2024年6月中旬
シーン0:6/14・午後12:14・晴れ(@0:00〜)
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。
里山にある雑木とスギの混交林で、ニホンカモシカの溜め糞場sr2を自動撮影カメラで見張っています。
基本的には画面の左から右に向かって上り坂ですが、溜め糞場の付近はほぼ平坦になっています。
画面の手前から奥に向かう獣道と左右に通る獣道の交差点になっています。
ツキノワグマ(Ursus thibetanus)の登場シーンを以下にまとめました。
シーン1:6/18・午後19:03・気温20℃(@0:04〜)日の入り時刻は午後19:07。
日没直前でかなり薄暗いです。
撮影地点は山腹にあるので、日没時刻よりだいぶ早く太陽が山の端に隠れて暗くなります。
真っ黒なクマが奥から手前に向かってノシノシ歩いて来ました。
林床に残されたカモシカの糞粒の匂いを嗅ぎ回っても、特に反応しませんでした。
途中でクマはミズナラの木をちらっと見上げました。
自動色調補正で明るく加工した上で、リプレイしてみましょう。(@0:23〜)
手前の死角(アカマツの根元)に来たツキノワグマは何をしているのか、鼻息だけがときどき聞こえます。
クマが急に立ち上がり、アカマツ幹に固定してあるトレイルカメラに前足で触れて乱暴に動かしました。
それまでアカマツ根元に私が残した足跡の匂いをクマは嗅ぎ回っていたようです。
ガチャガチャと物凄い音がして、撮影アングルが少しずれてしまいましたが、トレイルカメラが壊されずに済んで助かりました。
ストラップだけでなくワイヤーロックも使ってトレイルカメラをしっかり固定しておいたおかげです。
諦めたクマは、どこかに立ち去ったようです。
シーン2:6/18・午後20:18・気温20℃(@2:08〜)
1時間13分後、すっかり暗くなった晩にツキノワグマが再び現れました。
獣道を右へ立ち去る途中で左折して、奥へ向かいました。
(その先には巨大なハリギリ?の倒木が転がっています。)
同一個体のクマが戻ってきたのか、それとも別個体が生息しているのかな?
しばらくすると、左奥の暗闇で白い目が光りました。
クマがそっちに移動したのかと思ったのですが、映像を確認すると、クマが来る前にも既に1回光っていました。
クマ以外の野生動物やカエルが巨大倒木の周辺に潜んでいたようです。
蛍の光ではなさそうです。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
※ クマの鼻息や物音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
【考察】
この地点でツキノワグマは初見です。
クマが樹上のトレイルカメラに気づいて手荒に悪戯する衝撃映像が撮れていました。
録画時間を2分間に延長しておいてよかったです。
クマの前足にはニホンザルの手のような器用さはまったくなさそうです。
もしやクマはアカマツに木登りしたかと思ったのですけど、後日に現場検証すると、アカマツ幹にツキノワグマの爪痕は残っていませんでした。
トレイルカメラの設置角度(斜め下を狙いたい)を微調節するために、カメラの背面とアカマツ幹の間にオニグルミ堅果の殻を挟んでおいたのですが、その匂いにクマが敏感に反応したのかもしれません。
現場検証すると、そのクルミもトレイルカメラの裏に挟まったままで無事でした。
ちなみに、監視カメラの高さは地上から約160cmです。
クマの背が届かない高所にトレイルカメラを設置し直すべきかもしれませんが、クマが本気なら高い木にも登れるので、対策しても無駄でしょう。
つづく→
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