2009年5月上旬
昨年10/10採集した♀cが10/15産卵したコカマキリ(Statilia maculata)の卵鞘を室内で越冬させたところ、5/1朝(室温20℃)幼虫が孵化しました。
前回の孵化動画で見せた卵鞘とは別です。
室内越冬の卵鞘二個(母親も産卵日も別)がタイミングを合わせるように一斉に孵化したのが興味深いです。
ちなみに外気に晒して越冬させた残る一個は未だ孵化しません。
マクロレンズで観察すると、前幼虫の姿で卵鞘から脱出しその場で脱皮して一齢幼虫になる様子が分かります。
前幼虫頭部には出っぱり(卵歯)があり、これで卵鞘を破って孵化します。
昔観察したオオカマキリの場合と同じですね。
【追記】
『ゲッチョ先生の卵探検記』p189-190より『動物系統分類学』を孫引きすると、
フ化直後に現れる幼虫は、蠕虫型幼虫と呼ぶ。頭頂は堅い革質の頭頂帽となっており、房室壁を破るのに有効である。卵鞘の外に出た蠕虫(ぜんちゅう)型幼虫のお尻には糸(孵化糸)がついていて、これで卵鞘からぶら下がる。
【追記2】
頭のふくらみを“頭帽 ”といいます。頭帽は、卵のからをやぶるときに役だちます。卵のからをやぶってふ化した前幼虫は、そのまま卵のうの出口のすきまを通りぬけ、外へでていきます。(『ファーブル写真昆虫記11:おいのりする虫 カマキリ』p45より引用)
本によって用語が微妙に違うので、統一して欲しいものです。
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