2025/07/30

子連れのニホンカモシカ♀が雨の日に山中の湿地帯を迂回し、灌木に眼下腺でマーキング【トレイルカメラ】

 



2024年6月下旬 

シーン1:6/17・午後12:50・晴れ(@0:00〜) 
山中で湧き水が滲み出す湿地帯を自動撮影カメラで見張っています。 


シーン2:6/23・午後6:57・雨天(@0:04〜) 
雨がしっかり降り続く朝にニホンカモシカCapricornis crispus)の母子が左奥のスギ植林地から湿地帯に現れました。 

幼獣が手前で立ち止まって頭を下げ、下生えを採食しているようです。 
水を飲みたいのなら、水溜りまで来るはずです。 

母親♀は湿地帯には立ち寄らず、迂回するように灌木の間の獣道を通って奥へ向かいます。 
置いていかれそうになった幼獣は、慌てて母親の後を走って追いかけます。 

灌木の葉裏に眼下腺を擦りつけてマーキングしていた母親に幼獣が追いつきました。 
母親♀が先行し、幼獣が元気に走って追いかけます。 
ニホンカモシカ♀の縄張り宣言行動を1.5倍に拡大した上でリプレイ(@0:42〜)。 
後に現場検証しても、カモシカ♀が眼下腺分泌物で匂い付けした灌木の樹種は分かりませんでした。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


ジムグリが死んでいた!

 

2024年6月下旬・午後13:30頃・くもり 

私が里山の林道を登っていると、三叉路に近い地点のわだちジムグリ(Elaphe conspicillata)が横たわっていました。 
周囲はスギと雑木の混交林だったと記憶しています。
ジムグリの背面は地味な焦げ茶色で、スギなどの落葉落枝が散乱する地面に対して保護色になっています。 
体が波打ったり途中でぐるっと巻いていたりと、複雑な体勢のまま静止しています。 
私が恐る恐る小枝でつついても動かず、死んでいました。 
素人目には死骸に目立った外傷はなく、死因が不明です。 
死骸を好むハエやシデムシなどが未だほとんど集まって来ていないということは、新鮮な死骸のようです。 

15cm定規を死骸の横に並べて置いて採寸しました。 
横着せずに死骸をまっすぐ伸ばした状態で、巻き尺で体長を採寸すべきでしたね。 
その定規でヘビに触れても持ち上げても無反応でした。 
やはりジムグリは死んでいるようです。 
死後硬直はなく、持ち上げるとぐったりしていました。
(ジムグリは)危険を感じると総排出口から独特の青臭い臭いを出す[4]。(wikipediaより引用)
らしいのですが、私の鼻では無臭でした。 

苦労して死骸をひっくり返すと、腹面にも外傷は認められませんでした。 
腹面の鱗にはジムグリに特有の赤と黒の市松模様がありました。 
よく観察すると、市松模様があるのは腹板だけで、総排泄孔から下の尾下板にはありませんでした。 
派手な市松模様は捕食者に対する警告色として進化したのでしょうか? 
しかしジムグリは毒を持ちませんし、絶体絶命の際にわざわざ腹面を無防備に見せるのか疑問です。 
体軸に沿ってパンした接写映像から腹板を丹念に数えられそうだったのに、とぐろを巻いている部分の腹板が隠れているのが残念です。 
やはり真っ直ぐに伸ばした状態で撮影すべきでしたね。 
このとき私は手袋を持ってきておらず、素手で死骸に触れたくなかったのです。
(ジムグリの)腹板は雄が200-219枚、雌は206-227枚[6]。尾下板、雄に63-76枚、雌が59-72枚[6]。 (wikipediaより引用)

ヘビの中には、危険が迫ると擬死行動(死んだふり)をする種類がいます。 
ジムグリも擬死するかどうか気になり、Perplexity AIに問い合わせたのですが、擬死するという自信たっぷりの回答には裏付けがありませんでした。 
同じ質問を各社AI(gemini, perplexity, ChatGPT)に投げかけて回答を比較したところ、どれもなぜか頑固なハルシネーションを示しました。 


関連記事(8年前の撮影)▶ ジムグリの幼蛇を見つけた! 

私にとってジムグリは幻のヘビで、なかなか見つけられません。 
今回は珍しく新鮮な死骸だったので、解剖したり骨格標本を作ったりと有効活用できそうです。 
しかしこの時期私は他のプロジェクトが忙しすぎて余裕がなく、死骸を持ち帰りませんでした。 
(死骸専用の大型冷凍庫があれば、長期保存ができるのですけど…。)
後で思ったのですが、タヌキなどスカベンジャーが通る獣道にヘビの死骸を置き直して、屍肉を食べたり持ち去ったりするかどうかトレイルカメラで監視するのも面白そうです。 
それなら最初にセッティングだけすれば、後は無人カメラが自動で記録してくれるので、「果報は寝て待て」というお手軽な自由研究です。

2025/07/29

営巣地に転入直後に巣材を集めて運び込むニホンアナグマ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月下旬

シーン0:6/11・午後13:26・晴れ(@0:00〜) 
シーン0:6/11・午後14:10・くもり(@0:04〜) 
平地の二次林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の旧営巣地(セット)に2台の自動撮影カメラを設置して、定点監視しています。 

シーン1:6/22・午後22:50(@0:07〜) 
4匹の幼獣を引き連れて母親♀(右目<左目)が引っ越してきた直後です。 
1頭の幼獣が巣穴Rから外に出てくると、右へ駆け出しました。 

しばらくすると、母親♀が右から巣材を運びながら後ろ向きでセットに戻ってきました。 
どうやら転入直後に新鮮な巣材(寝床)が必要となり、早速集めてきたようです。 
林床の落ち葉を掻き集めながら、後ろ向きで帰巣Rしました。 
落枝を両手で持って効率よく(手際よく)落ち葉掻きしていたのは、果たして偶然でしょうか? 

その様子を付き添って見ていた幼獣も続けて入巣R。 


シーン2:6/22・午後22:54(@0:51〜)
広場の林縁近くに座って体を掻いていた母親♀の元に幼獣が歩み寄ると、幼獣に対他毛繕いしてやりました。 
母親♀は、別個体の幼獣bとすれ違いながら巣穴Rに入りました。 
幼獣2頭が巣外で取っ組み合いの遊びを始めました。 
その間、右上の林縁で別個体の幼獣が単独で採食しています。 

やがて、母親♀が巣内から顔を出すと、巣口Rに溜まっていた落ち葉を中に掻き入れました。(@1:35〜) 


シーン3:6/24・午前11:12:・くもり・気温24℃(@1:51〜) 
2日後の昼前にも巣材集めの行動が撮れていました。 
自然光下では、幼獣の毛皮は白っぽくクリーム色に見えます。 
その一方、成獣(母親♀)の毛皮は焦げ茶色です。 

巣口Lから母親♀が獣道を右上奥へ歩き出すと、1匹の幼獣がその後をついて行きます。 
母親♀が珍しく奥のヒメアオキ群落に分け入ると、落ち葉を掻き集め始めました。 

その間に3頭の幼獣は、帰巣Lしました。 


シーン4:6/24・午前11:14:・くもり(@1:51〜) 
続きが白黒映像に切り替わっていました。 
初夏の二次林は、林冠に葉が生い茂って昼間も日照が乏しいので、トレイルカメラが間違えてモノクロの暗視モードで起動してしまうことがあるのです。 

母親♀は後ろ向きで入巣Lしながら、前足で掻き集めた大量の落ち葉を搬入しています。 


シーン5:6/24・午前11:17:・くもり(@1:51〜) 
次に監視カメラが起動したときには、フルカラーに戻っていました。 
(薄明薄暮で周囲環境の照度が閾値だと、白黒→フルカラー→白黒→…と交互に切り替わります。)

巣口Lにこぼれ落ちていた巣材の残りを、母親♀が巣内に掻き入れています。 
搬入した巣材には、枯れた落ち葉だけでなく、ヒメアオキの青々とした葉も含まれていました。 
もしかすると、常緑樹の葉には清々しいアロマ効果や防虫効果があるのかもしれません。 

再び母親♀が巣口Lに顔だけ出し、巣口Lに残っていたヒメアオキの枝葉を咥えて中に引き込みました。 


シーン5:6/24・午前11:21:・晴れ(@3:21〜) 
母親♀が巣穴Lから左外に出て次の巣材を集めに行くシーンは撮り損ねたようです。 
左から後ろ向きで巣穴Lに戻ってくると、掻き集めた新しい巣材を搬入しました。 
今回の巣材には広葉樹の緑の生葉が含まれていました。(マルバゴマギかな?) 
細長い落枝も構わず一緒に運び込んでいます。 

その間、幼獣たちは巣材搬入作業の邪魔にならないように、巣内に留まっていました。 


※ アナグマの鳴き声や巣材集めの物音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

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