2007年4月上旬
ツガカレハ(Dendrolimus superans;カレハガ科)幼虫の体内で育った寄生蜂(コマユバチ科?)の終齢幼虫が絹糸を吐いて繭を紡ぎます。
寄主の幼虫はまだ生きているようで(虫の息)、映像の後半で弱々しい蠕動運動が見られます。
食い破られた体表の傷口から血液・体液が流れ出たりしないのが不思議...。(※追記参照)
コマユバチ類の幼虫は寄主の体内で血リンパ液を摂取して育つらしい。
(つづく→「寄生蜂の羽化@微速度撮影」)
※【追記】
大谷剛『昆虫―大きくなれない擬態者たち』によれば、
昆虫の体液には血球や血小板がないので、体液は凝固しない。脊椎動物の血液と区別して「血リンパ」という。(p68より引用)
【追記2】 モンシロチョウの幼虫に寄生するアオムシコマユバチの場合、
脱出と同時に最後の脱皮をして脱いだ皮を栓として寄主の体内に残すことで、寄主の体表から体液が漏れ出すのを防ぐ仕組みとなっています。(『糸の博物誌』p134より引用)
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