オオモンクロクモバチ♀のアリ対策
(承前)
オオモンクロクモバチ♀(オオモンクロベッコウ;Anoplius samariensis)が留守の間、辺りを徘徊していたクロオオアリ(Camponotus japonicus)の働き蟻が放置されたスジアカハシリグモ♀(Dolomedes saganus)を見つけました。
恰好の餌ですが、アリの怪力でも草に引っかかった重いクモを引きずって運べません。
クモの歩脚を食い千切ろうと膜質部に噛みついても歯が立たず、解体も諦めました。
オオモンクロクモバチは巣坑を探しに出かける前に盗難(置き引き)対策として、麻酔したクモを必ず草の上に運び、歩脚を振り分けるように引っ掛けて置くのです。
シリーズその2で実験したように、蜂の留守中にクモを草の上から下ろすと、蜂は再び獲物を草の葉までわざわざ引っ張り上げます。
賢いですねー。
動物番組でよく見る、サバンナのヒョウが狩った獲物を他の肉食獣に横取りされないようにアカシアの高木に咥えて運び上げる行動を連想しました。
▼その7へ続く
オオモンクロベッコウが獲物を巣坑に搬入
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