2014/06/04
羽化したエントツドロバチ♀の帰郷性【飛翔のハイスピード動画】
2014年5月中旬
エントツドロバチ♀(別名オオカバフスジドロバチ;Orancistrocerus drewseni)が室内を飛び回っています。
走光性があり明るい窓に向かって飛ぶとレースカーテンにしがみついてウロウロしたり身繕いしたりしています。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮影してみました
実は昨年、野外に仕掛けた竹筒トラップを秋に回収していました。
竹を割って中の観察もできないまま窓際に放置していたのですが、室内越冬してから成虫が羽化したようです。
竹筒トラップを包んだビニール袋内でここ数日ガサゴソ音を立てていたのが気になっていました。
そのビニール袋に蜂が繰り返し訪れていました。
袋を噛んで穴を開け、中に侵入することもありました。
エントツドロバチは♀のみの単為生殖を行うので、「先に羽化した♂が交尾のため竹筒に戻って♀の羽化を待ち構えている」というありがちなストーリーは成り立ちません。
本種は帰郷性(自分が羽化した巣または隣接した巣に引き続き営巣する習性)があることを思い出して腑に落ちました。
とても人懐こい蜂で、繰り返し私の腕や肩に止まって汗を舐めました。
カーテンレールの隙間に頭を突っ込んで調べていました。
借坑性のエントツドロバチがいかにも営巣地を探索していそうな行動です。
室内で巣作りを始めてくれれば観察に好都合です。
慌てて窓際に新しい竹筒トラップを置いてみたのですけど、なぜかあまり興味を示してくれません。
開け放した窓から同一個体と思われる蜂が繰り返し侵入して室内を飛び回ります。
個体識別のためマーキングを施そうと考えました。
ところが捕獲に失敗し、逃げられてしまいました。
捕虫網を振る手元が狂い、飛んでいる蜂をうっかり手で打ってしまったのです。
これで蜂はすっかり怖がってしまったようで、その後は全く寄り付かなくなりました。
あーあ…。(落胆)
窓を閉めてから落ち着いて捕獲するべきでした。
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スローモーション,
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