2024年7月下旬
シーン0:7/22・午後13:13・晴れ(@0:00〜)
シーン0:7/22・午後13:53・晴れ(@0:04〜)
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。
平地の二次林でニホンアナグマ(Meles anakuma)の母子が暮らす営巣地(セット)を自動撮影カメラで見張っています。
シーン1:7/30・午後18:26・気温27℃(@0:07〜)日の入り時刻は午後18:53。
日没前の薄暗い営巣地で、左下の巣口Rから母親♀(右目<左目)が登場しました。(@0:38〜)
1頭の幼獣が母親♀にまとわりつき挑発すると、珍しく母親♀が幼獣につきあってやり、レスリングのような格闘遊びを始めました。
別個体の幼獣も参戦して、三つ巴の取っ組み合いになりました。
シーン2:7/30・午後18:27(1:07〜)
別アングルに設置した監視カメラでも撮れていました。
シーン3:7/30・午後18:28(1:31〜)
もうかなり暗いのに、フルカラーで録画されたので、自動色調補正しました。
画質がひどく粗いですが、何が起きているのかは辛うじて分かるようになりました。
母親♀が獣道で自分の毛繕いをしています。
幼獣2頭が巣口L付近で格闘遊びをしていると、途中から別の幼獣も左から参戦しました。
1頭の幼獣が母親♀を挑発しました。
初め母親♀はなだめるように対他毛繕いしていましたが、幼獣があまりにもしつこいので遂に反撃したようです。
シーン4:7/30・午後18:30(2:31〜)
母親♀は幼獣を相手に手加減してやっているのか、体格差があるのにレスリングでは互角の勝負に見えます。
途中から他の幼獣たちも格闘遊びに参戦して、幼獣同士の三つ巴争いになりました。
レスリングから解放された母親♀は仰向けになって自分の毛繕いをしています。
シーン5:7/30・午後18:31(3:31〜)
アナグマ母子は2組に別れて格闘遊びを続けています。
ときどき軽く吠えるような鳴き声がかすかに聞こえます。
途中で母親♀が離脱し、独りで左へ向かいました。
その背後から幼獣が駆け寄って飛びつき、格闘遊びが再開。
シーン6:7/30・午後18:31(4:31〜)
別アングルの監視映像に切り替えます。
途中で格闘遊びから離脱した母親が独りで右へ向かい、巣口Rを見下ろしていると、その背後から幼獣が駆け寄って飛びつき、格闘遊びが再び勃発しました。
ヒグラシ♂♪が鳴いています。
シーン7:7/30・午後18:32(5:31〜)
ようやく赤外線の暗視映像に切り替わり、きれいに録画されていました。
シーン8:7/30・午後18:32(6:31〜)
監視カメラが次に起動したときには、またもや暗過ぎるフルカラー映像に戻っていました。
薄明薄暮で周囲の環境の照度が赤外線LEDを点灯するかどうかのちょうど閾値だと、このように暗視映像と交互に切り替わってしまうのです。
私としては赤外線の暗視モードに早く切り替わってほしいのですが、トレイルカメラの仕様なので仕方がありません。
2組に分かれて2つの巣口L、Rで格闘遊びが繰り広げられています。
シーン9:7/30・午後18:35(7:31〜)
幼獣2頭が格闘遊びをしながら、巣穴Rに出入りしています。
シーン10:7/30・午後18:37(8:31〜)
林縁で母子が格闘遊びをしたり、木登りに挑戦したりしています。
別の1組も出巣Rして格闘遊びを再開しました。
シーン11:7/30・午後18:38(9:31〜)
今度は母子が格闘遊びしながら巣穴Rに入りました。
中で一休みしているのでしょうか。
シーン12:7/30・午後18:39(10:31〜)
別アングルの映像に切り替えます。
格闘遊びだけでなく、ときどき追いかけっこしながら営巣地を元気に走り回っています。
シーン13:7/30・午後18:39(11:11〜)
別アングルの映像に切り替えます。
シーン14:7/30・午後18:51(11:55〜)
途中から母親♀と幼獣1頭が左へ立ち去りました。
しばらくして左から戻ってきても、幼獣が母親♀を頻りに挑発し、つきまとっています。
残った幼獣2頭はミズキの木の下でひたすら格闘遊びを繰り広げています。
シーン15:7/30・午後18:51(12:55〜)
別アングルの映像に切り替えます。
母親♀が獣道で立ち止まり、自分の体を掻いてからゴロンと横転しました。
近くに居た幼獣を寝技の格闘遊びに誘い込み、幼獣を抑え込みました。
手加減した甘噛みだと思いますが、幼獣の鼻面に噛み付いています。
音量を上げると、ときどき幼獣の唸り声や悲鳴?が聞こえます。
もしかして、母子の格闘遊びが子別れ行動にエスカレートするのでしょうか?
シーン16:7/30・午後18:52(13:55〜)
獣道で母子の取っ組み合いが続いています。
やがて幼獣が左に逃げ出しました。
再び対峙すると、幼獣が母親♀に繰り返し突っかかります。
母親♀も反撃し、取っ組み合ったまま巣口Lに転がり落ちました。
シーン17:7/30・午後18:53(14:54〜)
巣口Lで母子の格闘遊びが続いています。
途中から、画面の左下で別の幼獣同士の取っ組み合いも写りました。
シーン18:7/30・午後18:53(15:55〜)
別アングルの映像に切り替えます。
営巣地で2組に別れて取っ組み合いが続いています。
途中からもう1台の監視カメラが反応して赤外線LEDが点灯し、いっそう明るく暗視動画が撮れるようになりました。
シーン19:7/30・午後18:55(16:54〜)
3頭の幼獣たちが取っ組み合いをしながら巣口Lに転がり落ち、母親♀の遊び相手が居なくなりました。
やがて出巣Lした幼獣が母親♀に飛びかかり、格闘遊びが再開。
シーン20:7/30・午後18:56(17:55〜)
巣外で4頭が乱闘しているときに、母親♀の対戦相手が別個体の幼獣へと自然に交代しました。
母親♀は特定の幼獣とだけ遊んでやっているのではないことが分かりました。
シーン21:7/30・午後18:57(18:55〜)
疲れ知らずのアナグマは、2組で組んず解れつ格闘遊びを繰り広げています。
シーン22:7/30・午後18:59(19:55〜)
母親♀の他に、なぜか幼獣が2頭しか写っていません。
アナグマの母子家族はようやく遊び疲れたのか、落ち着きを取り戻しました。
1頭の幼獣が手前へ走り去りました。
(おそらく先に消えた兄弟姉妹と追いかけっこが始まったのでしょう。)
巣口Rに座り込んだ母親♀に、最後まで残った幼獣が飛びかかり、格闘遊びに誘います。
しかし母親♀は疲れたのかあまり乗り気ではなく、小走りで手前に立ち去りました。
セットに取り残された幼獣個体も、しぶしぶ追いかけ、全員が居なくなりました。
シーン23:7/30・午後18:59(20:55〜)
別アングルの映像でも営巣地から獣道を通って立ち去るアナグマ家族の姿が撮れていました。
30分以上も遊び続けて空腹になり、採餌に出かけたのか、あるいは水を飲みに行ったのかもしれません。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
※ 鳴き声が聞き取れるように、音声を正規化して音量を強制的に上げています。
【考察】
ニホンアナグマの母親♀が幼獣と一緒に格闘遊び(取っ組み合い)や追いかけっこ遊び(鬼ごっこ)に参加するのは珍しいです。 (初見かも)
それまでは幼獣同士が2対2で取っ組み合いをしていたので、母親はその様子を見守るだけで済んでいました。
4頭(偶数)だった幼獣が最近1頭減って(死亡?)3頭(奇数)になったので、1対1の格闘遊びをするには対戦相手が足りなくなり、母親♀も誘われるようになったのかもしれません。
幼獣と一緒に真剣になって遊びの相手をしてやるアナグマの母親はとても子煩悩ですね。
幼獣相手の格闘遊びは一応、手加減しているようですが、ときどき鼻面に噛み付いたり背後から羽交い締めしたりしています。
もしかして、母子の格闘遊びが子別れ行動にエスカレートするのでしょうか?
しかし後日になると通常通り、母親♀は幼獣の挑発(遊びへの誘い)を受け流すようになります(映像公開予定)。
つづく→
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