2026/10/02

「穴があったら入りたい!」春のトラマルハナバチ創設女王

 

2025年5月上旬・午後14:30頃・くもり 

トラマルハナバチ♀(Bombus diversus diversus)が春の二次林を低空で飛び回り、野ネズミの古巣を見つけては内検を繰り返していました。 
早春に営巣地を探すトラマルハナバチ創設女王は初見です。 
野ネズミの巣穴に潜り込む瞬間を撮り損ねてしまったのですが、しばらく待つと、中から出てきて飛び去りました。 
内検しても気に入らなかったようで、営巣適地の探索を続けます。 
もし気に入れば、地中のトンネル内で自分の巣を独りで作り始め、育房に産卵するのです。 

マルハナバチの創設女王が林床に開いた野ネズミの小さな巣口を目ざとく見つける能力は素晴らしく、もしかして視覚だけでなく嗅覚も利用しているのではないかと推測しています。 
野ネズミの巣穴に特有の匂いがあるのかもしれません。(尿の匂い?)

フィールドでトラマルハナバチの巣を私はまだ見つけたことがありません。
理論的には、春に創設女王が本格的に営巣を始めるまで愚直に追いかければよいのですが、いつも途中で見失ってしまいます。
私がしつこく追いかけるので、女王蜂が怖がって逃げてしまうのかもしれません。

この時期に見られるマルハナバチはワーカー♀(働き蜂)ではなく、越冬明けの創設女王♀です。 
ミツバチと違ってマルハナバチのワーカーは冬に生き残ることが出来ず、死に絶えてしまいます。
マルハナバチのような真社会性昆虫で、春にコロニーを一から創設する役割の女王蜂を創設女王と呼びます。
それに対して、コロニーの末期に羽化する女王蜂を新女王と呼びます。
その頃に創設女王は寿命を迎えます。
雄蜂♂と交尾した新女王が無事に越冬できれば、春に創設女王になるのです。
このような生活史は、スズメバチやアシナガバチでも同じです。


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