2012/08/14

孵化直後のモリアオガエル幼生(オタマジャクシ)




2012年6月中旬

モリアオガエルRhacophorus arboreus
抱接産卵と泡巣作りを観察して以来、今年こそ幼生の孵化を見届けようと定点観察に足繁く通いました。
梅雨なのに雨量が少なく、沼の水位は下がり続けています。
水面に張り出したマユミの枝葉を選んで産みつけたはずですが、今や泡巣の真下は干上がりかけて泥になっています。

16日後のこの日、ようやく泥に白い泡が落ちているのを発見。

黒いオタマジャクシが数匹もがいていました。這ってでも沼の中央部まで辿り着かないと水はありません。
雨が降らないとこのまま干からびてしまいそうです。
泥の上では天敵に捕食されるかもしれません。
生きるか死ぬか、まさに「泥沼の戦い」です。

wikipediaによると、
約1週間ほど経って卵が孵化する。孵化したオタマジャクシは泡の塊の中で雨を待ち、雨で溶け崩れる泡の塊とともに下の水面へ次々と落下する。孵化したばかりのオタマジャクシは腹部に卵黄を抱えているため腹が黄色をしているが、やがて卵黄が吸収され、全身が灰褐色となる。オタマジャクシは藻類や動物の死骸などを小さな歯で削りとって食べる。



オタマジャクシを接写しようと長靴で沼に入るとかなり深くズブズブともぐりました。
一歩一歩抜け出すのに苦労し、底なし沼かと焦りました。

どの泡巣から溶け落ちたのか不明です。
集団抱接を観察した泡巣は表面が褐色に乾いた状態で、中の卵が露出しており、ハエが集まり舐めていました。
表面が白い(新しい?)泡巣も近くの枝にありました。





ようやく念願のモリアオガエル幼生を拝めて感無量です。
今年の目標を一つ達成できました♪

【追記】
『動物の記録8:モリアオガエルの谷』p130より
卵塊からはい出したばかりのオタマジャクシは、水の中を泳ぐ力がありません。しばらくは、泡の中やそのまわりにぶらさがって、うねうねとからだを動かしているだけです。二、三日たつと、ようやく活発に泳げるようになります。


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