2026/07/10

マメコガネ♀が産卵のために農道を飛び回り穴を掘って地中に潜り込むまで

 

2026年6月中旬・午後14:15頃・晴れ 

平地に広がる田畑の農道で低く飛び回っているマメコガネPopillia japonica)が気になりました。 
飛翔距離は短く、地面を少し歩いてから、すぐにまた鞘翅をパカッと開いて飛び立ちます。 
風がそれほど吹いていないのに短距離しか飛べないのは、持久力が低いのでしょうか。 
しかも、着陸にいつも失敗しています。 
仰向けの状態に無様にひっくり返っても、自力ですぐに起き上がりました。 
飛翔シーンおよび起き上がり行動を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:38〜1:43) 
余談ですが、地味な保護色のヒシバッタがカメオ出演していました。(@1:05〜) 



マメコガネが鞘翅を開き後翅を羽ばたいて飛び立つ瞬間や着陸失敗後に仰向けから起き上がる瞬間をじっくり観察したかったので、ハイスピード動画での撮影に切り替えました。 
ところが、途端にマメコガネは飛ばなくなってしまいました。 
まさにマーフィーの法則です。 
砂利が敷かれた農道の脇でまばらに生えたイネ科の雑草(種名不詳)の根際に穴を掘って潜り込み始めたので、高画質のFHD動画撮影に慌てて戻しました。 

餌を探し歩いているクロヤマアリFormica japonica)のワーカー♀が通りかかり、穴掘り中のマメコガネを邪魔してきました。
甲虫は硬いクチクラに守られているので、アリは興味を失って(諦めて)立ち去りました。 

マメコガネ♀が試掘しても地中で硬い石にぶつかったのか、深く掘れなかったようです。
諦めて、再び地表をうろつき始めました。 
結局、同じ草株の反対側に回り込んでから穴を掘り直しました。 
マメコガネはグイグイと強引に地中に潜り込むと、姿が完全に見えなくなりました。 
これから地中で草の根に産卵するのでしょう。 
砂利道のすぐ横で、雑草がまばらに生えた土の農道でした。

ここまで観察して初めて、登場したマメコガネの性別を♀だろうと推定することができました。 
私の知る限り、マメコガネの外見に性差はありません。
虫のオスとメス、見分けられますか?』という本にもマメコガネについての情報は載っていませんでした。 

最初にマメコガネ♀が農道を飛び回ったりうろうろ歩き回ったりしていたのは、産卵に適した地点を探索していたのだと合点がいきました。 
田植えの直前に農道に強力な除草剤を撒いて雑草を枯らした後、ようやく若葉が再生してきた状態です。 
まだ草丈が低くて花穂も付いていないため、マメコガネ♀が選んだイネ科雑草の種類を見分けられませんでした。 
なんとなくメヒシバとかオヒシバではないかと思うのですが、どうでしょうか。 


【考察】 
山行の後でヘトヘトに疲れていた私は、ここで観察を打ち切りました。 
三脚を持参していれば、穴掘りの様子をじっくり微速度撮影したり、産卵後の♀が地表に出てくるまで長時間の監視ができたはずです。 
しばらく待ってから掘り返して、マメコガネの卵を探してみるべきでしたね。

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野外でたまに見かけるコガネムシ科成虫の穴掘り行動について、以前から不思議に思っていました。

関連記事(4、14年前の撮影)▶ 

当時の私はマメコガネの目的が分からず、夏の高温や強い陽射しを避けるため地中に隠れるのか?(避暑)と想像していました。


マメコガネの♀が穴掘りに特化した体の作りに進化していないのが不思議です。 
例えば♀の前脚がシャベル状に発達しているなどの性差も報告されていません。 
掘坑性の狩蜂とかアリのように頑丈な大顎を使って土を掘る訳でもなさそうです。 
草の生えた根元で柔らかそうな土質の場所を選んで力任せにぐいぐいと潜り込んでいくだけでした。

今回のマメコガネ♀の胸背に付着した白点は、生まれつきの模様ではありません。
寄生バエ♀(ヤドリバエ)が体表に産み付けた卵かもしれません。 
だとすれば、蛆虫に体を食い尽くされる前に自らも早く産卵して次世代を残さなければいけません。 

産卵を済ませて地表に出てきた直後のマメコガネ♀の行動に興味があります。 
地中から外に出てきたマメコガネの成虫をたまたま観察できたとしても、それが新成虫の羽化なのか、それとも産卵を済ませたばかりの♀なのか、区別するには地道に連続観察するしかありません。 
今回のマメコガネは、胸背にある白点(寄生バエの卵?)によって個体識別することができそうです。 

産卵後のマメコガネ♀が地表に出てきた後、その穴を埋め戻したり塞いだりしないと、農道をパトロールしているアリに見つかって侵入され、食卵されてしまう可能性が高いでしょう。 
一方、羽化した新成虫が地中から外に出てきた穴は塞ぐ必要はないので、そのような行動は進化してないはずです。 
つまり、地表に出てきた直後の行動で見分けられるかもしれない、と予想してみたのですが、実際に観察してみないことには分かりません。 

よくよく考えてみると、マメコガネ♀の前脚が穴掘りに特化しておらず、穴掘り行動が洗練されていないとすれば、産卵後の埋め戻し行動は特に必要ないかもしれません。 
産卵後の♀が地中から外に戻ろうとするだけで、穴の周囲の土が自然に崩れて卵は埋まってしまいそうです。 
その場合、マメコガネ♀が産卵のために掘った穴を「巣穴」と呼べるかどうか微妙です。

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マメコガネの産卵シーンも地中の卵も実はいままで誰もしっかり観察していないのではないか?と密かに疑っています。
芝生などの地中にマメコガネの成虫が潜り込むことと、草地の地中で幼虫が育つことから、ブラックボックスの産卵行動について推測しているだけなのではないでしょうか? 
Perplexity AIに問い合わせても、私の生意気な疑いに対してしっかりした反証はありませんでした。
飼育下なら観察しやすいかもしれません。 




2026/07/09

越冬明けの早春に♀の巣穴を探し歩く雪国のニホンアナグマ♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2025年3月下旬 

シーン0:3/10・午後16:40・晴れ・気温13℃(@0:00〜) 
雪国の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っています。 
残念ながら、この冬はこの巣穴で越冬するアナグマはいませんでした。 
その代わりに、近所のホンドタヌキが越冬用の巣穴(別荘?)として利用していました。 

シーン1:3/27・午前4:38・夜霧・気温-2℃(@0:04〜) 
うっすらと夜霧が発生している未明に、右奥の林内から怪しく光る目がセットに近づいて来ました。 
巣口Rに顔を突っ込んだものの、中には入りませんでした。 
周囲の雪面に尻を擦りつけて匂い付け(スクワットマーキング)しているようですが、霧のせいでしっかり見えません。 
再び巣口Rに戻ってきて覗き込んだところで、1分間の録画終了。 

シーン2:3/27・午前4:39・夜霧・気温-2℃(@0:55〜) 
別アングルに設置した監視カメラにも写っていました。 
こちらは比較的鮮明な映像で撮れています。 

ずんぐりむっくりした体型から、♂と判明。 
アナグマ♂は今季初見です。 
 越冬明けのアナグマ♂が早くも交尾相手となる♀の巣穴を探し歩き始めたようです。 
凍った雪面にスクワットマーキングしながら立ち去りました。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
この地点でアナグマが写ったのはなんと5ヶ月ぶりです。 
タヌキに空き巣を乗っ取られて以来、もうアナグマは戻ってこないのかと心配していたので、安心しました。 
この冬は記録的な大雪が積もりましたが、どこか別の場所にある巣穴(セット)で無事に越冬できたようです。 


つづく→

二次林内の巣穴に出入りする雪国のホンドタヌキ:3月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 

前回の記事:▶ 夕方にホンドタヌキ♂がパートナー♀の尻の匂いを嗅いで発情チェックしたら怒られた:3月中旬【トレイルカメラ】 


2025年3月中旬 

シーン1:3/10(@0:00〜) 
ホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が落葉二次林で越冬する巣穴を2台の自動撮影カメラで見張っています。 
ここは以前、ニホンアナグマが掘った営巣地(セット)でした。 

この冬は記録的な大雪が積もりました。 
この時期に撮れた映像記録の残り物詰め合わせです。 
せっかく編集したのにお蔵入りにするのも勿体ないので、ブログ限定で公開します。 
1〜3頭のタヌキが昼も夜も代わる代わる往来しています。 
この3頭は家族群で、両親♀♂と両目の輝板を失明した娘(ヘルパー)で構成されています。 
個体識別できていないので、他にもよそ者のタヌキが登場しているかもしれません。

シーン2:3/11(@0:07〜) 
巣口Rの雪かき。 

シーン3:3/12(@5:23〜) 
♀♂ペア間で対他毛繕い。 

シーン4:3/13(@10:18〜) 
両目失明個体♀hが夜に単独で登場。 

シーン5:3/14(@11:18〜) 

シーン6:3/17(@11:44〜) 
朝霧。 

シーン7:3/18(@12:03〜) 
昼間に雪舐め。 
ペアで相互毛繕い。 
巣口Rの雪面に座って日光浴。 

シーン8:3/19(@19:17〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


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