2010/12/14

ナミツチスガリ♀を生け捕り




2010年8月下旬

山道を登っていたら、道の中央に小さな穴が3つ並んでいました※。
アリやミミズが掘ったように土が盛り上がった中央に巣穴が開いています。
小さな蜂が出入りしていたので、正体を突き止めようと観察開始。
ペットボトルの透明容器を半分に切ったものを用意し、中央の巣穴bに被せました。
やがて飛来した蜂が容器に邪魔されて巣に戻れないでいます。
蓋を取り除いてやると、小枝の下の巣穴に入って行きました。
再び巣穴に容器を被せて待つと、巣内の作業を終え外に出てきた蜂を捕らえることができました。
このまま採集してしまうと営巣行動を観察できなくなってしまいます。
全く初めて見る蜂だったので同定のため、その場で炭酸ガスのスプレー缶を用いて麻酔しました。








方眼紙上に乗せてやると採寸も簡単で、体長12mmでした。
大顎がアンバランスなほど立派でコミカルな顔立ち。
麻酔から覚醒すると、しばらく身繕いしてから飛んで逃げました。
帰ってから調べると、ナミツチスガリCerceris hortivaga)と判明。
つづく


 ※ 坂の下から順に巣穴a, b, cと命名。
a-b間は95cm 、b-c間は35cm離れていました。
幅3mの林道は両側が雑木林で、固く踏みしめられた地面は赤土。
日向の気温は33℃。
入口の大きさは巣穴cだけ測れて、直径6mmでした。

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