2021/08/25

ヒヨドリ幼鳥にナツグミ果実と蛾の蛹を巣外給餌する親鳥(野鳥)

前回の記事:▶ 電線上で居眠り・餌乞い♪するヒヨドリ幼鳥(野鳥)

2021年6月中旬・午後17:36〜18:01・くもり 

シーン1: 
巣立ったばかりのヒヨドリHypsipetes amaurotis)幼鳥のために親鳥が運んできた赤い果実はナツグミのようです。 
形状がヒョウタンボク(=キンギンボク)果実のようにも見えたのですが、赤く熟す時期には早過ぎます。 
親鳥が赤い実を嘴で軽く咥えたときに中央部がやや潰れてヒョウタンのように見えただけでしょう。 

周囲の安全を確かめると親鳥は路地を飛んで渡って反対側の電線に移動し、待っていた幼鳥bにようやく餌を与えました。 
巣外給餌の様子をまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
続いて等倍速でリプレイ。 
このときよく見ると、幼鳥bは嘴を大きく開けながら翼を細かく震わせる餌乞い行動をしていました。 
私がこれまで見てきた他種の幼鳥に比べて、ヒヨドリ幼鳥による餌乞い行動はささやかで、鳴き声もよく聞き取れませんでした。 
幼鳥bは口移しされたナツグミの赤い熟果を丸呑みにしました。 
幼鳥bをその場に残して親鳥は飛び去りました。 
ヒヨドリ成鳥の食性は主に果実食ですが、雛や幼鳥の時期から果実を与えているのですね。 

ヒヨドリ幼鳥の嘴の前半部が赤いのは、3羽共(個体a,b,c)同じでした。 
 親鳥がよく給餌する赤い実の果汁や獲物の血で嘴が赤く汚れているのかと初めは思ったのですが、そうではなくてヒヨドリ幼鳥の嘴は元々赤い色をしているようです。 
幼鳥は親鳥に給餌してもらったナツグミ熟果を丸飲みにしますから、嘴は赤い果汁で汚れませんでした。 


シーン2:(@1:27〜) 
幼鳥bが止まっている電線に少し離れて親鳥♀♂も休んでいました。 
ただし嘴には何も咥えておらず空荷でした。 
右の親鳥が電線から飛び降りて居なくなりました。 
電線でおとなしく待っている幼鳥bの羽毛が風になびいています。 

シーン3:(@2:19〜) 
近くで親鳥が鋭く鳴く声が聞こえた直後に、幼鳥bの待つ電線に親鳥が飛来して並びました。 
途端に幼鳥は嘴を大きく開けながら翼を小刻みに震わせて餌乞いしました。 
口内は真っ赤でよく目立ちます。 
今度の餌は果実(木の実)ではなく、何か昆虫のようです。 
育ち盛りの幼鳥には果実だけでなくタンパク質の豊富な餌も必要です。
親鳥は栄養のバランスも考えて幼鳥に給餌しているのです。
獲物はやや大きく、素人目にはなんとなく蛾の蛹のように見えました。 

給餌を素早く済ませた親鳥は少し飛んで隣の電線に移動すると、汚れた嘴を足元の電線に擦り付けて拭っています。 
一方、幼鳥は食後に嘴を電線で拭き取る行動を一度もやりませんでした。 

カメラをズームアウトすると、電柱に別個体の親鳥も止まって喧しく鳴いていました。 
嘴に咥えて運んでいる餌は木の実のようです。 
幼鳥bの居る電線に少しずつ近づいて来たものの、虫の蛹を食べたばかりの幼鳥bは満腹状態です。 
木の実を咥えた親鳥は別個体の幼鳥(a?)に給餌するために飛び去りました。 

ヒヨドリ成鳥の性別を見分けられないのが残念です。 
親鳥♀♂による幼鳥への巣外給餌の分担はどうなっているのでしょう? 
完全に共働きなのかな?

それまで電線上のヒヨドリ幼鳥bに親鳥が餌を見せびらかすだけで給餌せず何度も焦らしていたので、てっきり親鳥は幼鳥bを餌で釣って安全な場所に誘導しようとしているのか?と思ったのですが、私の予想は外れました。 

※ 動画編集時に逆光補正を施し、音声は正規化して音量を強制的に上げています。 


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