2011/03/10

孤児となったキアシナガバチ幼虫



2008年7月中旬

キアシナガバチPolistes rothneyi)創設女王aが死んで2週間後。
彼女が軒下に並べて作っていた複数の初期巣の一つ(巣b:育房11室)の様子です。
アシナガバチの幼虫は巣房内に固定されており、自力で歩き回ったり採餌したりできません。
そのため世話をしてくれる成虫がいなければ餓死する他ありません。
営巣地を探している他の女王(巣の逃去移動はよくある)がこの巣を乗っ取り継母として育てたりしないかなと期待して(社会寄生)、しばらく静観していたが駄目でした。
天敵のアリやヒメスズメバチに捕食・破壊されそうなので、諦めてこの巣bを採集しました。
せめてワーカーが一匹でも羽化してくれれば、死んだ女王の代わりに育児し自ら産卵を始める可能性もあったはずです。
しかし繭が一つも出来ないうちに給餌を打ち切られてしまったのです。
無念。

つづく→シリーズ#17


【追記】
『雄太昆虫記 ぼくのアシナガバチ研究所日記』p15によれば、継母に育てさせることが可能らしい。
強風で落ちてしまったコアシナガバチの巣を同種の別の創設女王の巣に瞬間接着剤で合体させると、受け入れて幼虫の給餌や巣の修復を行うそうです。
更に驚くことに、異種のアシナガバチの幼虫でさえも女王蜂は受け入れて育児するそうです。(巣を強制的に合体させることでセグロアシナガバチの孤児幼虫をキアシナガバチ女王に育てさせた。p109)
小学生の柔軟な発想力と実行力に感服です。

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