2024年7月上旬
シーン1:7/1・午後20:47〜午後23:54(@0:00〜)
前年に拾い集めておいたオニグルミ の堅果を餌箱に30個入れて、朽ちたスギ倒木の端に設置しました。
果皮はすでに取り除いてあります。
無人センサーカメラで餌箱を監視すると、昼行性のリスが来て欲しかったのに、来るのは夜行性の野ネズミ(ノネズミ)ばかりでした。
晩になって倒木を探索する野ネズミが早速餌箱を見つけたのに、野ネズミは初めかなり警戒していました。
監視カメラが起動する度に驚いて逃げています。
しばらくして慣れてくると、野ネズミは倒木からおそるおそる餌箱に入りました。
オニグルミ堅果の匂いを嗅ぎ回るだけで、なぜか倒木に戻って右往左往しています。
空荷のまま倒木から右へ降りてしまいました。
何度か餌箱に試しに入って安全を確認してから、野ネズミはようやく適当なクルミを選ぶと、口に咥えて運び出しました。
その後は、巣穴と餌箱を頻繁に往復して、オニグルミ堅果を1個ずつ持ち去るようになりました。
クルミ堅果は優れた保存食になりますから、巣穴に餌を貯食しているのでしょう。
クルミの餌箱に誘引された夜蛾を捕食しようとして、野ネズミは餌箱から落ちてしまったのですが、無事だったようです。
しばらくすると戻ってきて、クルミの搬出作業に戻りました。
シーン2:7/2・午前後・気温(@4:17〜)
日付が変わった深夜にも、野ネズミはせっせとオニグルミを搬出しています。
餌箱は初めオニグルミ堅果で一杯だったのですが、数が減ってくると、深い容器に入った野ネズミの姿が姿が見えなくなりました。
後半になると、野ネズミが餌箱に入っても、空荷で出てくることが増えました。
もう咥えにくい(大きな)クルミしか残っていないのかもしれません。
ようやく選んだクルミを餌箱から搬出しましたが、いかにも重そうです。
倒木の途中で何度も立ち止まって、クルミを咥え直したり休んだりしています。
深夜2時を過ぎると、小雨がぱらつき始めたようです。
それでも野ネズミは餌箱に通ってきます。
最後に餌箱に来たのは午前2:23で、空荷で帰りました。
野ネズミは夜行性なので、昼間は巣穴で寝ているようです。
晩遅くの22:32に、野ネズミがようやく現れました。
餌箱に入って中を調べてから空荷で飛び出し、倒木を右に走り去りました。
餌箱にクルミはまだ残っているのに、これを最後に野ネズミは餌箱に来なくなりました。
残っているのは栄養価の低い「しいな」あるいは虫食いクルミなのでしょうか?
この山森にはフクロウやテンが暮らしているので、野ネズミは捕食者に狩られてしまったのかもしれません。
つづく→
【考察】
これまで野ネズミの貯食行動を秋に観察してきましたが、夏にも給餌すれば(余剰の餌を見つければ)貯食することが分かりました。
餌箱に通ってきた野ネズミがアカネズミなのかヒメネズミなのか、私には見分けられません。
ヒメネズミは木登りが得意らしいのですが、今回餌箱を設置した倒木(朽木)は地面から斜めに緩やかなスロープを作っているだけなので、高度な木登り能力は必要ありません。
(アカネズミでも登ってくれるはず)
【おまけの記事】
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