2023年11月上旬・午後15:40頃・晴れ
複数個体で訪花していたオオマルハナバチ♀と違って、トラマルハナバチ♀は1匹しか見かけませんでした。
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この個体は、後脚の花粉籠にごく少量の白い花粉団子を付けていました。
しかし、吸蜜の際にホトトギスの開いた花の内側には潜り込まず、毎回いつも花の外側から距に口吻を差し込んでいます。
雄しべや雌しべに全く触れていませんから、盗蜜行動と呼ばざるを得ません。
ホトトギスの花の基部に3つある距 の膨らみが訪花するトラマルハナバチにとって格好の止まり場所を提供しています。
今後ホトトギスの距は更に細長く進化していくのでしょうか?
園芸植物のユリズイセン(ユリズイセン科)の花が蜂に盗蜜されるのを見たときにも思ったのですが、ホトトギス(ユリ科)の花の構造は、花蜜のただ盗りを防ぐセキュリティが明らかに甘いですね。
花弁が根元まで開けっぴろげなのが問題で、少なくとも花弁の基部はしっかり閉じてもっと花筒型になるべきでしょう。
野生種のホトトギスは元々そのような形状だったのではないか?と勝手に予想するのですけど、どうでしょうか?
園芸植物として品種改良された結果、花弁が開けっぴろげになってしまったのかな?
ユリ科なので、もしかして種子よりも球根で増える(クローン)のがメインなのかと思ったのですが、調べてみるとそんなことはありませんでした。
種子と挿し木(クローン)で増やすのだそうです。
私は未だ実際に見たことがありませんが、トラマルハナバチはホトトギスの受粉を助ける送粉者として知られているそうです。
トラマルハナバチは長舌種なので、普段は盗蜜行動をする必要がありません。
(盗蜜に手を染めるのは短舌種のハナバチです。)
盗蜜するトラマルハナバチを見たのはこれが初めてで、驚きました。
ホトトギスの花は雄性先熟なのだそうです。
今回は、ホトトギスの雄しべの葯で花粉の生産が終わりハナバチに花粉を取り尽くされた後の雌性期だったので、トラマルハナバチ♀も仕方なく盗蜜していたのかもしれません。
トラマルハナバチ♀の盗蜜行動および飛翔シーンを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:49〜)
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