2021/09/20

ノアザミ訪花中のウラギンヒョウモン♂にちょっかいをかけるベニシジミ夏型

 

2021年7月上旬・午後12:40頃・くもり

田んぼの畦道に咲いたノアザミの群落でウラギンヒョウモン♂(Fabriciana adippe)が訪花していました。 
左の後翅が破損した個体です。 
左右非対称なのでビークマーク(鳥による食痕)ではありません。 
半開きの翅を緩やかに開閉しながら吸蜜していました。 
関連記事(8年前の撮影)▶ ノアザミに訪花吸蜜するウラギンヒョウモン

私が吸蜜シーンを撮影していると、突然ベニシジミLycaena phlaeas daimio)の夏型が飛来しました。(@1:55) 
一度は素早く通り過ぎたと思いきや、なぜかすぐに引き返して来てウラギンヒョウモン♂の真上を忙しなく飛び回りました。 
ウラギンヒョウモン♂に少しちょっかいをかけただけで、ベニシジミは結局すぐに飛び去りました。 
それに対してウラギンヒョウモン♂は無反応で、吸蜜を続けています。

思わせぶりな2種のニアミス・シーンを1/5倍速のスローモーションでまずはご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 
ベニシジミが♂だとすると、交尾相手を求めて探雌飛翔していたのでしょう。
ベニシジミの性別の見分け方は、
♀の前翅外縁は丸みを帯び、♂では前翅頂が尖る(『フィールドガイド日本のチョウ』p136より引用)
まさか別種のウラギンヒョウモン♂に対してベニシジミ♂がうっかり誤認求愛しかけたのかな? 
2種の外見の共通点は翅の地色が橙色/茶色で黒い斑紋があるというだけで、大きさも所属する科も全然違います。 
同種の♀ではないことを念のため確かめに来たのでしょうか? 
擬人化すると、通りすがりに二度見してまじまじと確認したように見えました。
縄張り内の蜜源植物から別種の蝶を追い払う占有行動ではなさそうです。 

ところで、ベニシジミがアザミの花蜜を吸うシーンをこれまで私はなぜか一度も見たことがありません。 
アザミの花はベニシジミの好みではないのかもしれません。 
しかしインターネットで画像検索してみると、決してそんなことはありませんでした。 
これからは意識してベニシジミをアザミの花で探してみます。 

ちなみに、同じノアザミの頭花にセマダラコガネAnomala orientalis)も訪れていましたが、外側を向いてただじっとしているだけで食事中ではなさそうです。

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