前回の記事(3月上旬〜中旬):▶ 夜の雪山でトレイルカメラを気にするも、日が経つと馴れるタヌキ【暗視映像:トレイルカメラ】
2022年7月下旬
里山のスギ植林地を通る林道上に残された溜め糞場sを自動撮影カメラ(トレイルカメラ)で監視しています。
ここは3月中旬以降、トレイルカメラを撤去していた場所と同じなのですが、溜め糞が復活していたので監視を再開しました。
すると案の定、ホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が排便しているシーンが撮れました。
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実はこの溜め糞場sでタヌキの脱糞シーンが撮れたのは初めてです。
昨年の晩秋から積雪期の冬および春にかけて、タヌキはこの林道をたまに通りかかるだけで一度も排便しなかったのです。
シーン1:7/27・午後22:04
動画の冒頭から、1頭のタヌキが林道に座り込んで排便中でした。
右を向いてカメラを凝視しながら、頻りに風の匂いを嗅ぎ取ろうと警戒しています。
歩いて溜め糞場に到達するシーンが写ってないのは、おそらく左からやって来たのにカメラの起動が間に合わなかったのでしょう。
排便を済ませたタヌキは、そのまま右に立ち去りました。(緩やかな下り坂の林道)
この個体は尻尾が下向きに折れ曲がって垂れているように見える点が気になります。
どうやら個体識別に使えそうな形質と後々分かってくるので、この個体を「垂れ尾」と名付けることにします。
性別は不明です。
スギの落葉が敷き詰められた林道上に新鮮な糞が黒々と残されています。
タヌキが居なくなると夜行性の蛾が暗闇を飛び回り、やがて林道の落葉に着陸しました。
シーン2:7/28・午後20:20 (@0:34〜)
翌日の晩も「垂れ尾」が登場。
カメラを気にしながらも、溜め糞場sを右から左へ素通りしました。
糞の匂いを嗅いでチェックすることもありませんでした。
前日に残した自分以外の糞が無いことが分かったのでしょう。
シーン2:7/28・午後20:55 (@0:44〜)
約30分後に別個体が登場しました。
尻尾がフサフサしているので、「フサ尾」と名付けることにします。
性別は不明です。
林道を右から左に歩いて来たタヌキが共同の溜め糞に跨ると、左向きで排便。
脱糞後のタヌキ「フサ尾」は、そのまま左へ立ち去りました。
シーン3:7/30・午前1:33 (@1:10〜)
林道を右から左に歩いて来た「フサ尾」が共同の溜め糞場に跨ると、カメラを見上げながら排便しました。
そのまま左へ立ち去ります。
シーン4:7/30・午前1:36(@1:48〜)
約2分後に別個体の「垂れ尾」が右から登場しました。
おそらく2頭が一緒に行動する♀♂ペアの後続個体なのでしょう。
先導する個体「フサ尾」の排泄した糞の匂いを嗅いだだけで、自分は排便せずに左へ通り過ぎました。
去り際に一瞬立ち止まって排尿マーキングしたような気もするのですが、定かではありません。
「フサ尾」と「垂れ尾」は♀♂番 ではないかと予想されますが、今のところ性別を見分けられません。
2頭が同時に溜め糞場sを訪れることはあるのでしょうか?
更に調査を続けると、この溜め糞場sを共同トイレとして利用している野生動物はタヌキだけではないことが判明します。
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