2019年6月下旬
野外の公衆トイレに入ると壁際にイエユウレイグモ♀(Pholcus phalangioides)が居ました。
白い壁面で下向きに静止したイエユウレイグモ♀は、白い卵嚢(卵塊)を抱えて守っています。
卵嚢は頭胸部よりも大きく、一体どうやって産卵したのか不思議です。
私がハンディカムの白色LED照明を点灯してもあまり動じません。
近くには別種のクモも一緒にいます。(オオヒメグモともう一匹は何?)
背景が白い壁なので不規則網の糸が見えないのですが、その辺りを私が左手で触れて軽く揺すると、イエユウレイグモ♀は卵嚢を抱えたまま天井隅へ逃げ出しました。
卵嚢ガード中のイエユウレイグモ♀に生餌を与えると卵嚢を一時的に手放して捕食するらしいと聞いて、いつか確かめてみたいと以前から思っていました。
ここで試そうか迷ったのですが、公衆トイレではいつ利用者が入ってくるか分かりません。
私がトイレ内に三脚を立てて長時間立て籠もっていたら、あらぬ誤解で通報されかねません。※
今回は小型のハンディカムでさっと撮っただけで済ませました。
ここは丸っきりひと気のない場所の公衆トイレです。
利用者はほとんど居ないようで、クモの王国になっていました。
右側の入り口付近には綺麗なシロカネグモの一種が大きな水平円網を張って下面に占座していて、その網をくぐって中に入りました。(映像なし)
※ 今思えば、卵嚢ごとクモを採集して飼育下でじっくり観察すればよかったかもしれません。
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