2019年9月中旬・午後13:20頃・晴れ
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探索飛翔を繰り返すウラギンシジミ♂の謎【HD動画&ハイスピード動画】
昼下がりの公園で遊歩道をウラギンシジミ♂(Curetis acuta paracuta)が低空で盛んに飛び回っています。
その目的が最初は分からなかったのですが、直前まで私が別の被写体を撮るために長時間立っていた場所に執着しているような飛び方だと気づきました。
どうやら急に居なくなった私を探し回っているようです。
林縁の遊歩道で縁石の横に私が戻ると案の定、ウラギンシジミ♂はすぐに舞い戻って来て私の足に着地しました。
汗の匂いに誘引されるのかな?
褐色の口吻を伸ばすと、半ズボンから露出した私の汗ばんだ脹脛を舐め始めました。
汗に含まれるミネラルを摂取(塩分補給)しに来たのでしょう。
後で図鑑で調べてみると、ウラギンシジミにはそのような習性があるそうです。
・花にはほとんど訪れず、腐果や獣糞などで吸汁するほか、湿った路上で吸水も行う。(『フィールドガイド日本のチョウ』p97より引用)
・花にはめったに訪れず、腐った果物、動物の死体、糞などに集まる。♂は、夏に湿地などで吸水する姿が見られる。(『ヤマケイポケットガイド9 チョウ・ガ』p63より引用)
・秋型の♂は道上におりて水を吸うことが多い。(『標準原色図鑑全集1 蝶・蛾』1987年 第22刷 p61より引用)
翅を閉じたまま一心不乱に汗を吸汁しています。
黒い触角の先端がオレンジ色でした。
右の脹脛を舐められる様子を自撮りする私はヨガのポーズのようなかなり窮屈な体勢を強いられるため、ウラギンシジミ♂の翅裏をしっかり横から撮れませんでした。
地面から私の脚を登って来たクロヤマアリ(Formica japonica)のワーカー♀が触角でウラギンシジミ♂の翅に何度か触れたものの、獲物とは判断せずに歩き去りました。
その間もウラギンシジミはしぐま汁に夢中で、アリに対して無反応でした。
ウラギンシジミ♂が飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:10〜)
右の人差し指を近づけると、翅に触れる前にウラギンシジミ♂は警戒して準備運動なしで飛び去りました。
♂の翅表には鮮やかな橙色の斑紋があります。
ところが再び同じ場所に舞い戻って来ました。
すぐに口吻を伸ばして私の汗を再び舐め始めました。
私の汗の味がよほど気に入ってくれたようです。
初めて出会った美しいウラギンシジミ♂に舐めてもらえて光栄でした。
脹脛を舐められると撮影が大変なので、次は前面の脛を舐めてもらおうと脚を投げ出して路上に座りました(脹脛は隠れます)。
すると、写真には撮れたものの(下記参照)、動画モードに切り替える前に逃げてしまいました。
毛深い脛毛が嫌だったのかな?
また、汗ばんだ腕を差し出してもなぜか無関心でした。
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ウラギンシジミ♂:翅裏@脹脛+汗吸汁 |
ウラギンシジミ♂@汗吸汁vsクロヤマアリ♀ |
ウラギンシジミ♂:翅表@脛+汗吸汁 |
ウラギンシジミ♂:翅裏@脛+汗吸汁 |
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