2021/06/17

早春の池で共食いするマツモムシ

前回の記事:▶ 早春の池に現れたヤマアカガエルとマツモムシは互いに捕食するか?
2021年3月中旬・午後15:30頃・晴れ 

ヤマアカガエルが繁殖活動をしている雪山の池で奇妙なマツモムシNotonecta triguttata)のペアを見つけました。 
互いに腹面を接して抱き合っているので、初めは交尾中なのかと思いました。 
しかし腹端は接しておらず、どうやら共食いしているようです。
関連記事(12年前の夏に撮影)▶  マツモムシの共食い(1:41〜)
マツモムシの背面を見る機会は滅多にありません。 
獲物を抱えたまま潜水しようとしても、浮力で上手く潜れないようです。 
最後は水底の抽水植物の根元にしがみついて静止しました。 
そこでじっくり獲物の体液を吸汁するのでしょう。
雪解け水の池には他の虫が未だいませんから、飢えたマツモムシは共食いするしかないようです。 

私はここで撮影を止めてしまったのですが、もしかして、これから交尾に移行するのですかね? 
画像検索すると、マツモムシの交尾は対面ではなく背面からマウントするようです。 
てっきりカメムシの仲間は全て反対向きに交尾するかと思ったのですけど、マツモムシは違うのですね。 
マツモムシの繁殖期が早春とは思えないのですが、ハンマー氏は3月下旬に撮影しています(ただし雪国ではない)。 

この池ではヤマアカガエルが繁殖のため多数集まっているのに、マツモムシがヤマアカガエルの成体を襲って捕食するシーンは一度も見たことがありません。 
逆に、ヤマアカガエルが水面・水中でマツモムシを捕食することもありませんでした。 
繁殖期のヤマアカガエルは食欲がないのか、そもそも蛙は水中で獲物を捕食できないのかな? 
マツモムシはカエルの幼生のオタマジャクシは襲って捕食吸汁することがあるらしいです。 

※ 円偏光(CPL)フィルターをレンズに装着したまま撮ったので、その副作用でズームインの倍率を上げた時に像が滲んだようなピンぼけになってしまいました。 

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