(一部修正した動画に差し替えました。)
2023年10月上旬
シーン0:9/25・午後15:01(@0:00〜)
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。
平地にあるスギの防風林で画面左と手前の2箇所に黒っぽく盛り上がっているのがホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)の溜め糞場wbcです。
ここを自動センサーカメラで見張っています。
シーン1:10/8・午後14:09(@0:06〜)
アカゲラが止まっていたスギの幼木に、10分後にはカケス(Garrulus glandarius)が止まっていました。
嘴に何か小さな木の実を咥えています。
そのまま左へ飛び去りました。
飛び立つ瞬間を1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:13〜)
拾った堅果をどこかに貯食しに行くのでしょう。
近くの雑木林にドングリがなる木(ミズナラやコナラ)があるはずですが、私が探しても見つかりません。
関連記事(10年前の撮影)▶ ドングリを採食するカケス(野鳥)
シーン2:10/1・午前7:37・晴れ(@0:30〜)
画面の左下隅でカケスが林床を啄んでいたのですが、タイムスタンプ表示のせいでよく見えません。
実は画角の左外にもうひとつタヌキの溜め糞があるので、そこに集まる食糞性昆虫を捕食しに来たのかと初めは思っていました。
シーン3:10/3・午前8:56・晴れ(@0:53〜)
2日後もカケスが林床でスギの落ち葉を繰り返し啄んでいました。
溜め糞場から離脱したハエの終齢幼虫または蛹を探して捕食するのかと思ったのですが、改めてじっくり見直すと、逆に何かを地面に埋めてから落ち葉を巧妙にかぶせて隠しているようです。
虫を探す「落ち葉めくり」行動とも少し違います。
左上に飛び去ったときには嘴に何も咥えていませんでした。
おそらくきっと、ドングリの実を隠したのでしょう。(貯食)
食糧難の冬に掘り起こして食べるはずですが、もし隠し場所を忘れたり食べ残したりすると、春に実生が育ち、ドングリの種子散布にカケスは協力したことになります。
ただし、ここは鬱蒼としたスギ林なので林床に届く日照がきわめて乏しく、ドングリから芽が出ても残念ながら枯死してしまう可能性が高いです。
シーン4:10/4・午前11:04(@1:22〜)
その翌日にもカケスが来ていました。
前日(シーン3)と全く同じ地点に来たことから、おそらく同一個体のカケスが前日に隠した餌が無事に残っているかどうか落ち葉の下を覗き込んで確かめたようです。
カケスの貯食物を野ネズミが見つけて盗んだり、カケス同士でも隠したドングリを盗むことがあるらしいので、油断ができません。
自分で貯食したドングリを後になって掘り出して別な場所に隠し直すこともあるそうです。
秋冬の1シーズンで合計すると数百〜数千個のドングリの隠し場所を覚えているのですから、とんでもない記憶力です。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
ストーリーを分かりやすく伝えるために、動画素材を撮影順から入れ替えました。
【考察】
シーン2〜4は、タヌキの溜め糞場でカケスの探餌行動が撮れただけのつまらない映像だと当時は思い、適当にまとめた映像でした。
ところが改めて見直すと、貯食行動に関係していると気づき、シーン1と一緒にまとめ直しました。
(我ながら観察眼が前よりも鋭く磨かれてきたようで、嬉しいです。)
トレイルカメラの起動が間に合わず、飛来したカケスがドングリを埋めて隠す肝心のシーンが撮れていないのが残念です。
溜め糞場に集まる食糞性昆虫を捕食するのが目的だとしたら、カケスは通年やって来るはずです。
しかし、秋になって初めてカケスがここの監視カメラに写りました。
雑木林で拾ってきたドングリの実(堅果)をカケスがわざわざスギ林に運んできて隠すとは意外でした。
それだけ貯食物を盗まれないようにする工夫が必要なのかもしれません。
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