2011/01/23

イオウイロハシリグモ(蜘蛛)卵嚢内の無精卵



2009年7月中旬

長期間あれほど大切にガードしていたのに、もはや卵嚢を取り上げてもイオウイロハシリグモ♀(Dolomedes sulfueus)は全く気にしません。
卵嚢の表面は汚れてボロボロです。
ガード中に♀が時々卵嚢を水に浸す行動を示すのが気になっていました。
そこで卵嚢が水に浮くのか改めて実験してみました。
糸を織って作られた卵嚢に撥水性は無く、スポンジのように中まで水が沁み込むものの浮力で沈まないことが分かりました。
水に浸す行動は暑い日に卵を冷やすため、あるいは濡れた卵嚢を通して気化熱で自分の体を冷やすための行動なのかもしれません。
本種は水辺でよく見られるそうですが、自然界でも同じ行動を示すのか気になります。
このまま保存して次回の卵嚢選択実験のダミーに使おうか迷いました。
しかし内部の様子を知りたくて、鋏で切ってみることにしました。
中には黄色の無精卵が大量にあったものの、干乾びていました。
数えていませんが、文献によると本種の卵嚢一個に含まれる卵の数は80~230個だそうです。
産卵シーンは見逃したのですけど、♂と交接していなくても無精卵を卵嚢内にしっかり産卵することが確かめられました。
 


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