2023/06/26

晩秋のスギ林で出くわしたニホンカモシカとにらめっこ

 

2022年11月中旬・午後13:05頃・晴れ 

晩秋の里山でスギ植林地を通る平坦な林道を私が歩いていたら、前方に佇んでいるニホンカモシカCapricornis crispus)を発見。 
カモシカも私の存在に気づいているようで、スギの大木を背にして正面からこちらを見据えています。 
顔にズームインしてみても、耳介や角に個体識別できそうな特徴は見当たりませんでした。 

起動したままのカメラをぶらぶらさせながら山道を歩いていた私が悪いのですが、急に立ち止まって動画を撮り始めると、カメラ内蔵の手ブレ補正機能の副作用で上下に不自然に揺れてしまいます。 
動画を撮りながらこの振動を止めようとすればするほど悪化するのが腹立たしく、カメラを再起動するしかありません。
しかし、カモシカに逃げられそうなので我慢して撮影を続けます。 
長撮りすると次第に揺れが減衰します。
 (動画編集時に更に手ブレ補正のデジタル処理を施しています。) 

カモシカは片耳ずつ独立に動かすことができます。 
両耳を後ろに向けたので、背後の物音を警戒しているようです。 
ときどき口をモグモグと横に動かすのは、立ったまま反芻しているのでしょう。 
やがて落ち着きが無くなり、左右を見たり背後を振り返ったりしています。 
ときどき舌をペロッと出し入れしています。 

カモシカが急に少し前進しながら、後脚を伸ばしました。 
排尿姿勢なのかと思いきや、ただのストレッチ運動だったようです。 
(オシッコをしてくれれば、その体勢でカモシカの性別が分かったはずなのに、残念でした。) 

手前にある枯れたスギ倒木の陰に少し身を隠し、身震いしました。 
風上に立っていた私の匂いを嗅ぎつけたニホンカモシカが、遂にフシュ♪と鼻息を荒らげて私を威嚇し始めました。 
それでも私が動かざること山の如しなので、諦めたカモシカはゆっくりと左へ歩き始めました。 
この個体を真横から見ても外性器は毛に隠れて分かりませんでした。 (性別不明)
今回は体の左半身しか見えず、右肩に黒点の有無も確認できませんでした。 
スギ枝葉の陰で一旦立ち止まり、隙間からこちらの様子を窺っています。

カモシカを杉林内で見失ったので、急いで少し近づいてから続きを撮ります。 
スギ林の緩斜面を谷側へ歩いていたカモシカが途中から駆け足になり、藪の奥に逃げて行きました。 
最後は鼻息威嚇を発しませんでした。 

この辺りを縄張りとしているということは、おそらく現場付近(スギ林道の溜め糞場s)に長期設置したトレイルカメラに頻繁に写る個体と思われます。


【追記】
山中でカモシカと遭遇したとき、私はいつもその場で立ち止まって動かずに撮影し続けます。
こちらに来たいカモシカも私に山道からどいて欲しいと思って(苛々しながら)待っているはずです。
いつもカモシカの方が根負けして移動回避してくれます。
もしも私が横にずれて道を譲ったら、山道でカモシカと平和にすれ違うことができるでしょうか?

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