2022年7月中旬・午後12:00頃・晴れ
里山の山道を登り始めてすぐ、ハルニレ灌木の葉の上で交尾している虻の♀♂ペアを見つけました。
♂が♀に飛びついて交尾を始めた直後だったような気もしますが、記憶が定かではありません。
反向型交尾をするムシヒキアブ科の仲間だと思うのですが、見た目が性的二型です。
手前の個体♂は胸背に黄金色の体毛が密生しています。
一方、奥の個体♀は全身真っ黒で、レモン色の平均棍が目立ちます。
日当たりの良いハルニレ葉上で交尾器を連結したまま手前の♂が羽ばたきながら後退し、腹端を高々と持ち上げました。
続いて尾繋がりの状態で♂が軽くホバリングし、すぐに着地しました。
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
交尾器の結合角度を調節したのでしょうか?
あるいは私に警戒した♂が♀を連れて逃げようとしたのかな?
動画を撮りながらしゃがんで、♂の顔正面を記録しておきます。
次に、連結飛翔の瞬間を240-fpsのハイスピード動画で撮影してみました。(@0:52〜)
お邪魔虫の私が虻の目の前で左手を振ると、手前の♂が先に反応し、飛び立ちました。
続けて♀も羽ばたいて離陸しかけたものの、ハルニレの葉の上で無様にひっくり返りました。
焦って暴れる♀を尾繋がり状態のままで強引に牽引して♂が逃げるように連れ去りました。
もしも逆に♀の正面で私が手を振ったら、先に気づいた♀が♂を引き連れて飛び去ったでしょうか?
それとも常に♂が主導権を握って先に飛び立つのでしょうか?
蝶では交尾時の連結飛翔で♀♂どちらが主導権を握るか、種によって大体決まっているのだそうです。
蝶の♀♂ペアが逆向きに連結したまま同時に羽ばたくと相殺してどちらにも進めませんし、結合部が外れてしまいます。
したがって、 ♀♂どちらが主導権を握って飛ぶか予め取り決め(遺伝的プログラム)をしておく必要があるのでしょう。
こういう素朴な疑問に対して、コツコツと動画を撮り貯めれば面白いかもしれません。
さて、この虻の名前は何でしょう?
近縁種のコムライシアブと迷ったのですけど、コムライシアブは♀♂ともに胸背部が伏せた金黄色毛に覆われるそうです。
イッシキイシアブ♀♂の交尾写真は、画像掲示板「一寸のハエにも五分の大和魂・改」にも投稿されていました。
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