2022/12/30

クサコアカソの群落でアカタテハ終齢幼虫の巣を見つけた!

 

2022年8月下旬・午後13:05頃・晴れ 

里山を下山中、道端に生えたクサコアカソ群落にアカタテハVanessa indica)の幼虫が作った巣を見つけました。 
クサコアカソの花粉が風で飛散しています。(風媒花)
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クサコアカソの株の最上部で数枚の若い葉を絹糸で綴り合わせて隠れ家が作られていました。 
花後の果穂も巣材の葉と一緒に巻き込まれています。 
成虫♀(母親)が子供のために作ったものではなく、幼虫自身が食草を綴って作ったものですから、この構造物を「巣」と呼ぶのは昆虫学の定義上は間違っています。 
正しくは隠れ家(シェルター)と呼ぶべきでしょう。 
しかし、「アカタテハ幼虫の巣」という俗称が世間に定着してしまっているので、私も不本意ながら巣と呼ぶことにします。 
アカタテハ幼虫の隠れ家は特徴的なので、予備知識さえあれば逆に探しやすくなってしまうのは皮肉です。

巣内に幼虫が排泄した黒い糞が大量に残されていました。 
糞の匂いで寄生蜂や寄生バエが誘引されそうなのに、どうして放置しておくのか不思議です。 

動画を撮りながら巣材の葉を1枚ペリペリとめくると、巣内に棘だらけの毛虫が現れました。
この棘は見掛け倒しで、ヒトが手で触れても全く痛くありません。 
巣を暴かれたアカタテハ幼虫は少し身動きしたものの、特に暴れたり威嚇したりしませんでした。 

巣ごと持ち帰って飼育してみましょう。 
クサコアカソという植物は今回初めて見つけたのですが、普通のアカソなら近所で調達可能ですし、食草として喜んで食べてくれるはずです。
採集した時点で終齢幼虫であったことが後に判明します。 

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