2010年9月上旬
オオハキリバチの営巣行動を監視中に、広げた日傘の陰に蜂が飛来しました。
柄に止まり金属表面を頻りに舐め回しています。
おそらく傘の柄に付着した人汗や皮脂に含まれるミネラル分を摂取しているのでしょう。
私の体から直接汗を吸汁しに来るかと期待したのですが、そこまで大胆な蜂ではありませんでした。
現場ではてっきりオオハキリバチかと思い込んだのですが、蜂屋のヒゲおやじさんから別種の葉を切るハキリバチ♀だろうと教えて頂きました(オオハキリバチなどヤニハナバチ属の頭部は独特な丸い形をしているらしい)。
腹端が尖っているので♀。
やや擦り切れた翅先が激しい労働を物語っています。
腹面に赤茶色の毛(スコパ?)を認めましたが、花粉は付いていませんでした(映像なし)。
直径8mmの傘の柄と比較すると、この個体は推定体長約16mmと小型でした。
焦茶色の日傘の影になっているせいで蜂の体色が変わって見えているかもしれません。
【追記】
遂にハチの名前が分かりました!
「蜂が好き」サイトにて以下のようにご教示頂きました。
「このハキリバチは、スミスハキリバチ(Megachile humilis )のメスだと思われます。各腹背端の無点刻域が特徴です。」次回この蜂を見つけたときのために生態を予習しておきます。
片山栄助. "スミスハキリバチの営巣習性." 日本応用動物昆虫学会誌 41.3 (1997): 153-160. (PDF文献が無料ダウンロード可)
炎天下で長時間の定点観察を集中力を保って続けるためには、日射病対策の日傘が欠かせません。
三脚に固定したデジカメを直射日光にずっと晒したまま負荷の高い動画撮影を続けると、本体が過熱する恐れがあります。
また、デジカメの液晶画面も日陰の方が見易くなります。
私もスポーツドリンクを飲んで塩分補給に努めました。
(オオハキリバチ産卵編へつづく)
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