2025/06/29

モリアオガエルの泡巣に集まり食卵するヤマトシリアゲ春型♀♂

 

2024年6月上旬・午後14:10頃・晴れ 

山中にあるモリアオガエル♀♂(Rhacophorus arboreus)の繁殖池で、岸辺のマユミの枝葉にいくつも産み付けられた泡巣を調べていると、その一つに春型のヤマトシリアゲ♀♂(Panorpa japonica)が何匹も集まっていました。 
腹端の形状に注目すると、ヤマトシリアゲは♀♂両方来ていることが分かります。 
モリアオガエルの泡巣の表面はすでに乾いていて、ヤマトシリアゲが自由に歩き回ることが出来ます。 

ヤマトシリアゲは細長い口吻を泡巣に突き刺しているので、一見すると吸汁しているようです。 
しかしシリアゲムシ成虫の口器は咀嚼のための構造ですから、単に水分摂取しているのではなくて、泡巣の内部に産み付けられたモリアオガエルの受精卵を捕食しているのでしょう。(食卵) 
カエルの卵は捕食者に対して無防備です。 
モリアオガエルは水中の捕食者を避けるために樹上に泡巣を作ってそこに産卵するように進化したのに、樹上にはまた別の捕食者が進化してきたのです。 

モリアオガエルの卵を食べるシリアゲムシ」と題したH72031610さんの動画を2012年に視聴して以来、私も自分の目で観察したいと思い、ずっと探し続けていたので、ようやく念願が叶いました。 




ヤマトシリアゲ♂の反り返った腹部の先端にはハサミ状の把握器があり、開いた状態でした。 





泡巣の右端には、腹端が先細りに尖っているヤマトシリアゲ♀が来ていました。 
側面から見ると、♀は細長い口器を泡巣に突き刺して咀嚼しています。 
泡巣の表面で翅紋を誇示しているヤマトシリアゲの個体(ディスプレイ行動)や、交尾している♀♂ペアもいました。

ヤマトシリアゲの中には、体表に赤いタカラダニ科の幼虫(種名不詳)が付着した個体がいました。 
タカラダニの幼虫はただの便乗(ヒッチハイカー)ではなく、宿主から体液を吸う吸血性の体外寄生虫なのだそうです。 
タカラダニに宿主特異性はなく、広範な宿主範囲を持つ広食性(generalist)の寄生者らしい。 

近くの木の葉にはキンバエが留まって身繕いしてから飛び去りました。 
周囲でモリアオガエルの鳴く声が聞こえます。 
産卵した後のモリアオガエル♀♂は、泡巣の卵を捕食者から守ったりしないのでしょうか?
泡巣の近くに居座って、集まってくるハエ類やシリアゲムシを次々と捕食すれば一石二鳥だと思うのですが。


この記事を書くために、Perplexity AIとのブレインストーミングが役立ちました。 



2025/06/28

アナグマの空き巣に幼獣を連れて引っ越しする野ネズミ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年6月上旬・午前0:25頃 

シーン0:5/30・午前11:27・晴れ・気温30℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
死んだニホンアナグマの旧営巣地(セット)がある平地の二次林をトレイルカメラで見張っています。 


シーン1:6/7・午前0:27・気温15℃(@0:04〜) 
深夜に1匹の野ネズミ(ノネズミ)がアナグマの巣穴Rから外に出てきて、林床を右へ駆け出しました。 
しばらくすると野ネズミが右から戻って来て、巣穴Rに駆け込みました。 
なぜかその後も野ネズミは何度も往復しています。 

その間、コウモリが飛来し、セットの上空を飛び回っていました。 
コウモリが飛翔中に発するエコロケーションのための超音波は、種類にもよりますが20kHz~100kHz程度の周波数帯です。 
一方、野ネズミの中でもアカネズミやヒメネズミは、コミュニケーションや警戒、求愛などの際に20kHz~50kHz程度の超音波を発することが知られています。 
ネズミ類の可聴域は一般的に「200Hz~68kHz」とされていて、最も聴感度が高いのは「20kHz~50kHz」の範囲です。 
したがって、野ネズミはコウモリの発する超音波を充分聞き取ることが可能だと考えられています。 

さて、野ネズミは一体何のために往復していたのでしょう? 
映像を1.5倍に拡大した上で、1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:50〜) 
巣穴Rから右に向かう際、野ネズミは空荷でした。 
逆に右から巣穴Rに向かう際、野ネズミは口に何か咥えて運んでいるようです。 
秋なら野ネズミは越冬に備えて餌を巣穴に貯食しますが、撮影時期が6月上旬なので、産まれた幼獣を咥えて新しい巣穴へ引っ越しているのではないかと推測してみました。 
もしも引っ越しの場合、幼獣を咥えて運ぶのは母親♀の担当で、野ネズミの♂は子育てには一切関与しないそうです。 
実は前年にも別な場所に設置したトレイルカメラで野ネズミの引越しらしき行動が撮れていました。 



しかし、Perplexity AIに相談してみると、4月や6月でも野ネズミ(アカネズミやヒメネズミ)は餌を貯食する可能性があり、幼獣をつれた引越行動とは言い切れないのだそうです。 
また、巣材の搬入など別な可能性もあります。 
つまり、野ネズミが何を運んでいたのか映像で口元をしっかり確認しない限り、正しく解釈することはできません。 
問題は、私が使っているトレイルカメラが撮る動画のフレームレートが25fpsと低いことです。 
野生動物の動きが早いとぶれてしまい、スロー再生してもしっかり見えないのが不満です。 
フレームレート60fpsの暗視動画が撮れる最高級の機種(2020 Browning パトリオットなど)もあるらしいのですが、値段が10倍もするのでは、手軽に導入することができません。

子連れで夜逃げをする野ネズミとコウモリが超音波で鳴き交わしていたら面白いのですが、バットディテクターを導入して調べてみたいものです。


山林の泥水溜まりで餌を探すクロツグミ?【野鳥:トレイルカメラ】

 


2024年6月上旬〜中旬

シーン0:6/7・午後13:14・くもり(@0:00〜) 
シーン0:6/7・午後13:40・くもり(@0:03〜) 
明るい昼間にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
山林の中にある湿地帯で、野生動物や野鳥が来る水場となっている泥水溜りを2台の自動撮影カメラ(旧機種)で見張っています。 
水溜りを近くから狙うカメラは、フクロウを重点的に撮影するために、夜間のみ(薄明薄暮を含む)監視するようにタイマー設定しました。 


シーン1:6/8・午後12:35(@0:07〜) 
昼下がりに謎の鳥が左上のホオノキ樹上から飛来して、泥水溜まりの対岸に着陸しました。 
遠い上にカラーで撮れなかった(旧機種のトレイルカメラに特有の症状)ので、鳥の種類を見分けられません。 
常連の鳥だとすると、クロツグミTurdus cardis)かもしれません。 
泥水溜りで水を飲んだり浴びたりすることもないので、獲物を捕りに来たようです。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:20〜) 
水溜りの中央部ではなく岸辺付近をクロツグミ?が歩き回っていました。 


シーン2:6/16・午後18:20・(@0:33〜)日の入り時刻は午後19:07。 
夕方に、地味な鳥が浅い泥水溜りの中洲に来ていました。 
クロツグミ♀かな?と思うものの、自信がありません。 

水際に走り寄ると、素早く嘴を水面に突っ込みました。 
アズマヒキガエルBufo japonicus formosus)のオタマジャクシを狙って逃げられたのでしょうか? 
水溜りの中には入らず、岸の泥濘をピョンピョン跳んで(ホッピング)、左の死角に移動してしまいました。 

1.5倍に拡大した上でリプレイ。(@0:53〜) 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ランダムに記事を読む