2023年6月中旬・午後23:48・気温20℃
夜遅くにニホンアナグマ♀(Meles anakuma)が巣外に独りで座って毛繕いしていました。
自分の乳首を舐めてきれいにしています。
♀は立ち上がって左に少し移動すると、手前の巣穴Lから伸びるアクセストレンチに跨りました。
そのまま腰を軽く屈んで排尿し始めたので、衝撃を受けるほど驚きました。
音量を上げても放尿音は聞き取れませんでした。
暗視カメラに対して後ろ向きですが、尿道口から放出される尿に赤外線が反射して白く光って見えます。
乾いた地面がアナグマの尿で黒く濡れ、その範囲がみるみるうちに広がります。
傾斜のついたアクセストレンチを伝って小便が巣内に流れ込んでいます。
それを見てアナグマ♀は「しまった!」と後悔したかどうか、アナグマの気持ちは分かりません。
少なくとも、ここで排尿したのは最初で最後でした。
我々ヒトの衛生感覚では理解し難く愚行としか思えないのですが、営巣地のマーキング(匂い付け)も兼ねているのでしょうか?
ヨチヨチ歩きの幼獣たちが巣外で迷子にならないように、アクセストレンチに念入りに匂い付けしたのかな?
マーキングなら少量の尿で充分なのに、今回は相当な量を一気に排泄しました。
子育てで忙しいアナグマ♀は、巣穴から離れたところ(林内など)に行って排尿する暇もないのでしょうか?
用を足してすっきりした♀は、手前の巣穴Lに戻りました。
別アングルに設置したトレイルカメラによる広角映像でもアナグマの放尿シーンが撮れていました。
手前に自生するマルバゴマキ灌木が邪魔でよく見えないのが残念です。
その後、アナグマはアクセストレンチを掘る拡張工事を始めませんでした。 (巣外で幼獣に授乳を開始)
したがって、アクセストレンチの土を柔らかくして掘りやすくするために放尿したという可能性は否定できます。
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