2023/07/10

冷たい雨が降る晩秋の夜にオニグルミ堅果を持ち去る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月下旬・午後18:02・気温6℃ 

山林の斜面に立つカラマツ大木の根元にオニグルミの実を給餌して、野生動物が来るのを自動撮影カメラで監視しています。 
4回目の給餌となる今回は、シワシワに干からびた果皮が付いたままのオニグルミ果実15個と、予め果皮を剥いた堅果7個を分けて、左右2箇所に山盛りに置いてみました。 



野ネズミ(ノネズミ)が果皮を歯で剥いてから堅果を持ち去る様子を観察するのが目的です。 
より自然な採食・貯食行動が見れるはずです。
予めクルミの果皮を剥いてから給餌するのは過保護だと気づいたのです。
野ネズミが通い慣れている餌場は左なのですが、そこにはいつもと違う果皮付きの果実を並べています。 
右にはいつものように果皮を剥いてある堅果を少しだけ置きました。 
カラマツの幹が根元付近で強く湾曲しているため(山地の多雪地帯に特有の樹形)、落ち葉や雨が給餌場にあまりかからないようになっています。 

給餌した翌日、雨が降る晩に野ネズミが来たのは右の給餌場でした。 
オニグルミの果皮を剥くのは面倒臭い(手間がかかる)ので、果皮なしの堅果を優先して運ぶのでしょう。 
いつものようにクルクルと胡桃を回して咥えやすい向きを見つけると、斜面を駆け下りて姿を消しました。 
左の餌場に置いた果皮付きのオニグルミは手つかずのままでした。 
低温のため乾電池の電圧が低下したようで、2分間の録画時間を待たずに途中で切れてしまいました。 
これ以降、野ネズミの貯食活動がなぜか全く記録されていませんでした。 
冷たい雨で野ネズミの毛皮が濡れて冷えてしまい、トレイルカメラの熱源センサーが感知できなかった可能性も考えられます。 
秋が深まるとともに厳しい気象条件になり、撮影も難しくなります。
こんなことなら、果皮付きのクルミだけを給餌すれば良かったですね。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


後日現場入りすると、左の給餌場には野ネズミが剥いた黒い果皮だけが捨てられていて、オニグルミの実は全て持ち去られていました。 
当然もう一度やり直したかったのですけど、このプロジェクトのために個人的に拾い集めたオニグルミのうち果皮付きのストックが1回で全部無くなってしまいました。 
(果皮付きのままのストックは嵩張る上に、カビが生えやすいのです。) 
来季の宿題として持ち越しです。
果皮なしのオニグルミ堅果は未だ大量にストックが残っているので、それを使った給餌実験をしつこく続けます。 



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