2024年5月上旬・午後16:45頃・晴れ
某お屋敷のブロック塀からシロバナヤマフジ(シラフジ、白藤)の花穂が垂れ下がっていました。
季節の風物詩として、キムネクマバチ(Xylocopa appendiculata circumvolans)の訪花シーンを撮ろうとしたのですが、白い蝶形花にしがみついたまま動きません。
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複眼が大きく発達し、頭楯が白いことから、クマバチの性別は雄蜂♂と分かります。
ハチ(有剣類)の毒針は♀の産卵管が変形したものですから、毒針をもたない雄蜂♂を素手で触れても刺される心配がなく、全く安全です。
もしや死んでいるのかと思って指先で軽く触れてみたら、ようやく緩慢に動き始めました。
クマバチの雄蜂♂は日中はひたすら停空飛翔(ホバリング)で縄張りを張り、交尾相手の♀を待ち構えています。
そのため、夕方にはもう疲れ切って寝ていた(休んでいた)のでしょう。
私が指を差し出すと、クマバチ♂は弱々しく羽ばたきながら、しがみついてきました。
そのまま手乗りさせると、おとなしく静止してくれたので、じっくり観察できました。
ハナバチ類の雄蜂♂は訪花しても採餌しません(花蜜や花粉を巣に持ち帰らない)から、後脚に花粉籠はありません。
しかし、よく見ると、前脚に黄色っぽい毛が密生していますね。
何か特別な役割があるのでしょうか?
例えば、交尾の際に♀をしっかり抱きかかえるため?
最後に、クマバチ♂は重低音の羽音を響かせて、私の手から飛び去りました。
近くでは別個体のクマバチがブンブンと羽音♪を立てながら白藤に忙しなく訪花していました。
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