2011/02/10

キアシナガバチ働き蜂(次女)の捕獲・標識



2009年7月中旬

キアシナガバチPolistes rothneyi)巣の定点観察
前回の観察から8日も経ってしまった。
その間に二番目のワーカーW2が羽化したようです。
個体識別のマーキングを施すために、巣に止まって休んでいるW2の捕獲に挑みます。
少しでも巣に振動を与えると在巣の女王Q(水色)が激しく威嚇してくるので焦ります。
創設初期と違い、巣盤の下面がもはや平面状ではないので、蜂の上から麻酔管を被せようとしても隙間が出来てしまいます。


それでもなんとか無事に捕まえた蜂を炭酸ガスで麻酔し、背中に個体識別のマーキングを施しました(黄色)。


覚醒するのを待って台に乗せ、自分から巣に登るよう促します。
麻酔直後の蜂を巣の天井部に乗せただけでは滑り落ちてしまうのです。
ちなみに既に外役をこなしているワーカーの場合は定位飛行によって巣の位置を記憶しているので、自力で飛んで巣に戻れます。
この間、外役に出ていた長女W1(桃色)が肉団子を咥えて帰巣し、幼虫に給餌を開始。
W2(黄色)を巣に戻す作業中、在巣の二匹はやや警戒するものの、同じ巣の仲間と認識したようで攻撃を加えることはありませんでした。
女王と比べると新ワーカーはは明らかに体格が小さいです。


コロニーが順調に育って嬉しいのですが、この方法での捕獲に限界(危険)を感じました。
計3匹(Q、W1、W2)を個体標識しただけで諦めることにしました。


《追記》
くれぐれも安易に真似しないようお願い致します。
次々に羽化する新ワーカーを一匹ずつ安全に捕獲する方法を模索した結果、蜂蜜を使う方法を後日編み出しました。

つづく→シリーズ#15

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