竹筒内のオオフタオビドロバチ幼虫R1ab
2010年8月中旬
竹筒トラップを仕掛けてオオフタオビドロバチ♀(Anterhynchium flavomarginatum)の営巣活動を観察してきました。
営巣完了した竹筒4本を回収して中を調べてみます(8月上旬)。
この竹筒R1は蜂が最後まで使用していたもので、入り口(内径7mm)は閉鎖されていません。
ナイフで割ってみると、中には蜂の幼虫が2匹居ました。
奥の独房から入り口方向に向かって産卵順にa, bと呼ぶことにします。
母蜂が貯食してくれた青虫の糞で幼虫aの体が汚れています(獲物は毒針で麻痺していても生きており、排泄可能です)。
頭部は竹筒の奥を向いています。
幼虫bは摂食中でした。
貯食物はもうほとんど残っていません。
頭部は竹筒の入り口を向いています。
独房を仕切る泥の薄い隔壁(5枚)を観察すると、本で読んだ通りに表面が湾曲しています(奥が凹、入口側が凸)。
羽化した蜂は暗黒の独房内で泥壁の湾曲を頼りに入り口方向を知り脱出するのだそうです。
(つづく)
独房を仕切る泥の薄い隔壁(5枚)を観察すると、本で読んだ通りに表面が湾曲しています(奥が凹、入口側が凸)。
返信削除→仕切り壁の湾曲が脱出の手がかりになっているという話を明記した文献を教えてください。よろしくお願いします。
『自然の観察事典5:カリバチ観察事典』p18より
削除「巣室の湾曲した仕切り壁は、羽化したハチが出口の方向をみつける手がかりになります。」
原著論文は分かりません。もしかすると、そのように推察しているだけで、誰も実験的に証明していないのかもしれません。昔何かの本か文献で読んだような気もするのですけど、記憶があやふやです。