2010/12/26
ホシツリアブの羽化と蛹便排泄
2010年6月下旬
翌日、ヒメクモバチ(旧名ヒメベッコウ;Auplopus carbonarius)の繭から脱出した後もツリアブの蛹は激しく蠕動を繰り返します。
自然状態なら、寄主が作った泥巣の育房を必死で壊して脱出口を空けているところです。
予感(虫の知らせ)がしたので、それまでより大きな密閉容器に蛹を移しました。
頭頂部に生えた6本の鋭い突起にぶつかる手ごたえが全く無いので、羽化しても大丈夫と判断したのだろう。
頭部と翅原基が前日より黒くなったと思ったら、少し目を離した隙に成虫が羽化してしまいました。
羽化の瞬間が撮れずに残念。
成虫はタッパー容器の壁に掴まって翅が伸展するのを待っています。
完全に伸び切ると体内で余った羽化液(蛹便)を排泄しました(@2:25)。
油断すると壁からすぐに滑り落ちてしまいます。
暴れているうちに自分が排泄した蛹便で翅が汚れてしまいます。
容器内に足場として丸めたティッシュを入れてやりました。
やがて活発に歩き回ったり軽く飛ぶようになりました。
羽化当日は翅の黒紋が薄いので、成熟するまで数日間容器内で飼育していたら翅先が擦り切れてしまいました。
一寸のハエにも五分の大和魂BBSにて写真鑑定してもらうと、ホシツリアブ(Anthrax distigma)とご教示頂きました。
『ファーブル昆虫記』(「ツリアブ幼虫の死のキス」の章)で読んだ通りの劇的な脱出法を目の当たりにして感動しました。
(つづく)
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