2025年2月下旬
雪国の落葉した二次林でホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が越冬する巣穴を自動センサーカメラで見張っています。
ここは以前、ニホンアナグマの営巣地(セット)でした。
左目が失明している個体の登場シーンをまとめました。
ここに通ってくる他のタヌキについて私は個体識別ができていませんが、トレイルカメラが夜に照射する赤外線を反射するタペータム(輝板)に異常がある個体は素人でも見分けやすいのです。
つまり、この個体識別は夜間限定で、後ろ姿や明るい昼間には有効ではありません。
本当に左目が夜に見えていない(夜盲症)のか、確定診断した訳ではありません。
「タペータムの反射が左目だけ低下(消失)した個体」といちいち説明するのは長ったらしいので、短い呼び名として記事では「左目失明個体」としています。
シーン1:2/25・午後19:16・気温-2℃(@0:00〜)
巣穴Rから外に出てきた直後なのか、左目が失明している個体がノソノソと歩いて右へ立ち去りました。
シーン2:2/26・午前1:50・気温-5℃(@0:08〜)
約5時間半後、日付が変わった深夜に左目失明個体が単独で戻ってきました。
毛並みが急にボサボサになったように一瞬見えたのですが、尻尾や毛皮の右側にゴミ(スギの落葉?)が付着したまま歩いています。
気づいていないだけなのか、あるいはもしかすると、今季は大雪が積もったせいで餌が少なく、身なりに構う余裕がなくなっているのかもしれません。
関連記事(同時期の撮影:タペータムは両目正常)▶ 尻尾に付着したスギの落葉を引きずって雪深いスギ林の溜め糞場を歩くホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】
立ち止まって細い落葉灌木(マルバゴマキ)の匂いを嗅ぎました。
凍った雪面を歩いて右から回り込み、巣口Rの縁から覗き込みましたが、中に入り込むことはありませんでした。
シーン3:2/26・午前1:51・気温-5℃(@1:08〜)
続きが別アングルの監視カメラに写っていました。
凍った雪面の匂いを嗅ぎながら、雪深い営巣地をあちこちうろついています。
シーン4:2/26・午前1:52(@2:08〜)
巣口Rの手前で佇んでいます。
監視カメラを正面から見据えている(カメラ目線)ので、左目のタペータムが赤外線を反射していなくて真っ暗なのがよく分かります。
(右目のタペータムは正常です。)
最後にようやく(意を決したように?)、巣穴Rに潜り込みました。
この個体がいつ外に出て来たのか、撮り漏らして不明です。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→
【考察】
左目失明個体は、近所にある別の地点のトレイルカメラにも写っていました。
関連記事(同時期の撮影)▶ 左目を失明したホンドタヌキ個体が雪の降る深夜に雪原の巣穴に帰巣【トレイルカメラ:暗視映像】
3月上旬には、両目のタペータムが失明した個体も登場するようになります。(映像公開予定)
同一個体だとすれば、進行性の眼病ということになります。
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