2021年3月中旬・午後13:50頃・晴れ
前回の記事:▶ 雪深い早春の池で背泳する越冬明けのマツモムシ未だ残雪に覆われた山腹の池を3日後に再訪してみると、遂にヤマアカガエル(Rana ornativentris)が長い冬眠から目覚め、繁殖活動を始めていました。
1匹のヤマアカガエル♂が日当たりの良い岸辺で水にじっと浸っています。
産卵のために後からやって来る♀を待ち伏せして、いち早く抱接するためです。
前脚は浅い水底に付け、大きく広げた後脚は水中に浮いています。
鼻腔をスピスピと開閉させて鼻呼吸しています。
眼球をときどき引っ込めるのは、水を飲んでいるのでしょうか。 (瞬きの代わり?)
しばらくすると、水面下をマツモムシ(Notonecta triguttata)が背泳ぎで近寄って来ました。
ヤマアカガエルの背後から忍び寄ったように見えたので、もしかすると越冬明けで空腹のマツモムシはカエルを襲って吸汁するのかな?と期待しました。
ところが残念ながら、何事もなくマツモムシは離れて行きました。
獲物として大き過ぎるのか、あるいは静止していたカエルの存在をマツモムシは認識できなかったのかもしれません。
逆にヤマアカガエルがマツモムシを捕食することはあるのかな?
マツモムシはアカガエルの目の前には行かなかったので、安全圏だったのでしょう。
マツモムシの食性を調べても、カエルの成体を襲うとは書いてありませんでした。
肉食性である。小魚やオタマジャクシのような小型の水生脊椎動物、他の水生昆虫のような小型水生節足動物、水面に落下した昆虫などを捕らえ、針状の口吻を突き刺して消化液を送り込み、溶かした肉質を吸汁する(体外消化)。(wikipediaより引用)その後もかなり長時間、この池でヤマアカガエルの繁殖行動を観察したのですけど、捕食行動は全く見られませんでした。
繁殖期のヤマアカガエルはとにかく「食い気よりも色気」なのでしょう。
産卵を済ませたヤマアカガエルは再び春まで冬眠するらしいので、凍結防止のため体内に消化物を入れたくない(食欲がない)のかもしれません。
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