2022/09/28

イッシキイシアブ♀♂の交尾と連結飛翔【HD動画&ハイスピード動画】

 

2022年7月中旬・午後12:00頃・晴れ 

里山の山道を登り始めてすぐ、ハルニレ灌木の葉の上で交尾している虻の♀♂ペアを見つけました。 
♂が♀に飛びついて交尾を始めた直後だったような気もしますが、記憶が定かではありません。 
反向型交尾をするムシヒキアブ科の仲間だと思うのですが、見た目が性的二型です。 
手前の個体♂は胸背に黄金色の体毛が密生しています。 
一方、奥の個体♀は全身真っ黒で、レモン色の平均棍が目立ちます。 

日当たりの良いハルニレ葉上で交尾器を連結したまま手前の♂が羽ばたきながら後退し、腹端を高々と持ち上げました。 
続いて尾繋がりの状態で♂が軽くホバリングし、すぐに着地しました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
交尾器の結合角度を調節したのでしょうか? 
あるいは私に警戒した♂が♀を連れて逃げようとしたのかな? 
動画を撮りながらしゃがんで、♂の顔正面を記録しておきます。 

次に、連結飛翔の瞬間を240-fpsのハイスピード動画で撮影してみました。(@0:52〜) 
お邪魔虫の私が虻の目の前で左手を振ると、手前の♂が先に反応し、飛び立ちました。 
続けて♀も羽ばたいて離陸しかけたものの、ハルニレの葉の上で無様にひっくり返りました。
焦って暴れる♀を尾繋がり状態のままで強引に牽引して♂が逃げるように連れ去りました。 
もしも逆に♀の正面で私が手を振ったら、先に気づいた♀が♂を引き連れて飛び去ったでしょうか? 
それとも常に♂が主導権を握って先に飛び立つのでしょうか?
蝶では交尾時の連結飛翔で♀♂どちらが主導権を握るか、種によって大体決まっているのだそうです。
蝶の♀♂ペアが逆向きに連結したまま同時に羽ばたくと相殺してどちらにも進めませんし、結合部が外れてしまいます。
したがって、 ♀♂どちらが主導権を握って飛ぶか予め取り決め(遺伝的プログラム)をしておく必要があるのでしょう。
こういう素朴な疑問に対して、コツコツと動画を撮り貯めれば面白いかもしれません。

さて、この虻の名前は何でしょう? 
「ムシヒキアブ図鑑」サイトで絵合わせしてみると、イッシキイシアブ♀♂(Choerades isshikii)だろうと判明しました。 
近縁種のコムライシアブと迷ったのですけど、コムライシアブは♀♂ともに胸背部が伏せた金黄色毛に覆われるそうです。 
イッシキイシアブ♀♂の交尾写真は、画像掲示板「一寸のハエにも五分の大和魂・改」にも投稿されていました。

2022/09/27

川沿いの獣道を夜にペアで歩く隻眼のハクビシン【トレイルカメラ:暗視映像】

前回の記事:▶ 右目が失明したハクビシン【トレイルカメラ:暗視映像】

2022年7月上旬〜中旬

コンクリート・ブロックで護岸された川沿いの獣道を自動撮影カメラ(トレイルカメラ)で監視していると、ハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)が1頭または2頭連続で通りかかりました。 
画角内で立ち止まるか歩行速度を緩めてくれないとカメラの起動が間に合わないので、1匹しか写らなかった日は先頭個体が通過したのを撮り損ねた可能性が高いと考えています。 
過去には最大3頭が行動を共にしていたので、家族群から子別れした後なのかな? 
毎回左から右に(川沿いを下流に)通過しており、逆に歩かないのも不思議です。
逆コースはどこか別の獣道を歩いていることになります。

シーン1:7/9・午後21:43 
カメラの起動が遅れ、冒頭からすぐに画面右上隅に消えました。 
右に走り去るハクビシンの長い尻尾だけが写っています。 


シーン2:7/10・午後21:22 (@0:06) 
画面左で光って見えるケヤキの葉の下からハクビシンがおずおずと登場しました。 
初めからカメラを見上げて警戒しています。 
2頭が縦列になって右に移動しました。 
後続の個体は右目の光が失われていて、失明しているようです。

野生動物と言えども、土(泥)の道よりも乾いたコンクリート護岸の方が歩きやすくて好きなようです。 
緩斜面のトラバースも苦にしません。 


シーン3:7/11・午後21:28 (@0:30) 
ハクビシンが登場する直前にガタッ♪と音がして、カメラの画角が少しずれました。 
カメラが動くほどの強風は吹いていなかったので、トレイルカメラを設置してあるニセアカシアの木にハクビシンが登った可能性もありそうです。 

2頭のハクビシンが約30秒の間隔を開けて獣道を右に移動しました。 
右目を失明した個体が後ろをついて歩いていました。(@0:41)

実はシーン3は、ツキノワグマが通過してから2時間15分後でした。
熊の匂い(残り香)をハクビシンが気にする素振りは見せませんでした。



シーン4:7/13・午前00:31  (@0:57)
両目が健常な先頭個体が左から右へ足早に通過しました。 
しばらくすると、右から同一個体が引き返して来ました。 
遅れている後続の個体(右目を失明)を待って出迎えます。 
2頭は鼻を一瞬突き合わせて挨拶してから、一緒に右へ歩き去りました。 

隻眼の個体はやはり若干ハンディキャップがあるのか、いつもパートナーの後から遅れてやって来ます。
隻眼という分かりやすい特徴があると私でも個体識別ができるようになり、観察がますます楽しくなります。
次は性別を知りたくなるのですが、なかなか外性器を見せてくれません。


モクゲンジの花蜜を吸うオオハキリバチ♂【HD動画&ハイスピード動画】

 

2022年7月中旬・午前11:20頃および午後16:00頃・晴れ 

山麓の農村部の裏庭に咲いたモクゲンジに多数のオオハキリバチ♂(Megachile sculpturalis)が訪花していました。 
花から花へ忙しなく飛び回って吸蜜しています。 
顔色やスコパが見えなくても、腹端が丸ければ雄蜂♂と分かります。 

オオハキリバチ♂がモクゲンジの花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:07〜)

似た種類のクズハキリバチ♂も訪花していました。

↑【おまけの動画】 
実は6年前(2016年7月上旬)にも同所でハキリバチの訪花シーンを撮影していました。 
夕方の薄暗いときに撮ったので、映像もいまいちで蜂の種類も見分けられませんでした。 
お蔵入りしていた動画をブログ限定で公開します。 

当時は花の名前が分かりませんでした。 
今回は晴れていて、花の黄色がきれいに撮れました。 
改めて樹種を調べ直します。 
「庭木図鑑植木ペディア」サイトにて、黄色い花が咲く樹木で夏に咲く花を画像検索したら、ムクロジ科のモクゲンジと判明。 
全く聞いたことのない名前で、日本語らしくありません。 
名前の由来を調べてみました。
ムクロジ(ムクロジ科の別植物)の中国名である木患子を誤ってモクゲンジにあてたため、木患子の日本語読みであるモクゲンジになったという。(小学館『日本大百科全書』より引用)

6年越しの宿題を解決できて、すっきりしました。

【追記】
2022年8月下旬

同じ場所のモクゲンジが奇妙な形の果実をつけました。
これはまだ未熟果です。
(モクゲンジの)果実は長さ4〜5cmのホオズキ状にふくらんだ果(さくか)で,熟すると3裂開し,径約7mmの黒色球形の3個の種子を出す。(平凡社『世界大百科事典』より引用)
9月上旬:隙間から茶色の種子がはみ出て見えるようになった。

9月中旬になると、果皮が褐色に色づき、完全に熟したようです。
葉は未だ緑色のままです。




2023年4月下旬
春に芽吹いたモクゲンジの若葉は赤みがかっていました。

ランダムに記事を読む