2011/02/07

ネコハエトリの喧嘩と求愛:第五話(政権交代)



2009年5月上旬
(つづき)
冒頭、連勝中のネコハエトリα♂(-R2-L3歩脚欠損;Carrhotus xanthogramma)は巡回中で右手のパイプに居ます。
新しい挑戦者♂(五体満足)が大胆にもα♂の隠れ家に左手から侵入しました。
戦略的に有利なのか、少し高い所に登ってから示威行動開始。
しかし戦っている間に互いに場所を入れ替わりました。
互角の戦いで白熱した「地取り」に突入。
手に汗握る対戦にようやく決着が付きました。
なんと無敵だった♂(-R2-L3)が遂に負け、挑戦者が勝利を収めました。
右手に逃げた敗者(-R2-L3)を勝者がしばらく追いかけます。
勝者♂は大胆にも亜成体♀の脱皮用住居に侵入しました。
喧嘩の間、♀は巣の奥に隠れていたようです。
その様子を見て先程負けた♂(-R2-L3)が未練がましく戻りかけます。
やがて新α♂が♀宅から後退りで出て来ました。
私の想像ではおそらく中で交接には至らず、♀に叩き出されたのだと思います。
♀宅の入り口で必死に求愛するも、今度は頑として中に入れてくれません。
身もだえする新α♂。
傷心で走り去る敗者。
歩脚の欠損具合で個体識別することによって縄張り争い(交接前ガード)における政権交代の生々しいドラマが明らかになり、とても興奮しました。
第六話につづく)

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