアルビノなのか、それとも白変種なのか、瞳の色(メラニン色素の有無)を確認できませんでした。 
そのアルビノ?子猿aが文字通り道草を食いました。 
採食メニューは不明です。 
その背後から、別個体のアルビノ子猿bが山道を登ってきました。
初めのアルビノ個体aに比べて、やや年長の若い個体でした。 
2頭のアルビノは、同じ家系の兄弟姉妹なのかもしれません。 
どうも当地に生息するニホンザルは他の群れとの交流が乏しくて(孤立していて)血が濃いのか、アルビノ個体(白猿)が頻繁に現れやすい遺伝的集団になっているようです。 
アルビノの形質がメンデル型の劣性遺伝(潜性遺伝)なのかどうか調べるには、群れの全個体を個体識別して親子関係を把握しないといけません。 

私が山道でじっと立ち止まって撮影を続けると、安全にすれ違いたいニホンザルの群れは、山道から一旦外れて藪に入り、迂回してくれました。 
山中でよく出会う群れなので、私のことを人畜無害な奴だと個体識別してくれているようです。 
ニホンザルやニホンカモシカと出会ってもあまり怯えずに慣れてもらうために、私は毎回なるべく同じ服装で山に入るようにしています。




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2025/09/25

雨夜によそ者のニホンアナグマが営巣地でスクワットマーキングし、野ネズミが走って横切る【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年7月上旬

シーン0:7/2・午後13:03・くもり・気温32℃(@0:00〜) 
シーン0:7/2・午後13:38・くもり・気温33℃(@0:04〜) 
二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を2台の無人センサーカメラで見張っています。 


シーン1:7/8・午後20:57・雨天・気温23℃(@0:07〜) 
雨が降る晩に獣道を左から来たアナグマの成獣が、巣口Lの手前でマルバゴマギ灌木の匂いを嗅いでから左に引き返しました。 
両目の大きさが同じだったので、母親♀ではなくて、おそらくヘルパー♂が久しぶりにやって来たのかもしれません。 

獣道の奥に自生するヒメアオキ群落の中から野ネズミ(ノネズミ)の目が白く光っていました(赤丸に注目@0:08〜)。 
藪の中からアナグマの様子をこっそり伺っていたようです。 
アナグマが居なくなるのを待ってから、セットを手前にチョロチョロと横切りました。 


シーン2:7/8・午後20:57・雨天・気温23℃(@0:58〜) 
別アングルで設置した監視カメラにも写っていました。 
アナグマのヘルパー♂?がミズキの木の下で匂いを嗅ぎ回ってから、尻を地面に擦りつけて縄張り宣言の匂い付けをしました(スクワットマーキング)。 

こっちのトレイルカメラで見ても、両目のタペータムの大きさが同じだったので、母親♀ではありません。 

アナグマが右へ立ち去ると、左から野ネズミが登場しました。 
アナグマの巣口Lの横を通って奥の林内へと駆け抜けました。 
雨夜でも林床で餌を探し歩いているのでしょう。 
セットで野ネズミを見かけたのは、アナグマの母子家族が転入してから初めてです。 



2025/09/24

群れで山道を登りながら子猿に授乳するニホンザル♀

 

2024年7月上旬・午後13:45頃・晴れ 

里山で私が静かに下山していると、前方からニホンザル♀♂(Macaca fuscata fuscata)の群れが山道を逆に登って来きました。 
私も猿も立ち止まって互いに様子を伺います。 

先頭個体は子連れの母猿で、山道に座り込むと赤ん坊を胸に抱いて授乳していました。 
私を怖がった母猿は山道を外れて横の草むらに隠れましたが、しばらくするとまた子猿を抱えて山道に戻ってきました。 
授乳中の♀は暇つぶしに自分の体を掻いたり毛繕いしています。

乳首が長い経産婦なのに、子猿を連れずに単独で行動している♀もいます。 
今季は出産しなかった♀個体なのでしょうか。 

ニホンザル達はどうしても私と安全にすれ違って遊動を続けたいらしく、私を迂回するように横の草むらに次々と入って行きます。 
赤ん坊(乳児)は母親♀の胸にしっかりしがみつき(乳首を咥えたまま)、抱っこの状態で運ばれていきます。 




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2025/09/22

遊びで木登りに挑むニホンアナグマの幼獣【トレイルカメラ】

 



2024年7月上旬・午前11:23・気温26℃ 

夏の二次林は林冠の枝葉が鬱蒼と生い茂り、昼前でも日差しがほとんど遮られてかなり暗くなります。 
ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)で4頭の幼獣が散開して林床の餌を探しています。 
しかし、そのうちの1頭は食欲よりも遊びたくて仕方がないようです。 
兄弟姉妹にちょっかいをかけて遊びに誘っても、誰も挑発に乗ってくれません。 
仕方がないので、落枝を齧って(甘噛みして)気を紛らわしています。 

元気のあり余った幼獣は、後足で立ち上がると細い灌木に前脚を掛けて、木登りに挑戦し始めました。 
アナグマの手は猿のように枝を握ることが出来ません。 
最後は手が滑って灌木から落ちて地面に転がってしまいました。 
ところが懲りずにもう一度挑戦し、今度は細い横枝を口で折り取って満足したようです。 

幼獣時代のこうした遊びが、後の巣材集めの前駆行動になっているのかもしれません。 
アナグマは成獣になっても木登りできないのですけど、巣材を集める際に後足で立ち上がって、少し高所の枝葉や蔓植物を採取することがあるのです。 
木の幹にいた虫を捕食するために後足で立ち上がることもありそうです。

山中の水溜りから水を飲むアオゲラ♀【野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年7月上旬 

シーン0:7/1・午後12:25・雨・気温27℃(@0:00〜) 
山林の湧き水が滲み出してくる湿地帯で、水溜りSを無人センサーカメラで見張っています。 
梅雨の雨が降って、水溜りが大きくなりました。 
右奥には別の水溜りNも見えています。 


シーン1:7/2・午前5:56・雨・気温18℃(@0:04〜) 
左上から緑色の鳥が湿地帯に飛来し、右下の死角に消えました。 
しばらくすると、手前からアオゲラ♀(Picus awokera awokera)が現れ、ホッピングで水溜りSに近づきました。 
水溜りの泥水を飲む後ろ姿が撮れました。 

後頭部のみ赤くて、横を向いたときに顎線が赤くないので、♀と分かります。 

ときどき泥濘をあちこち嘴でつついて、小さな虫を捕食しているようです。 
(泥そのものを食べてミネラル摂取している可能性は?) 

水場から飛び去るのを見届ける前に、1分間の録画が終わりました。 


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