2024/12/15

雪山の塒で小便するニホンカモシカ♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年1月中旬 

シーン1:1/9・午後13:12・くもり・気温13℃(@0:00〜) 
里山の斜面に植林されたスギ林で、ニホンカモシカCapricornis crispus)のねぐらをトレイルカメラで見張っています。 
画面の手前から右上奥に向かって斜面が下っています。
記録的な暖冬ですが、また少し雪が積もりました。 


シーン2:1/12・午前3:00頃・気温-4℃(@0:04〜) 
深夜に左から登場したカモシカ成獣の後ろ姿が写っていました。 
スギ立木の方を向いて立ち止まったので、いつものように眼下腺マーキングするのかと思いきや、股間から小便を排泄していました! 
放尿中の滴が光って見えます。 
地面が雪で覆われているためか、放尿音は聞き取れませんでした。 

小便をしただけで、同時に脱糞はしませんでした。 
カモシカがねぐらに排尿するとは意外でした。 
小便によるマーキング(匂い付け)も一種の縄張り宣言だと思うのですが、眼下腺マーキングとどのように使い分けをしているのですかね? 
今回の個体が、以前この塒で寝たニホンカモシカと同一個体とは限りません。
もし別個体なら、塒の主に対してかなり挑発的なマーキング行為ではないでしょうか。(〇〇参上! 〇〇見参!)
この塒から約20〜30m離れた地点に、カモシカの溜め糞場sr2があり、そこで小便跡も見つけています。

用を足したカモシカ♂は、塒の地面(雪面)の匂いを嗅ぐと、振り返ってカメラ目線になりました。 
今回もねぐらで寝てくれず、左にゆっくり立ち去りました。 


1.5倍に拡大した上で、排尿シーンをリプレイしてみましょう。(@1:07〜) 
後ろ姿で排尿するカモシカの股間をじっくり見ても、外性器が見えません。 
がに股で少しだけ腰を落として排尿したので、おそらく♂だろうと推測できます。 
角が細いので、まだ若い個体のようです。 
カモシカ♀および幼獣の排尿シーンを私はまだ見たことがありません。 

関連記事(1、2、10年前の撮影)▶  


落合啓二『カモシカの生活誌:十八歳の夏、僕は初めてアオシシに出会った』によると、
♂は後ろ足を開き気味にし腰を少し低くしておしっこをするが、♀はお尻が地面に着くくらいまで腰をおとす。これが典型的なおしっこスタイルである。(p46〜47より引用)

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 排尿声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


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