2026/01/14

営巣地に出没する1〜2頭のニホンアナグマ:10月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年10月中旬 

平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)のセット(営巣地)を2台の自動センサーカメラで見張っています。 
面白そうな行動については個別の記事で取り上げたので、その残りをまとめました。 

1頭または2頭で営巣地を昼夜うろつき、2つの巣穴L、Rに出入りしています。 
自分で毛繕いしたり、体の痒い部位を足で掻いたり、巣外でうたた寝したりしています。 
奥の林内で餌を探し歩くこともありました。 

シーン1:10/12(@0:00〜) 

シーン2:10/14(@5:02〜) 

シーン3:10/18(@7:13〜) 


ノアザミの花蜜を吸うウラギンヒョウモン♂

 

2024年6月上旬・午前10:40頃・晴れ 

線路沿いの農道に咲いたノアザミウラギンヒョウモン♂(Fabriciana adippe)が訪花していました。 
しっかり閉じていた翅を途中から半開きにしました。 
そのおかげで翅表の黒い性斑(性標)がようやく見えて、♂と判明。  

ノアザミ多数の雄しべの先から白い花粉が吹き出しています。 
筒状花に口吻を深く差し込むウラギンヒョウモン♂の顔に白い花粉が少し付着しているので、ハナバチ類ほどではなくても、少しは授粉に貢献しているのかもしれません。 

花の上で歩きながら向きを変えてくれて、横向きおよび正面から撮影できました。 
もちろんチョウ自身には撮影モデル(被写体)としてサービス精神が旺盛なつもりはないのですけど、「頼む、向きを変えてくれ!」と念じながら撮影していると、願いが叶ったときにことさら嬉しく思います。 


関連記事(3、11年前の撮影)▶  

2026/01/13

水溜りで水を飲み、草木の葉を食べる壮年ホンシュウジカ♂【トレイルカメラ】

 



2024年10月中旬・午後14:20頃・くもり・気温18℃ 

里山の湿地帯にある水溜りSを見張っている自動撮影カメラに昼間からホンシュウジカ♂(Cervus nippon centralis)が単独で写りました。 
立派な角をよく見ると、枝分かれが3箇所で4つの頂点がある(4尖)ことから、4歳以上の壮年個体であることが分かります。 
雄鹿は毎年角が生え変わる度に枝分かれが一つずつ増えるものの、4尖が上限らしい。 

右手前から独りで歩いて来たホンシュウジカ♂は、水溜りSの水面に口を付けて泥水をゴクゴク飲みました。 
喉の乾きを癒やすと、対岸に上陸して、下草を食べ始めました。 
採食メニューは広葉草本植物としか見分けられませんでした。 

※ シカが泥濘を歩く音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→


 【考察】 
ホンシュウジカ♂が右へ立ち去る前に、通りすがりの灌木(種名不詳の落葉性広葉樹)から一口だけ葉を食べましたことに驚きました。 
食性でグレイザー(grazer)に分類されるシカは、てっきり草本植物しか食べないのかと思っていたからです。 
シカの観察歴が浅い私にとっては、ちょっとした驚きでした。 
ちなみに、同じ有蹄類でも木の葉を好んで食べるカモシカはブラウザー(browser)に分類されます。 

ニホンカモシカは眼下腺から分泌物を縄張りのあちこちに擦りつけてマーキングします。 
この水場でも、これまで何度か眼下腺マーキングをしていました。 
それに対して、ニホンジカのマーキング行動をまだ一度も見たことがありません。 
シカはマーキングしないのかな?
Perplexity AIに質問してみました。 

ホンシュウジカの雄は眼下腺によるマーキングはせず、主に角研ぎや前足腺・後足腺を用いたマーキングで縄張りを主張します。kinki.env+1

マーキング方法の違い

カモシカは眼下腺(preorbital gland)を岩や樹皮に擦りつけてマーキングしますが、ホンシュウジカは以下の方法が主です:

  • 角研ぎ(rubbing): 繁殖期の雄が樹皮に角を擦りつけ、傷とフェロモンを残す。これが縄張り表示の主要行動。www5abiglobenejp.blogspot+1

  • 前足腺・後足腺: 脚の腺を地面や樹木に擦りつけ臭いを残す。特に交尾期に顕著。ffpri

  • 尿や糞によるマーキングも補助的に行う。ffpri

眼下腺の有無

ホンシュウジカには眼下腺が発達しておらず、カモシカのような精密な腺マーキングは観察されません。角と脚腺中心の行動が縄張り・個体認識に機能します。kinki.env+1


10月中旬はニホンジカの繁殖期(rut)直前で、壮年雄は積極的にマーキングを行いますが、トレイルカメラに記録されないのは行動が短時間・局所的だからです。足腺マーキングはただ歩くだけではなく、意図的な擦りつけが必要です。ffpri+1

10月中旬の行動状況

  • 繁殖期(9月末〜11月)の雄は角研ぎ、尿散布、足腺擦りつけを激化させ縄張りを主張します。kinki.env+1

  • ただし、行動は樹木近くや地面の特定箇所に集中し、トレイルカメラの視野外・短時間で終わる場合が多く、記録されにくいです。rinya.maff+1

足腺マーキングの仕組み

ホンシュウジカの主な足腺は**中足腺(tarsal gland、後足内側)**で、歩くだけでは微量の臭いが残りますが、本格マーキングは以下の積極行動です:

  • rub-urination: 後足を寄せて尿を腺にかけ、地面や樹に擦りつける(シカ類共通)。これでフェロモン混じりの強烈臭を残します。winterberrywildlife.ouroneacrefarm+1

  • 地面・樹擦りつけ: 腺を直接地面や樹皮に押しつける意図的動作。mossyoak+1
    ただ歩くだけ(passive deposition)は補助的で、縄張り主張には不十分です。nies+1

観察Tips

トレイルカメラで捉えるには、樹木密集部や過去の角研ぎ跡を狙いましょう。10月中旬は咆哮(roaring)も始まる頃です。agriknowledge.affrc+1

ホンシュウジカの足腺(中足腺)は、足の裏(蹄)ではなく、後肢の中足部内側(hock region、内くるぶし付近)に位置します。jstage.jst+1

足腺の解剖学的詳細

  • 位置: 後脚の膝下内側(tarsal area)、毛深い皮膚下に腺組織が集中。立毛筋が発達し、分泌物を毛に付着させて臭いを拡散します。researchmap+1

  • 蹄との違い: 蹄(hoof)は歩行用角質板で腺はなく、間蹄腺(interdigital gland)は前肢・後肢の指間(蹄間に小さな裂け目)に存在しますが、ホンシュウジカでは未発達。pref

  • 機能: 尿をかけて活性化(rub-urination)後、腺を地面・樹に擦りつけることでマーキング。歩行中も微量付着しますが、主に積極動作で使用。ffpri+1



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