2023/03/23

林道脇から突き出たスギ落枝に眼下腺マーキングし合うニホンカモシカたち【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年9月下旬 

里山のスギ植林地を通る林道をトレイルカメラで見張っていると、縄張りを日夜パトロールするニホンカモシカCapricornis crispus)が頻繁に写ります。 
この時期は毎日欠かさず往来していました。 
夜行性であるだけではなく、明るい昼間でも活動しています。 
個体識別も性別判定もできていないので、計何頭のカモシカが写っているのか、私には分かりません。 

最近(9/20)、対面に見える杉の大木から横枝が折れて落ち、画面奥の斜面の途中で引っかかったままになっています。 
落枝と呼ぶにはかなり太くて長いのですが、杭の先端のように鋭い折口が林道の脇から突き出していることになります。 
このスギ落枝に眼下腺マーキングするのがカモシカたちの間で流行り始めました。


シーン1:9/21・午後21:37・気温13℃ 
林道を右から歩いてきたカモシカが、斜めに突き刺さった落枝に気づくと立ち止まりました。 
匂いを嗅いでから、顔をゴシゴシと擦り付けました。 
眼下腺で匂い付けのマーキングをした直後は、いつものように舌をペロペロと出し入れしています。 
この行動はカモシカのフレーメン反応なのでしょうか?
そのまま左に立ち去りました。 


シーン2:9/22・午後16:45・気温17℃ (@0:25〜) 
翌日の夕方に林道脇の法面(斜面)を降りてきたようです。 
林道を渡ってスギの太い落枝にまっしぐらに向かうと、匂いを嗅いでから眼下腺マーキングしました。 

薄暗い林道を右へ立ち去ろうと向きを変えた際に、右の肩に黒いスポットのような目立つ模様があることに気づきました。 
生まれつきの母斑だとしたら、個体識別に使えるかもしれません。 
実は、同じ山系の別の地点(尾根を越えて反対側の斜面)に設置したトレイルカメラでも右背に黒点のあるカモシカが同時期に撮れています。(映像公開予定) 


シーン3:9/23・午前4:32・気温16℃ (@0:54〜) 
夜明け前の真っ暗な林道を右から歩いて登場しました。 
ちなみに、この日の日の出時刻は午前5:24。 
この個体もスギ落枝に眼下腺マーキングして行きました。 
右肩に黒いスポットの有無を確かめたいのですが、体の左側しか見せてくれません。 
林道の逆側にも監視カメラを設置する必要がありそうです。 


シーン4:9/23・午後16:46・気温20℃ (@1:22〜) 
夕方で薄暗いだけでなく、雨上がりの霧が発生しているようです。 
ちなみに、日の入り時刻は午後17:38。 
林道を左から登場したカモシカが、いつものスギ落枝に顔をゴシゴシ擦り付けてから、右に立ち去りました。 
この個体には右肩に黒いスポットがありませんでした。 
これで少なくとも2頭のニホンカモシカが互いに対抗するようにスギ落枝に眼下腺マーキングして、縄張りを主張していたことになります。 
カモシカは基本的に単独で暮らしているのですが、縄張りが重なり合う場合は、匂い付けでコミュニケーションを取り合っているのでしょう。


シーン5:9/24・午後19:16・気温17℃ (@1:46〜) 
林道を右から左にパトロールする個体が通りすがりに、スギ落枝の匂いを嗅いでいました。 
眼下腺を軽く擦り付けたかもしれません。 
雨が降っていて、カモシカの毛皮が少し濡れています。 
残念ながら体の左半身しか見えず、右肩に黒いスポットの有無を確認できませんでした。 


シーン6:9/24・午後20:14・気温16℃ (@2:01〜) 
1時間後にカモシカがまた林道を右からやって来ました。 
どうも別個体のようです。 
前回の個体は体つきが少し華奢なので若いカモシカではないかという気がします。 
今回の個体は体格がしっかりしています。(成獣?) 

スギ落枝の先端の匂いを嗅いだだけで、眼下腺マーキングせずに左へ立ち去りました。 
霧雨がまだ降っています。 


シーン7:9/25・午前9:01・気温16℃ (@2:16〜) 
翌朝の晴れた林道を右から歩いて来たカモシカが、カメラ目線で立ち止まっていました。 
警戒を解くと、スギ落枝の匂いを嗅いだだけで左へ立ち去りました。 
右から左へ通過する場合は、右肩に黒いスポットがあるかどうか見えません。 


このスギ落枝は斜面に引っかかっているだけで突き刺さっている訳ではない(固定されていない)ので、カモシカが顔を擦り付けるたびにグラグラと動いて不安定です。 
それでも、この林道を行き交うカモシカ達にとってお気に入りの眼下腺マーキング・ポイントになったようです。 
一頭がやり始めると、別個体はそれに対抗して匂い付けするようになります。 
眼下腺マーキングに適したスギ落枝という新しい対象物が林道上に急に出現すると、それまで時折マーキングしていたコシアブラ幼木(スギ大木の右隣)には全く匂い付けしなくなりました。 



モクゲンジの花蜜を吸うルリシジミ♂

 

2022年7月中旬・午後15:55頃・くもり 

民家の庭に咲いたモクゲンジに見慣れないシジミチョウが訪花していました。 
翅をしっかり閉じたまま吸蜜しています。 
残念ながら、動画を撮り始めたらすぐに飛び去り、見失ってしまいました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 (@0:14〜)
羽ばたきが速過ぎて、ハイスピード動画で撮らないと翅表が全く見えませんね。 

翅裏に散りばめられた黒点以外に思わせぶりなシミ(黒い滲み)のような斑紋があるせいで、私の知らないゼフィルスなのか?(それとも新種のシジミチョウか?)と一人で色めき立ちました。 
落ち着いて調べてみると、おそらくルリシジミ♂(Celastrina argiolus)のようです。
翅裏が何かと擦れて鱗粉が剥がれ落ちたのでしょう。
もし反対側の翅にも左右対称の黒班があれば、新種(あるいは個体変異)説の信憑性が少し上がるかもしれませんが、確認する前に逃げられてしまいました。
誰かに一時捕獲されて翅を指でつままれたら、左右対称でこんな斑紋が残りそうです。

2023/03/22

泥カラマツの木の下でアカネズミがオニグルミ堅果を食べた痕跡

 

2022年9月下旬・午後12:50頃・晴れ 

関連記事(4ヶ月前の撮影)▶ オニグルミ堅果に残るアカネズミの食痕@河畔林 

根元の幹に泥汚れのついたカラマツの木の下を調べていると、林床に古いオニグルミ堅果が転がっていました。 
両側に丸くくり抜かれた穴が開いていることから、アカネズミApodemus speciosus)の食痕と分かります。 
かなり古い食べ残しのようです。 
この雑木林にアカネズミが生息することの証明になります。 


不思議なのは、近くにオニグルミの木は生えてないという点です。 
現場は里山の斜面なので、オニグルミの落果が山側から転がってきたと考えれば、斜面の山側を重点的に探すべきかもしれません。 
昔は生えていたのにオニグルミの木が最近になって伐採されてしまったのでしょうか? 
それとも野ネズミが遠くからクルミの落果を運んできたのかな? 

さて、この泥カラマツをトレイルカメラで見張っているのは、イノシシが泥浴び(ヌタ打ち)した直後に泥だらけの体をカラマツに擦り付けるのではないか?と予想したからです。 
しかし、当地ではイノシシの生息密度が未だ低いようで、待てど暮せどなかなか現れてくれません。 
諦めて、この地点に設置したトレイルカメラを撤去すべきか悩みます。 
もう少し粘ってみるついでに、泥カラマツの根元にクルミやドングリの堅果を置いて給餌して、野生動物が持ち去る様子を撮影する計画を立てました。 
もしイノシシが来てドングリを食べてくれたら結果オーライですし、あるいはカケス(野鳥)がドングリを持ち去って貯食するかもしれません。 
アカネズミのオニグルミ食痕があったということは、ここにクルミの堅果を給餌しても不自然ではありません。 
周囲にミズナラやコナラの木が生えていることは確認できたので、ドングリの堅果をここに給餌しても不自然ではありません。 
この点を確認しておかないと、山林に勝手に外来植物を植えるのと同じになってしまいます。
リスや野ネズミが持ち去って冬越しのために貯食し、春までに食べ残した一部の堅果からは実生が育つはずです。 
つまりオニグルミを大量に給餌すれば、この森にいずれオニグルミの木が育つことでしょう。(種子散布の手助け) 


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