2020年7月下旬
湿地帯の端に鬱蒼と生い茂った柳の群落をかき分けるように進んでいたら、樹上に野鳥の古巣を見つけました。
営巣木は樹高約4m(目測)の灌木で、地上からの高さ180cmにある枝の分岐点に巣が架けられていました。
雛が巣立った後の空き巣のようです。
手の届く高さなので、木に登らなくても巣をじっくり観察することができます。
大量の枯れ草を巣材として丸く編み込んで作られていました。
巣材の一部として白いビニール片も編み込んでいます。
巣に定規を置いて巣を採寸しました。
産座は楕円状になっています。
巣内には柳の落ち葉が少し溜まっているだけで、空っぽでした。
微小なアリ(種名不詳)が巣内を徘徊しています。
何かアリの餌となるような、雛の食べ残しや糞が残されているのでしょうか?
柳の根際は水浸しになっていました。
せっかくなので古巣を丸ごと採集しようか迷いました。
梅雨の雨で巣材がびっしょり濡れていて、すぐにカビが生えたり腐ったりしそうなので、諦めました。
本当に今季に作られた巣かどうかも私には分かりません。
ここは雪国なので、1年以上前の古巣は風雪に晒されるとこれほどきれいに残らないような気がします。
営巣木の枝葉を少し採取して持ち帰り、『ヤナギハンドブック』で調べると、オノエヤナギと判明しました。
さて、この巣を作った野鳥の種類は何でしょう?
ヨシ原が広がる湿地帯での優占種はオオヨシキリです。
ヨシ原で縄張りを張れなかった弱い番 が湿地帯の端っこの柳樹上に営巣したとは考えにくいです。
大阪市立自然史博物館叢書『日本鳥の巣図鑑―小海途銀次郎コレクション』で調べても、私には絞り込めませんでした。
もし写真や映像から見分けられる達人がいらっしゃいましたら、教えて下さい。
※ 動画編集ミスで無音になってしまいました。
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