2024年8月中旬
シーン0:8/6・午後12:49・晴れ(@0:00〜)
シーン0:8/6・午後13:20・晴れ(@0:03〜)
平地の二次林にある、ニホンアナグマ(Meles anakuma)の母子家族が住む営巣地(セット)を自動撮影カメラを無人センサーカメラ2台で見張っています。
シーン1:8/14・午前4:17(@0:05〜)
未明の巣口Lで2頭のアナグマが一緒に穴掘りをしていました。
シーン2:8/14・午前4:17(1:05〜)
別アングルの監視カメラでしっかり撮れていました。
腹面に乳首が見える母親♀が巣穴Lを拡張しようと穴掘りしています。
奥の獣道付近で幼獣2頭が仰向けで毛繕いしたり探餌徘徊したりしています。
そのうちの1頭(幼獣)が巣口Lに来て、母親♀の穴掘り作業を邪魔し始めました。
母親♀の真似をして穴掘りをやってみたいのか、構って欲しいのでしょう。
母親♀の隙を見て巣穴Lに潜り込むと幼獣が穴掘りを始めました。
巣口Lは狭いので、母親♀は幼獣に穴掘り作業を譲りました。
と思いきや、一息ついてから再び母親♀は穴掘り作業に戻りました。
腐葉土となった古い巣材を土と一緒に巣内から前脚で掻き出して、後退しながら左のアクセストレンチに捨てています。
シーン3:8/14・午前4:18(2:05〜)
見事な連携で親子(母子)が穴掘り作業を続けています。
アクセストレンチLにずっと転がったままになっている邪魔な倒木を撤去しようとしても、幼獣には重くて手に負えないようです。
落枝が何かに引っかかっているのかもしれませんが、グイグイ引っ張っても少し横にずれただけで、諦めました。
シーン4:8/14・午前4:19(3:05〜)
母親♀の背後で幼獣が穴掘り作業の補助をしています。
巣口Lに転がっている邪魔な落枝をどかそうとするものの、前脚の力ではほとんど動かせません。
落枝が重過ぎるというよりも、周囲のマルバゴマキ灌木に引っかかっているせいです。
なんとか落枝を斜めにずらして作業を続けます。
シーン5:8/14・午前4:20(4:05〜)
メインの穴掘り担当が途中で幼獣に入れ替わりました。
幼獣が入巣Lすると、母親♀は左に待避して小休止。
シーン6:8/14・午前4:20(4:55〜)
母親♀が後退しながら前脚で土砂を巣外に掻き出すと、横で見ていた幼獣が今度は巣内Lに入りました。
幼獣も穴掘りの真似事をやりたいようですが、まだ上手くできないようです。
すぐにまた役割をスイッチして、母親♀が穴掘りを再開。
幼獣は土砂を手前のアクセストレンチに掻き出そうと試み、このとき邪魔な倒木(落枝)にぶつかって斜めにずれました。
邪魔な落枝を意図的に撤去したとは言えないかもしれません。
幼獣に穴掘りを任せた母親♀は身震いして毛皮についた土を落としてから、独りで獣道を右へ歩き出しました。
シーン7:8/14・午前4:20(5:55〜)日の出時刻は午前4:50。
巣口Lに独り取り残された幼獣が、母親♀の行方を探し求めて獣道の奥を見つめています。
ようやく幼獣も獣道を右に歩き出しましたが、楽しかった穴掘り作業を止めるのが名残惜しいのか、途中で何度も立ち止まっています。
そしてセットには誰も居なくなりました。
空腹になって採餌に出かけたのか、それとも巣穴Lのメンテナンス作業はもう充分だと母親♀は判断したのかもしれません。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
【考察】
ニホンアナグマの母子による初めての協同作業が録画されていました。
交互に巣内に入って土を外に掻き出しています。
やる気に満ち溢れた見習いの幼獣に母親♀が穴掘り作業の実地訓練(研修)を施しているようでした。
この頼もしい幼獣個体の性別を見分けられないのが残念です。
素人目には幼獣の股間になんとなく睾丸や陰茎があるような気がするのですが、定かではありません。
この幼獣が♂だとすれば、来季のヘルパー♂として有望な候補です。
アナグマは不審者が勝手に巣穴に侵入しないように防犯の戸締まりとして意図的に倒木を巣口に放置しているのかと思っていたのですが、明らかに穴掘り作業の邪魔になっていました。
今回は幼獣がなんとか少しだけ邪魔な落枝をずらすことができました。
つづく→
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