2021/05/30

雪山に残るニホンカモシカの溜め糞と小便跡(フィールドサイン)

 

2021年2月中旬・午後13:30頃・くもり 

スノーシューを履いて雪山を下る途中で、ようやくこの日初めてニホンカモシカCapricornis crispus)の足跡を雪面に発見しました。 
クラストした(表面が固く凍った)雪面にくっきりと蹄の跡が残っています。 
足跡を辿ってしばらく追跡すると、スギが植林された斜面で大小便を排泄した跡を見つけました。 
雪面に新鮮な糞が大量に残されています。 
カモシカの糞を見たことがない人のために、私の右手をかざして採寸代わりにしました。(糞に触れた訳ではありません。) 
カモシカの糞は別に臭くありません。 
カモシカは立ち止まって排便と同時に排尿したようで、黒っぽい焦げ茶色の小便跡で雪が解けていました。 

▼関連記事(8年前の撮影:寝床、ねぐら?)

タヌキのように縄張り内の決まった場所をトイレとして何度も利用した結果、溜め糞となったのでしょうか? 
カモシカは冬になぜか長時間ぼーっと立ち尽くして休む習性があります(アオの寒立ち)。
▼関連記事(7、9年前の撮影) 
林道に佇むニホンカモシカ(アオの寒立ち) 
雪道に立ち尽くすニホンカモシカ♂(左角欠け)
ここで長い時間、寒立ちしながら何度も排便した結果、溜め糞のようになった気もします。 
ここでカモシカが座って休んだ形跡はありませんでした。 
この場所に無人カメラ(トレイルカメラ)を仕掛ければ、溜め糞説が正しいかどうか検証できるはずです。 

足跡を辿って更に進むと、とある落葉灌木(樹種不明)の下でグルグルと方向転換したような形跡が残っていました。 
食痕は何も見当たらなかったので、おそらく眼下腺を枝先に擦りつけてマーキングしたのではないか(匂い付け)と想像しました。 

雪面のクラストが溶けてある程度柔らかくなれば、ニホンカモシカが足を前に一歩踏み出す度に蹄の先端(2本に先割れしている)を雪面に擦った跡が2本線で残ります。 

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