2023/11/26

倒木を伝って春の小川を渡るホンドタヌキと古靴の落とし物【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年4月下旬 

小川に架かった天然の丸木橋を自動センサーカメラで見張っています。

シーン0:4/28・午後13:04・(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた参考映像です。 
小川の流れ(手前から奥へ)は止まって見えるぐらい穏やかです。 

シーン1:4/28・午後19:03・(@0:03〜) 
ある晩カメラが起動したときには、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が丸木橋を右岸へ渡り終えるところでした。 
そのまま動画を撮り続けると、右岸の茂みの奥から白い目が2回ほど光りました。 


シーン2:5/1・午後20:43・(@0:35〜) 
3日後の晩にもタヌキが登場しました。 
下草が急激に伸びてレンズの視界を右上から遮ってしまい、赤外線を反射して見苦しい映像です。 

今度はおそらく、行動を共にする♀♂ペアのうち先行する個体が通り過ぎた後にカメラが起動したようです。 
左岸の茂みが揺れ、後続の個体がニセアカシア倒木を右に渡り始めました。 
丸木橋の途中で立ち止まって振り返りました。 
両目が白く光っています。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


余談ですが、この小川の右岸の獣道に使い古しのスニーカーが片方だけ落ちていました。 
丸木橋を渡る手前の地点です。 
2023年3月下旬に撮った写真を掲載しておきます。
落とし物にしては不自然な状況です。
自然に分解されて土に帰る素材ではありませんから、川辺を汚さないように持ち帰って不燃ゴミとして処理しました。
まさか拾得物として警察に届けろとか言い出す人はいないですよね?
 

たまたまテレビの動物番組(番組名を失念)を見ていたら、靴の落とし物にタヌキが関与していることを知りました。
このように、野外でなぜか靴の片方だけが落ちていたり、ボロボロになった古靴が大量に集められていることがあります。 
また、民家の玄関先や庭の軒下などからヒトが履き古した靴やサンダルが片方だけ次々に盗まれる事件が全国的に起こっています。 
監視カメラを設置した結果、靴フェチの連続盗難事件は野生動物(特にキツネやタヌキなど)の仕業だと分かってきました。 
靴の中敷きには履いたヒトの汗や皮脂の体臭が強く残りますから、獲物の腐肉と誤認した親タヌキが幼獣のために持ち帰るのだろうと考えられています。 
食べられないと分かると、営巣地付近で子ダヌキがヒトの古靴を玩具にして遊んだりすることもあるのだそうです。 
古靴に歯型が付いていたりボロボロになって見つかるのはそのためです。

私も注意して見て回ると、タヌキの生息域で謎の古靴をいくつも発見できたので、随時紹介することにします。
古靴が見つかったということは、この近くにタヌキやキツネの巣穴があるのではないかと期待が高まります。
実際に古靴を咥えて運んでくるタヌキの証拠映像がトレイルカメラで撮れたら良いのですが、写ってくれるまで気長に待つことにします。
やろうと思えば、ヤラセ映像を撮ることも可能です。
例えば、私の履き古した靴にGPSを仕込んでタヌキの通り道に放置したら、持ち去る様子が監視カメラに写るでしょうか。
やってみたら面白そうです。
ヤラセ映像というと人聞きが悪いですけど、番組でも検証実験としてやっていました。


関連記事(2ヶ月後の撮影)▶ 獣道に片方だけ捨てられた古い長靴の謎

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