2013年9月中旬
夕方の山裾で野生ニホンザル(Macaca fuscata)の群れに遭遇しました。
子猿を腰におんぶした母猿が曲がり角の所でこちらの様子を伺っています。
警戒しつつ歩いて死角に消えました。
続いて別の母子が走って逃げました。
入れ替わるように太った♂が登場。
発達した睾丸が目立つ成獣ですが、右腕の肘から下が欠損しています。
栄養状態が良好(太っている)ということは、左手しか無くても採食に支障はないようです。
むしろ運動不足で肥満気味になるのかもしれません。(木登りは可能なのか?)
この隻腕♂が群れの
去年の夏に近くで見た隻腕♂と同一個体だと思います。
関連記事→「右手の無い障害ニホンザル」
子猿を腰に乗せた母子が戻ってきて遠くからこちらの様子を伺っています。
やがて座り込んで、胸に抱いた子猿に授乳を始めました。
その間、隻腕♂は興奮気味で、曲がり角を走り去ってはすぐに戻って来る、という謎の行動を繰り返しています。
子猿ではないので、「居ない居ないバー!」や「かくれんぼ」をして遊んでいるとは思えません。
挑発や威嚇の示威行動なのか、あるいは私を異常に警戒しているのかもしれません。
♀がいる手前、良い格好をしようと頑張ってアピールしている可能性も考えられます。
3本足歩行はややギクシャクしていますけど(体が重そう)、早く走れます。
この隻腕♂の群れの中での地位や序列がどうなっているのか、興味があります。
(まさかまさかのボス猿だったりして…?)
※ 映像編集時に自動色調補正処理を施してあります。
【追記】
撮影後、私が猿を追って進むと群れの本隊?に遭遇しました。
そうしたことから映像に記録された隻腕♂の行動を「しんがり役」だと解釈したのです。
しかしよくよく考えてみると、遊動する群れの最前線で「先導役」や「斥候」を務めていた可能性もありますね。(私に遭遇し引き返した。)
子連れの♀が危険な先頭集団を遊動するとは思えないので、やっぱり素直に「しんがり役」と考えて良さそう…。
あれこれ悩んでも仕方がないので、群れの遊動を俯瞰で見るためにラジコンヘリ(ドローン)を飛ばして空撮してみたいものです。
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